週刊STに過去に掲載された「Newsmakers」です。著名人の発言に日本語訳を付けて紹介しています。
『悪魔の詩』の著者でインド出身の英作家サルマン・ラシュディ氏(65)による回顧録 Joseph Antonが18日、発売された。1988年に発売された『悪魔の詩』はイスラム教徒の激しい反発を買い、イラン最高指導者アヤトッラー・ホメイニー師が同氏の死刑宣告を出した。新作は9年間の逃亡生活をつづったもので、タイトルは当時使っていた偽名だ。新著発売前、BBCのインタビューで — 。
"A book which was critical of Islam would be difficult to publish now. There's a lot of fear and nervousness around."
(今イスラム批判する著書を出版するのは難しいでしょう。恐怖と緊張感が高まっています)
イスラムを批判する作家は攻撃対象だと語って — 。
"If you look at the way in which free expression is being attacked by religious extremism, the things of which these people are accused is always the same — it's blasphemy, heresy, insult, offence. ... The only way of living in a free society is to feel that you have the right to say and do stuff."
(宗教的過激派が表現の自由を攻撃するとき、作家たちはいつも同じ言葉を使って非難を受けます。つまり、神への冒とく、異端、侮辱、道徳的な罪などです。自由な社会で暮らすということは、何かを言ったりしたりする権利が自分にあると感じることにほかなりません)