週刊STに過去に掲載された「Newsmakers」です。著名人の発言に日本語訳を付けて紹介しています。
フェミニズムや政治、アフリカを叙情的に描いてきた英小説家、ドリス・レッシング(87)が11日、ロンドン北部の自宅前でタクシーを降りると、玄関先は報道陣でごった返していた。その報道陣からノーベル文学賞受賞を知らされたレッシングは——。
"Oh, Christ! ... I couldn't care less."
(何なの、一体。どうでもいいわ)
受賞発表時に買い物に出かけており、戻ってきたばかりのレッシングは、質問攻めにする報道陣をかき分けながら——。
"I've won all the prizes in Europe, every bloody one, so I'm delighted to win them all, the whole lot, OK? ... It's a royal flush."
(私は今までヨーロッパの賞をすべて、一つ一つ受賞してきたわ。だから、全部ごっそりとれてうれしい。これでいい? ロイヤルフラッシュよね)
そして、笑顔を浮かべてこう皮肉った。
"I'm sure you'd like some uplifiting remarks."
(盛り上がるようなコメントがほしいんでしょ)
10月22日で88歳を迎えるレッシングは、ノーベル文学賞の受賞者としては過去最高齢だ。