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2014年9月12日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

Winning the lottery (p. 10)

宝くじが当たったら…

「宝くじが当たったらどうする?」 これは、外で友人とお酒を飲んでいるときにときどき尋ねる質問だ。私はそのような空想にふける気はなく、宝くじなんて愚か者に課す税金だと友人たちに言う。

しかし、私もときどき、こっそり宝くじを買うことがある。それでどうなったと思う? 総額で27ユーロ(3700円)当たったことがあり、すぐにとてもいいワインを1本買うのに使った。

いつかシャトー・マルゴーを飲んでみたいと夢見ている。しかし、2005年のビンテージ1本に2400ドル(245,000円)もして、宝くじで大当たりしない限り、起こりそうにもない。でも、その確率はどのくらいだろうか?

きっとそれはダブリンの外科医が数年前に数字を選びに行ったときに思ったことだろう。彼はすでに裕福だったが、 国営宝くじに1度ならず、2度でもなく、3度も当選し続けた。人生とはなんと不公平なのだろう!

私の好きなのは、北アイルランドのストラベーンという町出身のマーガレット・ラフリーさんの話だ。リーさんの話だ。マーガレットさんは去年12月に宝くじで2700万ポンド(46億4000万円)を当てたとき、48歳で無職だった。

驚くべき当選から数日後、マーガレットさんはBBCに「今は私の名義のもので、2700万ポンドですが、私のものにはならないでしょう。分散されるでしょう。一人で2700万ポンドを持っていても意味がありませんから」と語った。

そして、「分散する」はそれ以来ずっと彼女がまさにしてきたことだ。マーガレットさんは100万ポンドだけ自分の分としてとっておいて、残りは地元の町を良くするために使っている。賞金のちょうど半分をすでに人のために使っている。

ストラベーンはいくらか改善が必要な町だ。約3500人の人々が命を落とした1960年代後半から1998年にかけての政治と宗派に絡んだ紛争で深く傷ついた町だ。我々は我が国の歴史のその帰還のことを「ザ・トラブルズ」と呼ぶ。アイルランドは婉曲表現を好むのだ。この国では、第二次世界大戦は「ザ・エマージェンシー(緊急事態)」と言われていた。

ザ・トラブルズでの何千人もの犠牲者の中で、最年少は生後5ヵ月の赤ちゃんだった。ストラベーンでアイルランド共和国軍の自動車爆弾で亡くなった。この間、マーガレットさんの故郷の町は、全先進国の中で最も失業率が高いといわれていた。

アイルランドは今は平和だが、ストラベーンは今でもあまりにも多くの人々が失業している。マーガレットさんは自分の幸運を、それについて何かするために(自分の町の失業者のために)使うことに決めている。

自分がもし一夜にして大富豪になったら、マーガレットさんと同じくらい無私無欲になれるとは思わない。しかし、何かいいことができると思いたい。それについて考えている間、ビンテージのボルドーワインを数本楽しみたい。

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