「ST」は紙名を新たに「Alpha」として2018年6月29日より新創刊しました。 Alpha以降の全訳はこちら
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2014年10月31日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

Uncovering the hidden (p. 20)

隠れた場所を発見する

あなたは自分が住んでいる場所のことをどれくらいよく知っているだろうか?

私はシンガポールのことをかなりよく知っていると思っていた。ライフスタイルについてのレポーターをしていたとき、有名スポットも、あまり知られていない場所も仕事で訪れる機会がたくさんあった。時間のあるときには歩いてシンガポールを探索するのも楽しんだ。

しかし、日本に3年間住んだ後、以前ほどはもうシンガポールのことを知らないような気になることがたびたびある。

その理由の1つは、われわれの都市の急速な変化だ。この島(シンガポールのこと)のあらゆるところで、しょっちゅう建物が取り壊され、新しい建物が建てられている。変化がとても急速に起こっているので、ほんの数ヵ月前に訪れたばかりのかつてはなじみのあった通りも、かなり違って見えるかもしれない。旅行客が私に道を尋ねると、私が知っていた場所がもう存在しないことに気付くこともときどきある。

もう1つの理由は、私が単に観察力を十分に鋭くしていなかったことだ。よく、特定の理由で特定の場所を訪れて、すぐに目につかないものは気が付かないでしまう。例えば、あるレストランで食事をするためだけにある通りを歩いているとしたら、近くにあるたくさんの面白いものに気が付かないで進んでいるかもしれない。

このことを示すのにぴったりの例は、旅行客に人気のスポットのリトル・インディアかもしれない。多くのシンガポール人と旅行客が、たくさんあるインド料理店で食事をするために、また、24時間オープンのショッピングセンターのムスタファで買い物をするために、リトル・インディアを訪れている。しかし、リトル・インディアにはバングラデシュのお店や料理店もたくさんあることに気が付いている人はほとんどいない。週末には、多くの外国人労働者が南アジアからここに集まるので、彼らのための特化したサービスがたくさんある。

リトル・インディアのことをもっとよく知ることができたのは、Transient Workers Count Too (TWC2)(「一時滞在の労働者も重要だ」の意)と呼ばれる非政府組織でボランティアをしているためだ。この組織は、外国人労働者の権利を擁護している。私のボランティアでの仕事の一環として、学生グループにリトル・インディアを歩くツアーの提供に関わっている。このツアーの目的は、学生たちにシンガポールで外国人労働者が抱える問題についてよりよく知ってもらうことだ。TWC2のトレーニングで歩くツアーに初めて参加したとき、母国のこんなに重要な地域についてあまりにも知らなさすぎたことを恥ずかしく感じた。

シンガポールをもっと知ろうとして、私は来合わせたバスに飛び乗って、たどり着いた通りや路地を歩いてみることにしている。毎週新しい場所を訪れてみることにしている―京都に住んでいた頃にしていたことだ。

いつも何か面白いものや場所に出くわすわけではないが、歩くたびに自分の国について少し新しい発見をし、われわれの小さな島(シンガポールのこと)について私がまだどれだけ知らないかを思い出させられる。最初の1歩を踏み出す気さえあれば、学び、発見することはとても多くある。

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