週刊STに過去に掲載された「Newsmakers」です。著名人の発言に日本語訳を付けて紹介しています。
1979年のイラン革命を生きた2人の女性が、自らの過去や歴史について語るドキュメンタリー映画"The Queen and I"(『忘れられし王妃〜イラン革命30年ふたりの女性の人生の空白〜』と題されて3月にNHK ハイビジョン特集として放送されたもの)が米HBO で放送されることになり、映画に登場する女性の一人であるイランのファラ・パーレビ元王妃(70)がAP通信のインタビューに応えた。国を追われ、夫と娘に先立たれた元王妃は自分の人生について——。
"In my life I don't want the negative things to win over me. I think that life is a struggle for all of us. ... You can lose your country, your loved ones, your possessions, but you should not be desperate or leave your hope."
(私は自分の人生でネガティブなことに屈したくありません。人生は誰にとっても苦闘です。国や愛する人や全財産をなくすことがあっても、絶望的になったり希望を捨てたりすべきではありません)
映画に登場するもう一人の女性は、作品の監督であるイラン人のナヒード・ペーション。彼女は革命の際、共産党員として国王を追放する側の立場におり、弟は革命後に処刑された。パーレビ元王妃は、映画を通じて監督と心が通うようになったと語って——。
"I felt for her and I think we developed a close relationship. I really wish her success."
(私は彼女に同情しましたし、私たちは親しい間柄になったと思います。彼女の成功を心から願っています)