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「ちょびつき留学英語日記」好評発売中!
未知の世界に飛び込んで、文化的背景の異なる人々と出会い、いつかその人たちのことを書いてみたい——。幼いころからそんな夢を抱いていた著者が、16歳で単身アメリカの高校へ留学。英語がほとんど通じず苦労したり、文化の違いにショックを受けつつも、さまざまな人に助けられながら卒業するまでの3年間をユーモラスにつづった青春記。

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留学日記[作家編]

By Kana Ishiguro / 石黒 加奈

16歳で単身アメリカ留学。コロンビア大学卒業生石黒加奈が、留学生活、ジャパンタイムズ電子メディア局部長を経て作家生活をスタート!子どものころからの夢だった『物書き』の日々を書いた「ちょびつき」留学日記・作家生活編
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Kana Ishiguro / 石黒 加奈

Vol. 27 : 大学で講義を受けるの巻

ちょびつき筆者の日常といえば、朝に物書き、昼に物書き、夜に物書き、という、じつにシンプルなものです。「世の中に、こんな単調な毎日を過ごしている人、いるのかな?」と考えることもありますが、そんな私もこのたび、しばしの間、大学の講義を聴講することになりました!

この講義を受けてみたい、と思ったきっかけは、

1) テーマが、興味のある仏教やアジアにおける宗教についてだったこと
2) 英語で講義がなされるということ

という2つの理由からです。

神話や宗教の勉強は、その国々の文学を理解するのにとても役立ちますし、アメリカの大学では英語で講義を受けていた私にとって、久しぶりに「講義」という場で英語をbrush-upする(勉強し直す)のにも、とてもいい機会だな、と感じたのです。

例えば、アメリカの大学で、アメリカ文学など西洋の文学を専攻すると、まずはギリシャ神話やIliad(イリアス)/Odyssey(オデッセイヤ)などの叙事詩、または聖書の勉強がrequirement(必須)となります。これらは、西洋の文学を理解するための基礎になる、というわけです。

私は、日本でもアメリカでも中学・高校と聖書の勉強をし、大学では古代ギリシャの文学も勉強しましたが、今考えてみると、日本語で聖書の勉強をするのと、英語で聖書の勉強をするのとでは、すいぶん違うんだろうなぁ〜、と思うのです。

単純なところから言えば、日本語の聖書にはイエスとありますが、英語の聖書ではJesusとあるわけです。留学当初、聖書の先生が「ジーザス」と発音しているその単語が、イエス様のことを指しているのだと分かった瞬間は、まさに「目からうろこ」状態でした(笑)。

まあ、そういったことはささいなことですが、もし聖書を隅からすみまできちんと英語で勉強していたならば、毎週STで連載させていただいている「Kana'sことわざ・名言手帖」のことわざを選んでいるときも、「なになに、"The leopard cannot change his spots."(ヒョウはその斑点を変えることはできない)は旧約聖書「エレミア記」に由来しているのじゃな、ふむふむ」と、白くて長いひげをはやしている博士のように、すぐ分かったことでしょう!

と、ここまでは西洋の文学を勉強するときの話でしたが、今、私が仏教を勉強していることも、日本文学への理解を深めるためのきっかけ作りになるのではないか、とも期待しているわけです。仏教に詳しかった夏目漱石の作品、また、作家の五木寛之さんが、ここ数年書いているような「仏教と人間の生き方」についての作品なども、この講義を受けることで、今までとは違った視点で読めるような気がします。

アメリカの思想家のRalph Waldo Emersonは"There is then creative reading as well as creative writing."(クリエイティブ・ライティングと同じように、クリエイティブ・リーディングも存在する)と言って、読み手の「創造力」の大切さを示唆する言葉を残していますが、自分の興味のあるテーマについて学んで、そのテーマに関する自分の考え・思いを発見するプロセスは、ある本を今まで以上にappreciate(鑑賞)する良いきっかけになるのではないでしょうか?

さて、以上のように聴講をし始めた理由は極めて崇高なものでしたが、クラスの初日に「自己紹介しましょうね〜」という教授の提案により、周りの学生さんたちにまだ17、18歳という年齢の人が多く存在することを知り…。日ごろは、自分と同じぐらいの年齢の友だちとばかりいるもので、ついつい、いつまでも若いつもりでいましたが、実は大学を卒業してから10年もの月日が流れてしまっていたのだ、ということに気付きました(苦笑)。

聴講生だからと遠慮して後方に座っていると、親切な学生さんたちがディスカッション・グループに入れてくれました。ところが、ディスカッションのテーマが難しすぎて、

「いや〜、その〜、10年ぶりのクラスなもので〜」

と尻ごみ気味のちょびつき筆者。

"You know it does make sense when I read the text book, but somehow it doesn't stay in my mind too long…"
(もちろん教科書を読んだときには、ちゃんと意味は分かるんですよ、ええ。でも、なんか頭からぬけていっちゃうんですよね〜)

と言い訳すると、

"You just need to come to the class a few more times. Then you will get the hang of it soon."
(あと数回レクチャーにくれば、すぐに感覚が戻るよ)

と慰められたのでありました。

それにしても、教科書は新しい電子辞書を購入しなければならないぐらい難しい単語だらけだし、基本的な用語のreincarnation(輪廻)とkarma(カルマ)の意味を逆に覚えてしまったり、"What the hell is wrong with me!?"(私は一体、どうしてしまったのだ!?)と嘆くばかり。3ヵ月ぐらいジョギングをさぼった後に、久しぶりに運動して自業自得の筋肉痛に襲われてしまったような気分になっている、いつもと違ってちょっぴり過激(?)な今日このころなのです。

つづく

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