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生沢浩の体育会式英語塾

英語とダイエットは苦労しなければ成功しない

By Hiroshi Ikezawa / 生沢 浩

英語の勉強とダイエットにはひとつの共通点があります。それは苦労をしなければ成功しないということです。英語を身につけたかったら、それなりの努力をしましょう。STオンラインでは「楽をしない」英語の勉強方法を提案します。このサイトではひとつのコンテンツで読解力、リスニング力、会話力を同時に鍛えることができます。使い方はみなさん次第。使い方のヒントは「このページの使い方」を参照してください。さあ、ちょっとだけ背伸びして、英語の勉強をがんばってみませんか?
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 Hiroshi Ikezawa / 生沢 浩

Vol. 16 : スマートフォンって何?

 

(1) Which is...?

 これは関係代名詞の応用的な用法です。通常、関係代名詞とはあるものを説明するときに使われる用法ですね。ここで話題となっているスマートフォンを、本来ならエイミーが

It's a smartphone, which is...と説明するべきです。「...」の部分にスマートフォンを説明する語句が続きます。ところが、彼女はIt's a smartphoneと言い切っただけで説明を省いてしまいました。スマートフォンというものがどんなものかを知らないディーンはその後の説明を促す意味で、Which is...?と使ったのです。

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(2) I guess you could say that it's like a PC you can make phone calls on.

 さっそく複文が出てきました。この文章ひとつをとっても文法的な説明がたくさんできます。まず、この文章で最も重要な部分、主節はどれかを判断します。主節は完全な文章でなければなりません。完全な文章であるということは英文基本5文型のどれかに当てはまるということです。すなわち、主語や動詞、目的語など5文型を構成するために必要な単語が欠けていてはいけないのです。

 ここでの主節はI guess +目的語(この場合は複数の単語からなっているので目的節)です。AはI guess (that) you could say that it's like a PC you can make phone calls on. というのが本来の形であって、thatから始まる部分が動詞guessの目的語(目的節)となっています。つまり、guess(推測する)の内容がthat以下となるわけです。ただし、この文ではthatは省略されています。基本5文型で言うとこれはS(主語)+V(動詞)+O(目的語)という第III文型の形をとっています。

この文章がややこしいのは、guessの目的節にあたるthat(省略)以下の部分にさらに節があることです。that以下はyou (主語)+could say(動詞)+thatとつづき、thatのあとにit's like a PC... という節(sayの目的語としての役割があるので目的節)が作られています。

 整理するためにAの文章の成り立ちを考えましょう。もともとはIt's like a PC(説明のために以下省略).という文章がありました。これは基本5文型のS+V+C(補語)に相当する第II文型です。つまり、完全なる文章です。この文章に名詞節を作ることのできる thatをつけてthat it's like a PCとすると、この瞬間にこれは文章ではなくて節という文章を構成するための一部分となってしまいます。そして、このthatから始まる名詞節はyou could sayの目的節という新たな役割を果たすことになるのです。

 さらにyou could say that... にもthat(ただしAでは省略されている)が付くことで、you could say that... そのものも名詞節となってguessの目的節という文章の一部分になってしまうのです。

 ちなみにPCとyou can make phone calls onの間には関係代名詞が省略されています。もともとはIt's like a PC.という文章とYou can make phone calls on it.という文章が関係代名詞によってつなげられたのです。まず、後ろの文章のitが関係代名詞which(thatでも可)にかわり、PCのあとにくっつきます。するとIt's like a PC which you can make phone calls on.という文章ができます。目的語が関係代名詞にかわったときはそれを省略することができますから、上のような形となるのです。

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(3) compared to a normal mobile it is so much easier to browse the Web, and besides, it'll come in real handy when you need Internet access,

 とても長い文章ですが、ここでは重文と複文が使われています。根幹となるのはit is so much easier to browse the Web(便宜上B−1とします)とit'll come in real handy(B−2) というふたつの文章です。これがand(besidesはさらにという強調の意味で付け加えられているに過ぎません)という接続詞によって結び付けられています。

 ここではB−1とB−2にはどちらが主節でどちらが従節という関係はありません。言うならばどちらも主節で同等の関係にあります。このように、同等の関係にあるふたつの文章を結びつける接続詞を等位接続詞とよびます。代表的なのはandとbutです。等位接続詞で結び付けられるふたつの文章はそれぞれ完全な文章の形をとっているのが特徴です。

 B−2に続くwhen以下はB−2を修飾する従節です。You need Internet accessという完全な文章の冒頭にwhenが付くことによって節になったものです。この従節はB−2の主節に対する従節であって、B−1に対する従節とはなっていません。なぜならば、and besidesの前にある「,(カンマ)」によって文章が区切られているからです。カンマ+等位接続詞が使われている場合、その接続詞の前と後ろの文章は完全に独立していると考えるのが普通です。

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(4) say,

 ここでのsayには「言う」という意味はありません。和訳にもあるように「例えば」という意味で、会話ではfor exampleと同じ意味で使われます。

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(5) when you need to connect to the Net, you can just go to a nearby hotspot and you won't be charged.

 これも重文と複文が使われている文章です。ここまでの解説を理解した皆さんなら、when you need to connect to the Netがyou can just go to a nearby hotspotという主節に対する従節で、you can just go to a nearby hotspotとyou won't be chargedがandという等位接続詞で結ばれたふたつの独立した文章であることがおわかりですね。

今回は節について詳しく説明しました。おさらいをすると、完全な文章にthat、 when、 howなどという単語を付けることによって文章の中で一部分を形成する節を作ることができます。節の中身は完全な文章の形をとっていますが、それはすでに文章としての機能はなく、単語と同じようにあくまでも文章を構成する歯車のひとつに過ぎません。完全な文章は節とは違うところに必ずあるものです。これが主節ですが、この主節を正確に把握することが文章読解にはとても重要なテクニックとなるのです。

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