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隠れ家的英語教室

講師: 週刊ST編集部 高橋敏之 / Toshiyuki Takahashi

受講生: まこさん

最新の週刊ST掲載記事の中から1つを取り上げ、先生と生徒の対話形式で解説していきます。単なる内容解説だけでなく、英語力が伸びるお得な情報満載でお届けします。授業料は無料なので、今週のST片手に気軽に受講してください。毎週火曜更新。 週刊ST定期購読
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Vol. 2 : 週刊ST7月11日号 "Curse of the Fuwa fulfilled"

第2回目を迎えました「隠れ家的英語教室」。今回も最新の週刊STの記事の1つを解説していきましょう。今回取り上げる記事は、7月11日号の"Curse of the Fuwa fulfilled"(p. 7)です。まずは文章を読んで以下のExerciseをやってみましょう。

Q1:本文中から以下の意味を持つ英単語を抜き出してみましょう。

(1) a toy that you fly in the air on the end of a long string
(2) easily upset by things that people say
(3) the right and power that a government has to do something

Q2:5体のFuwaのうち、以下の災害と結び付けられているのは、何をモチーフとしたFuwaですか?

(1) 四川省の大地震 (2) 山東省の列車事故 (3) 中国南部の洪水

Q3:第6パラグラフにある、オンライン掲示板への書き込みがすぐに消えてしまったのはなぜですか?

Q4:この文章に出てくるような迷信、または占いをあなたは信じますか?英語で自分の意見を言ってみましょう。

では、解説していきます。まずタイトルから見ていきましょう。fulfillは「ful(=full)(完全に)+fill(満たす)」から「(義務・要求など)を果たす」「(希望・予言)を実現させる」という意味です。この場合主語がCurse「呪(のろ)い」なので、「Fuwaの呪いが実現された」ということです。

:えー!!「呪い」だなんて。怖い話は苦手です。

まあ、そう言わずに読んでいきましょう。まずこの文章のテーマでもあるFuwaとは、最初の日本語のリード文に書いてある通り、北京五輪のマスコットです。いろんな事情により、ここで画像をお見せすることはできませんが、興味がある方は北京五輪の英語版オフィシャルサイトのマスコットのページをご覧ください。

それぞれ魚、パンダ、聖火、チベットレイヨウ、ツバメをモチーフにしたかわいい5体のキャラクターを合わせて「Fuwa」と呼ぶわけですが、このマスコットに関して、ある不吉なうわさがある。そんな内容の文章です。では、前置きはこれくらいにして、第1パラグラフから読んでいきましょう。短いパラグラフですが、大事なポイントが含まれているので、じっくり見ていきます。

先日中国南部で洪水が発生して、多くの人が被災しましたね。第1パラグラフはそのことについて書かれています。主語は「中国南部の洪水は」。この後に続くseem to have fulfilledがやや複雑な構造をしています。

:toの後ろが動詞の原形じゃなく、have fulfilledと〈have+過去分詞〉になってますね。なぜでしょう?

解説しましょう。まず〈to+動詞〉という構造は「不定詞」と呼ばれます。「不定詞」には大きく分けて以下の2つの形があります。

A:to+動詞の原形
B:to+have+過去分詞

Aの形はよく見ると思いますが、Bは珍しい形ですね。Bは「動詞の〈時〉より、不定詞の表す〈時〉が古い場合に使われる」と覚えておきましょう。もちろんこれだけじゃ、よく分りませんね。例を挙げて説明します。

例えば、知り合いのブラウンさんから車を借りたとします。車はピカピカで車内にもゴミひとつ落ちていません。そんなときは、以下のように表現できます。

Mr. Brown seems to take good care of his car.(ブラウンさんは車の手入れをしっかりしていると思われる)

この場合、
・動詞=seems「思われる」
・不定詞=to take …「手入れをしっかりしている」
ですね。今度は時間的なことを考えてみましょう。「思われる」(動詞)のも「手入れをしっかりしている」(不定詞)のも現在のことです。このように動詞と不定詞の間に時間的なズレが存在しない場合は、Aのように普通の不定詞が使われます。ほとんどのケースがこれに当てはまります。

:ということは例外も存在するんですか?

その通り。今度はシチュエーションを変えて考えてみましょう。

知り合いのブラウンさんが亡くなり、ご遺族から生前使っていた車をもらいうけたとします。車はピカピカで車内にもゴミひとつ落ちていません。そんなときは、以下のように表現できます。

Mr. Brown seems to have taken good care of his car.(ブラウンさんは車の手入れをしっかりしていたと思われる)

今度は、「思われる」(動詞)のは現在のことですが、「手入れをしっかりしていた」(不定詞)のは(もう亡くなっているので)過去の話です。このように「動詞の〈時〉より、不定詞の表す〈時〉が古い」場合、もっと簡単に言うと時間的なズレが存在する場合、不定詞はBの形になります。

では本文に戻ります。これも(筆者にとって)「思われる」のは現在ですが、to have fulfilled「実現させた」のは過去の話なので、to+have+過去分詞の形になっています。「中国南部で起きた洪水は、北京五輪のマスコットに関連した呪いの最後(final)の部分を実現したように思われる」ということです。

:先生、なんでいきなりfinalの話が出てくるんですか???まだ文章が始まったばかりなのにぃ。最初からfinalの話をされたら混乱します。脳みそぐるぐるです!

その疑問はもっともだね。話の流れが「A→B→C→D」だからといって、英文の順番もその通りになるとは限りません。特にインパクトを出したい場合などは「D→A→B→C」のように、敢えて順番を変えて書かれることがあります。そんなときは慌てないこと。先を読めばちゃんと話がつながるようになっています。

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