週刊STに過去に掲載された「Newsmakers」です。著名人の発言に日本語訳を付けて紹介しています。
今年のカンヌ国際映画祭で米女優キルスティン・ダンストに主演女優賞をもたらした映画『メランコリア』のデンマーク人監督ラース・フォン・トリアー(55)は、18日の記者会見での発言が問題となり、翌日、映画祭から追放処分を受け、22日の授賞式にもその姿はなかった。トリアー監督の母親は、死に際に、彼の実の父親はドイツ人だったと明かしたというが、今回の問題発言は次のようなものだった。
"I really wanted to be a Jew and then I found out that I was really a Nazi. You know, because my family was German, Hartmann, which also gave me some pleasure."
(僕はすごくユダヤ人になりたかったんだけど、実際は自分がナチだったと知ったんだ。〔父側の〕親族はドイツ人だったからね、ハートマンという姓で。それはそれでうれしかった)
"I understand Hitler. I think he did some wrong things, yes absolutely, but I can see him sitting in his bunker in the end."
(僕はヒトラーを理解できる。彼は間違ったことをしたとは思う。それはもちろんそうだけど、最後には自分の隠れ家でじっとしているのが想像できる)