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2016年7月22日&29日合併号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

My upside-down marathon (p. 9)

さかさまのマラソン

ランニングは、子どものころから生活の一部となっている。兄(または弟)と私が小さかったころ、私たちは近所で追いかけっこをして、疲れることはなかった。小学校では、走るのが好きで、運動会ではいつもいい成績だった。スピードに誇りを持っていて、私をつかまえようとするいじめっこからいつも逃げ切ることができた!

高校では、素晴らしいお手本を見つけた―ケニアの陸上競技王者の「キップ」・ケイノ選手だ。ケイノ選手は1968年のメキシコ五輪と1972年のドイツ五輪で金メダルを取った。彼の本名は、キップチョゲだったが、みんな彼のことを「キップ」と読んでいた―私のことみたいに!

大学に入ってもランニングを続けた。毎年、大学では中心街からキャンパスまでのリレー大会を開催していた。70チーム以上が参加した。ある年、私たちのチームは7位でゴールした!

教員になると、私のライフスタイルは激変した。屋外で自由に走るのではなく、教室で立ち、会議で座り、コンピュータの画面を見つめて過ごすようになった。

初めて日本に着いたとき、友人の1人が地元の5キロメートル「マラソン」に参加しないかと誘ってくれた。妻と私は参加してみることにした。100人ほどが参加した。

スタートのピストルが鳴ると、全員が駆け出し、すぐに見えなくなった。妻と友人と私は、ゆっくり走り始めたが、友人がすぐにリードした。私はあと数分、妻と一緒に走り、それから最高速度に上げた。すぐに、私は早めのペースで競っていて、1人、また1人と追い越しはじめた。

ランナーを追い越し続け、ゴールが目前に見えてきた。もう少しだ! ゴールのラインを越えたとき、係員が私に結果を手渡した。カードには「18」と書かれていた。すごい! 20位以内でゴールしたのだ! とても自分を誇りに思った。みんなに18位だったと言うのが待ちきれなかった。

私の喜びは、友人がささやかな1つの事実を指摘したときにショックに変わった。私は、そのカードを逆さまに持っていたのだ。結果は18位ではなかった。81位だったのだ!

最初、私はそれが信じられなかった。どうして私が81位でゴールすることがあろうか? 追い越してきたランナーたちみんなは何だったのだ? しかし、私は事実を否定することはできなかった。私はゆっくりスタートしたために、ほかのランナーのほとんどよりもずっと遅れていたのだ。いくら速く走っても、私は20人ほどしか越していなかった。残りは簡単な計算だ:100-20=80。私はとてもがっかりした!

私のヒーロー、キップ・ケイノ選手のように、今は長距離ランナーとしては引退した。ケイノ選手はケニアで暮らしていて、孤児のための慈善団体を運営し、ケニアのオリンピック委員会の会長となっている。私は自分の時間を、教えることと、執筆することと、研究することに使っている。レースの日々は終わったが、ジョギングを楽しんでいて、今でもマラソンランナーとしての栄光を夢見ている!

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