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2017年9月15日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

How to move house (p. 9)

シンガポールの引越し事情

これら3つのアイテム ― カレンダーとパイナップル、沸いたお湯が入ったやかん ― に共通するものは何だろうか?

これらは全て、シンガポールで引っ越しのときに「幸運を祈る」儀式に必要なものだ。

私は最近、家を引っ越して、多くの友人と親戚が、順風満帆な引っ越しにするためにされるべき儀式についてアドバイスをくれた。多くの中国系シンガポール人たちは、こうした儀式が幸運を呼び込み、新しい家で全てが確実にうまくいくようにする助けになると信じている。

まず、太陰暦のカレンダーを使って、引っ越しに縁起の良い日を選ぶ。日本のカレンダーが六曜のカテゴリーに日を分けているように、中国のカレンダーも各日に意味を与えている。結婚や引っ越しに縁起の良い日とされる日もあれば、不運な日とされる日もある。

夫と私は迷信を信じたことがないので、ただお互いに都合のいい日を選んだ。友人たちは怖がって、日にちを確認しようかと言ってくれた。運良く、私たちが考えていた日付は、まあまあとされる日だった。

次にすることは、パイナップルを用意して、新居に届くまで正面のドアからパイナップルを転がすことだ。なぜパイナップル? 福建語ではパイナップルは"ong lai"と呼ばれ、「幸運がやってくる」という言葉と同じように聞こえる。転がして入れた後でパイナップルをどうするかについては、友人の何人かはしばらく目立つようにパイナップルを飾ることを提案した。スライスして味わえばいいという人たちもいた。

3番目にすることは、新居でやかんにお湯をわかすことだ。友人はこの一見奇妙な習慣について、中国語のイディオム“?生水起”(フェンセンシュイキと発音する)と一緒に説明した。このイディオムは、元気で繁栄するという意味だ。お湯を沸かすという行為は、最後の二文字に対応している。これで繁栄した日々がこれから訪れることを願う。

夫と私は縁起を担ぐことがないので、最初に考えていたことをした:何も特別なことはしなかったのだ。それに、私たちは荷物を詰めたり、解いたりで頭がいっぱいで、パイナップルなんて考えもしなかった。新しい住まいに運ぶものがあまりにもたくさんあり、私たちはパイナップルを探すよりむしろ、必要不可欠なものを運ぶのをもっとがんばったほうがよかった。

私たちはそれでも、お湯は沸かした。新しいアパートにものを入れて簡単な掃除をした後、ようやく座って一息入れた。お茶を入れようとお湯を沸かしていて、これから続く繁栄した日々を呼び込むことについて友人が言っていたことを思い出した。

迷信がばかばかしい思い込みなのか、本当なのかを立証するのは不可能だと思う。しかし、重要なことは、私たちがどちらも満ち足りて、気楽で、完全にくつろいだ気分になれることだろう。

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