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2018年4月27日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

Atsuta's new roadside station (p. 9)

厚田の新しい道の駅

道の駅のネットワークがあることは、私が思い付く中で、日本を車で旅行する最高の理由の1つだ。サービスエリアやパーキングエリアのように、道の駅は、駐車場や公共トイレの設備、疲れた運転手や乗客が食べ物や飲み物を買える場所を提供している。しかし、道の駅はたいてい、田舎の方にあり、より細い地元の主要道沿いにある。道の駅は長距離ドライバーの需要にも応えるが、地元のコミュニティーに役立ち、地元を活性化するためにも存在している。

新しい道の駅が、旧厚田村(今は石狩市に合併)にある私のスタジオのすぐ近所に今月オープンする。それは、札幌市から北へ約1時間の日本海沿いに位置する。新しい道の駅を生み出すことを任せられたプロジェクトチームは、「あい風」と呼ばれる。この名前は、「愛」と、新しい出「会い」と、個人「I」の夢を運ぶ爽やかな「風」を思い起こさせるように意図されている。

「あい風」の代表を務めるのは吉田和彦さんで、この地域には掘り起こされ、磨かれるのを待っている宝がたくさんあると確信している。この道の駅で販売される製品や全ての食品は、石狩地域内で採れたもの、栽培されたもの、生産または製造されたものとなる。新千歳空港を飛び立つ直前に空港の土産物屋でよく観光客が選ぶ「白い恋人」や「ロイズ」といった有名食品ブランドは見つからない。しかし、厚田特有の工夫の施された素晴らしい地元の旬の商品が見つかる。

吉田さんが「宝」と言ったとき、彼は「物」だけを意味していたわけではない。地元の文化を直接体験できることもまた、道の駅のプログラムの一部となるかもしれない。例えば、多くの客が大きな網を岸に引き上げるのを手伝う、地引網漁に参加する機会を提供する道の駅もある。その後には浜辺で魚介類の網焼きパーティーが続くことが多い。

北日本の歴史と発展における石狩の海岸沿いの重要性もまた、厚田の新しい道の駅にとって地元の宝だ。かつて盛んだったニシン漁と北前船についてのためになるジオラマが、メインの建物の一部を占めている。海辺や森深い山など、地元の生態系に関する展示もある。

美しい夕陽も石狩海岸、特に厚田周辺の有名な宝だ。きっと、道の駅の最もダイナミックな部分は、この夕陽を眺める目的で2階の2面を覆う巨大な展望窓だろう。3階には別の夕陽の展望デッキがある。全フロアとも車いすで入ることができる。

昨年11月時点で、日本には1,134か所の道の駅があり、厚田の道の駅が4月27日にオープンすれば、北海道で120番目の道の駅となる。

ゴールデンウィークの計画に北海道を加えてみては? 厚田の道の駅から夕陽を見ませんか?

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