週刊STに過去に掲載された「Newsmakers」です。著名人の発言に日本語訳を付けて紹介しています。
国際エミー賞のリアリティー・バラエティー部門(non-scripted entertainment category)は、オランダの番組"The Big Donor
Show"が受賞した。この番組は、末期がんの女性が3人の臓器移植希望者の中から自分の肝臓を提供する相手を選ぶというもので、放送当初、倫理的に問題があるなどと議論を呼んだ。ところが、番組の最終回で、がん患者は女優だったこと、臓器移植希望者は本物で、オランダのドナー不足についての関心を高めるのが番組の趣旨だったことが明かされ、番組はドナー登録者の数が一気に増えるという社会現象を起こした。番組の司会を務めたパトリック・ロディアズ(36)は受賞後——。
"We want to dedicate this prize to all the people on the waiting lists for donor transplantations."
(この賞は臓器移植の順番待ちのリストに載っている人々に捧げたいと思います)
また、イギリスのコメディーグループ、モンティー・パイソンの曲"Always Look on the Bright Side of Life"をもじってこう締めくくった。
"And I want to say to the Dutch government, please think again, we can change our donor system so all things will get better. So remember, dear people from the Dutch government, always look on the bright side of death."
(そしてオランダ政府に言いたい。もう一度考えてください。ドナー制度を改善することができるはずです。オランダ政府の皆さん、覚えておいてください。いつでも死の明るい面を見ていましょうよ)