「ST」は紙名を新たに「Alpha」として2018年6月29日より新創刊しました。 Alpha以降の全訳はこちら
「ST」は紙名を新たに「Alpha」として2018年6月29日より新創刊しました。 Alpha以降の全訳はこちら

記事全訳

2016年6月17日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Top News

Still the greatest: boxing legend Muhammad Ali dies, age 74 (p. 1)

モハメド・アリさん死去

ヘビー級の元世界チャンピオンのモハメド・アリさんが74歳で亡くなったとアメリカのメディアが6月4日に報じた。

NBCニュースによると、このボクシングの伝説的人物(アリさんのこと)は、呼吸器の不調の治療を受けていたアリゾナ州フェニックスの病院で6月3日に亡くなったという。

「モハメド・アリは、32年間のパーキンソン病との闘病後、74歳でこの世を去った。3回の優勝記録を持つボクシングの世界チャンピオンは、今夜亡くなった」と家族のスポークスマンであるボブ・ガンネル氏はその放送局に語った。

アリさんは30年以上前にパーキンソン病と診断され、健康状態は近年急速に悪化していた。

アリさんは、(旧名は)カシアス・マーセラス・クレイとして生まれ、1960年のローマオリンピックでライト・ヘビー級の金メダルを獲得して有名になった。1964年にソニー・リストン選手を破り、初の世界タイトルを獲得した。

アリさんはイスラム教に改宗し、1967年には仲間のアメリカ人たちに、ベトナムでのアメリカの戦争に反対したことで広く批判された。アメリカ軍に招集されることを拒み、その後、世界タイトルとボクシングのライセンスを剥奪された。軍の招集を拒んだことでの有罪判決は、1971年に覆された。彼はやがて1981年に引退し、61試合中56試合で勝利した。

Easy Reading

'Miracle' giant panda cub born at Belgian zoo (p. 3)

ベルギーの動物園でパンダの赤ちゃん誕生

ベルギーの動物園で6月2日、ジャイアントパンダの赤ちゃんが生まれた。世界に2000頭しかいない絶滅危惧種には稀な出来事だった。

「男の子です!」とペリダイザ動物公園の担当職員エリック・ドーム氏はベルギー南部で報道陣に語った。「すべてが非常にうまくいっています」。生まれたパンダの赤ちゃんは6歳のハオハオから早い時間に生まれた。ハオハオはパートナーのシンフイからの人工授精を受けていた。この誕生は「本当の奇跡」と呼ばれている。

赤ちゃんは、毛がなく、目が見えず、体重はわずか171グラムで、この動物園の担当職員ティム・バウツさんからは「小さなピンクのソーセージ」と表現された。この赤ちゃんは、母親の口にすくい上げられる前に、大きな鳴き声をあげた。

自然保護の世界団体であるWWFは、2014年の調査で世界に野生で生息するジャイアントパンダは1864頭しかいないと明らかにしており、この数値は1970年代後半の2倍近くで、ここ10年間では17%増となっている。

Easy Reading

Djokovic joins greats with first French Open title (p. 3)

ジョコビッチ、全仏優勝で生涯GS達成

ノバク・ジョコビッチ選手は6月5日、テニス界の偉大なプレーヤーたちの仲間入りを果たした。イギリスの第2シードのアンディ・マレー選手を3-6、6-1、6-2、6-4で破り、全仏オープンの初タイトルを獲得して、4大大会タイトルを同時に保持したのだ(4大大会を連続優勝したということ)。

ジョコビッチ選手は、4大タイトルを同時に保持した3番目の男子プレーヤーだ。「本当にとても特別な瞬間だった。おそらく、キャリアで最高の瞬間だった」とジョコビッチ選手は語った。

パリで2015年の(全仏の)決勝戦で破れて以来、ジョコビッチ選手は、ウィンブルドンから、昨年の全米オープン、1月の全豪オープン、そして今回の長い間待った全仏オープンに至るまで、グランドスラム大会で28連勝している。

4大タイトルを同時に保持した最後の選手は、1969年に年間グランドスラム(〔2年にまたがることなく〕その年の4大大会をすべて制覇すること)を獲得したロッド・レーバー選手だ。

セルビア出身のジョコビッチ選手(29)は、全豪オープンで6タイトル、ウィンブルドンで3タイトル、全米オープンで2タイトルを獲得している。

National News

U.S. Navy sets limits after drunk-driving case (p. 4)

沖縄飲酒運転事故で、在日米海軍が全面禁酒

日本中を怒らせた飲酒運転の事件に米海軍が対応し、米海軍の軍人は6月6日から基地内に隔離され、飲酒が禁止された。

米海軍の下士官が、6月4日に沖縄県で反対の車線を運転して2人を負傷させた後、飲酒運転で逮捕・起訴された。

「我々はこの問題を認識している。我々の責任である」と海軍の報道担当官は述べた。

National News

Anti-Korean rally ended by counter-protesters (p. 4)

川崎ヘイトデモ、市民の反対で中止

デモに反対する人々ともみ合いが発生し、反韓団体は6月5日、川崎市でのデモを中止した。

日本に住む韓国・朝鮮人に反対する団体は、中原区の公園で集会を開く予定だった。しかし、その集会の前に、その団体の10人ほどのメンバーは集会に反対して抗議する何百人もの人たちに取り囲まれた。

