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『世界の英語教室 (小学校)』
「日本の小学校英語活動・番外編」
     By Mina Hisada/ Illustration by Puri /Photos by Mina Hisada , Go W.Hagiwara(Rikkyo University, Office for Intercultural Research Workshops ) & Keio University

タイトル:「そういう」向きになってきた!?

◆ 唐突だが、「流れ」というのはあるのだなぁと思う。去年までは「小学校英語反対!」と掲げていたシンポジウムが、 国語教育と英語教育をいかに関連づけて「言語教育」として教えるかといった、徐々に「ことばの教育」としての内容に変わってきている。 今年開かれたシンポジウムで、明らかに感じられたのは「ことば」(それも、漢字ではなくなぜかひらがな)がキーワードになっていたことだ。

今回は、今年印象に残った2つのシンポジウムを紹介したい。


1)タイトル:日本語の将来に向けて-ことばの教育はいかにあるべきか-

鳥飼玖美子先生

日時:2007年7月21日(土)
場所:立教大学池袋キャンパス
主催:立教大学大学院異文化コミュニケーション学科


立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科教授の鳥飼玖美子先生をはじめ、9人の先生が登場。広い会場に人、人、人…。関心の高さをうかがわせた。子供の英語教育だけでなく、「ことば」という広い視野でとらえる大切さを感じたシンポジウムだった。

***シンポジウムのポイント***

・母語教育の中では、古典を学ぶ大切さも議論の対象となり、今現在の自分に縛られている私たちを開放するためにも古典を学ぶ価値はあるのではないだろうか。

会場に集まった人・人・人・・・
・ことばとは、呼吸とたたずまいとつながっていて、生きているものだ。小学校からことばを使って相手を納得させる、あるいはことばを通して経験させるということ、つまりコミュニケーションの根っこを教えることが必要なのではないか。

・母語教育と外国語教育は架橋とすべきだ。国語教育、英語教育とわけて考えるのではなく、『ことばの教育』として2つを教えることが大切ではなかろうか。


 

2)タイトル:ことばの力を育む-小学校英語を超えて-

日時:2007年12月16日(土)
場所:慶應義塾大学三田キャンパス西校舎ホール
主催:グローバルCOEプログラム科


慶應義塾大学教授の大津由紀雄先生をはじめ、7人の先生が登場。また、高校生が先生役で、小学生に教えた模擬授業の様子がビデオで紹介された。

大津由紀雄先生
***シンポジウムの概要***

「みなさんは、(     )の中に何をいれますか?」

こわい目の(母?どろぼう?先生?犬?お化け?) ... どれもOK.

では病気は?こわい目の(病気)


これもOK.でも意味が変わってきてしまうんですねー」(ここで、おぉー!という子供たちの歓声)

これは、シンポジウム中にビデオで紹介された模擬授業の一場面。しかも、先生は今日一日限りの高校生のお姉さんたち。ありきたりの文法を暗記するのではなく、子供たちが自分たちで何かを発見する楽しさが垣間見られた一瞬だった。悲しいかな、教科書に載っているいわゆる「橋本文法」(※)では、このようなことばの気付きがあるわけでもなく、歓声があがることはない。それは、できあがったものを暗記する文法であるからだ。ただ、古典学習の際に橋本文法は必要となるため、これを変えるわけにはいかないのが実情とのこと(本当だろうか)。

会場には多くの研究者や先生が駆けつけた
さて、壇上に上がった先生方からは、「ちょっと前」と「机の前」は同じ『前』でも違うんだよ」ということばの面白さを子供に気付かせることの大切さや、「(関西人の妻に)肉買ってきて」と言われたので「豚肉」を買ってきたら怒られたという話(関西では、「肉」は「牛肉」のこと)といった方言の楽しさなどが語られた。

どの先生も一様に、「外国語よりもまず方言を学ぶことの大切さ」をおっしゃっていたが、ことばの面白さや温かさに触れるためにも、確かにそうすべきなのだろう。方言、古典、漢文を含めた言語教育の大切さ、先生方への国からのバックアップ体制の大切さ(これには韓国が参考になるのではないかと思う)、そして何より「言語教育」という同じ枠組みの中で「外国語教育」と「国語教育」をとらえる必要性を感じた。 参加した感想を一言で表すならば、「ことばって楽しい!」だ。これを子供たちに感じとってもらえたら、と切に願う。
壇上の諸先生方


※1935年から国語の授業で採用されるようになった文法。橋本進吉により考案されたため「橋本文法」と呼ばれている(それまで明治期に使われていたのは、西洋文法に明るい大槻文彦による「大槻文法」)。両者とも、主語と述語を軸とした英文法を国文法に当てはめていることから、どうしても矛盾が生じてしまう。日本語ならではの助詞の説明がつかないことなどから、この文法を使って教えることの限界を感じる先生が出始めている。ご興味のある方は『主語を抹殺した男』(金谷武洋著、講談社刊)や『日本語の助詞は二列』(江副隆秀著、創拓社出版刊)などをお読みください。
 


***** この一年、取材を通して多くの方々にお会いしてきましたが、一番印象的だったのは 「小学校の英語教育?それより何より、しつけかなぁ。じっとしてられないんですよ(-_-;) 」 という ある先生の言葉でした。来年は、そういった(言語以外についても含めた)現場の声をもっと取り上げるとともに 、今まで同様、変わりつつある世界や日本の言語教育の実態を追っていくつもりです。2008年もどうぞよろしくお願いします。*****

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