週刊STに過去に掲載された「Newsmakers」です。著名人の発言に日本語訳を付けて紹介しています。
英国国教会の最高指導者カンタベリー大主教ローワン・ウィリアムズ(57)が7 日、BBC ラジオの番組で、イスラム教徒の国民との共存を念頭に、イスラム法(シャリア)を部分的に適用することは "seems unavoidable"( 避けられそうにない)と発言したことで、英国内では大論争が巻き起こった。ウィリアムズは11日、誤解を招く不明瞭な発言だったことを認めたうえで、こう加えた。
"I believe quite strongly that it is not inappropriate for a pastor of the Church of England to discuss the perceived concerns of other religious communities and try to bring them into better public focus."
(英国国教会の教職者がほかの宗教団体の関心事について論じ、それをより多くの国民の関心事とするよう努めることは、不適切ではないと強く信じています)
ゴードン・ブラウン英首相は同日、報道官を通じてウィリアムズのことを "man of integrity"(誠実な人)と呼び、世間の批判を受けるウィリアムズに改めて理解を示した。一方で、イギリスの司法制度については——。
"There is no plan to introduce Sharia law and make English criminal or civil law in any way inferior to religious law."
(イスラム法を導入し、イギリスの刑法や民法を宗
教的な法よりも下に扱う計画はありません)