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2016年6月17日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

Customer disservice (p. 9)

カスタマー・ディスサービス

「私は日本語しか話しませんので、もし私に助けてもらいたかったら、何をしてほしいか言わなければなりません」。こんな言葉を聞くとは思わなかった。この販売員とはたったの2分も話していなかったが、彼女にもう一度繰り返して言ってくれるように頼むと、彼女は私に対する深い嫌悪をあらわにした。

新しい携帯電話の契約をしようと売り場を見ていて、従業員とは大きな問題もなく日本語で会話をしていた。英語が話せる人がいると期待していなかったことは確かだ。しかし、この女性は私をにらみつけ続けて、目をわずかに細め、口をへの字にしていた。私は、彼女がデスクからわずかに離れたのにさえも気がついた。彼女のボディランゲージや表情から読み取れる全ては、私に対するコミュニケーションスタイルを変える必要があることに、そして私が彼女の時間を使うのに値しないということに、気がついたことを示していた。

日本でこんなに敵意のあるサービスを受けたのは初めてだった。それどころか、これは私が人生で受けた中で最悪のカスタマーサービスだった。

素晴らしいカスタマーサービスで有名な国で、彼女が日本の評判を落としたことは残念だった。もし私が日本に降り立ったばかりで、彼女が初めて私がやりとりをした人物だったらどうだっただろうか? なんてひどい第一印象だろう。もし私が、スマートフォンは初めてで、わかりやすい説明が必要な年配の日本人だったとしたら? 彼女はこんなひどい態度で対応しただろうか?

私はどうにか落ち着いて、自分が探しているものを述べた。ほとんどの販売員は、私のデータ利用についてや、電話をかける頻度などについてもっと質問をするものだったし、あるいは、彼らに私がもっとお金を使う方法を見つけようとするものだった。彼女の場合には、義務的にいくつかの情報を印刷して、それを折りたたみ、手渡した―封筒にも入れずに。私は礼儀正しく彼女にお礼を言っても、彼女はお辞儀もせず、「笑顔を大切にします」と書かれたバッジを彼女の胸からむしり取ってやりたい衝動を抑えた。

この会社に対する私の信頼を取り戻すために、私は比較のために別の支店に行ってみることにした。なんという違いだろう! 私に応対してくれた男性は、明確に物事を説明し、私の日本語能力について不安な気持ちにさせられることもなく、私にぴったりのプランを見つけるために最善を尽くそうとしてくれた。

結局、最適な価格で最適なプランを提供できたのは他の携帯電話会社だったが、あの女性がなぜ私に対してあんなに無礼だったのかが分かることはないだろう―もしくは、あの女性は無礼であることに気づいてさえいなかったのかもしれないが。もしかしたら、機嫌が悪い日だったのかもしれないが、私の一日まで台無しにするなんてかなり卑劣に思えた。私は苦情の手紙を書きたい気持ちになった。だが、このエッセイのコピーをあの店のドアの隙間から滑り込ませるだけでいいかもしれない。

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