もみ合いの後、その集会は中止になった。

National News

Masuzoe: I won't quit over 'improper' expenses (p. 4)

舛添知事、「不適切」支出を認めるが続投

東京都の舛添要一知事は6月6日、数多くの場面での政治資金の使途が不適切ではあるが違法ではなかったことが調査でわかった後で、現職にとどまると発表した。

新宿区にある東京都庁での記者会見中に、舛添知事が調査をするよう指名した2人の弁護士は、舛添知事の資金の使い方は法律には反しないが、多くの事例が不適切なようだったと述べた。

中には高級レストランで支払いをしたケースもある。

National News

No neglect charges for Hokkaido boy's parents (p. 4)

北海道保護男児の両親、起訴されず

警察は6月6日、北海道の山の中で6日間行方不明になった後、無事に発見された7歳の男児の両親を(子どもの養育の)放棄の罪で起訴しないと発表した。

北海道警は、田野岡大和君が、両親から悪さをした罰として道端に取り残された前後に起こったことを警察に語ったと述べた。大和君の説明は、彼の両親の説明と矛盾しなかったという。

地元の児童相談所は、田野岡くんが心理的に虐待されていたかどうかを未だ判断している最中である。

World News

Astronauts try out inflatable space habitat (p. 5)

風船型居住棟に宇宙飛行士初入室

国際宇宙ステーションの宇宙飛行士たちは、膨らませられる宇宙の居住空間を宇宙で初めて試した。

NASAの宇宙飛行士ジェフリー・ウィリアムズさんは6月6日、ビゲロー拡張可能活動モジュール(BEAM)に入り、清潔だが中は寒いと述べた。

NASAはいつの日か、火星への遠征で膨らませた居住空間を使用することを想定している。金属製の居住空間よりも軽く、それでも広げるとより広い。

World News

Floods ease in Paris, but Louvre still closed (p. 5)

パリ・セーヌ川の増水、緩和

過去30年間で最大の洪水がセーヌ川の堤防を決壊させた後、ゆっくりと洪水が引き、川辺にあるパリの展覧会場グラン・パレは6月5日に再開館した。

他の地域でも、特にノルマンディ地方の一部で、危険な状態が続き、フランスの首都周辺の村や町で捜索活動が始まっている。

パリでは、ルーブル美術館と複数の駅、道路が6月7日現在も閉鎖されている。

World News

U.S., China still at odds over South China Sea (p. 5)

米中戦略経済対話、南シナ問題で応酬

アメリカと中国は6月6日、北京で開かれた2日にわたる2国間の閣僚級会合の初日に主要な外交官らがこの問題について意見交換をし、南シナ海問題をめぐって対立した。

アメリカのジョン・ケリー国務長官は開会式で、この問題は法と外交、対話を通じて解決されるべきだと述べた。しかし、中国の楊潔チ国務委員は、この問題は関係する国々の間で解決されるべきだと強調した。

World News

Car bomb kills 11 in Istanbul; suspects held (p. 5)

イスタンブールで爆発、11人死亡

イスタンブールで6月7日、朝のラッシュ時間帯に、警察車両に自動車爆弾がぶつかり、11人が死亡、36人が負傷した。イスタンブールを襲った爆破事件は今年に入って4度目だ。

すぐの犯行声明はなかったが、トルコは最近の暴力事件の増加は、クルド系の反抗勢力かISグループに関連があると見ており、ISはトルコ国内で人員の勧誘をし、小集団を形成している。

爆発の数時間後、警察は関与が疑われる4人を拘束したと、地元のメディアは報じている。

Business & Tech

Swiss say 'No thanks' to basic income for all (p. 6)

スイス、国民投票で「ベーシック・インカム」否決

スイスの有権者は6月5日、国民全員にベーシック・インカムを給付する急進的な提案をきっぱりと拒否した。国民投票の最終的な開票結果では、スイスの国民全員に無条件でベーシックインカムを提供するというこの法案に、76.9%の有権者が反対だった。

ベーシック・インカムを支持する人々は、このような収入があれば、貧困と格差の是正に役立つだろうと主張している。この法案を支える団体は、1カ月に成人1人あたり2500スイスフラン(27万円)、子ども1人につき625スイスフラン(68000円)を与えることを提案していた。しかし、その額では、世界一物価が高い国の1つであるスイスでは生活費を賄うことはとてもできないだろう。

Business & Tech

Japan's tax hike delay 'credit negative': Moody's (p. 6)

米格付け会社、消費増税延期に否定的

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは6月2日、安倍晋三首相が消費増税延期を決めたことは、「信用評価上は否定的」であり、財政再建を達成する政府の能力と意欲に疑問を投げかけた。このアメリカの債権格付け会社(ムーディーズのこと)は、安倍首相が6月1日に発表したように、予定されている2%の消費税増税を2017年4月から2019年10月に遅らせると、政府はGDPの約1%に相当する追加の歳入を諦めることになるだろうと述べた。

消費税増税延期の発表の中で、安倍首相は世界の経済危機の風向きを変えるためにあらゆる政治手段を動因する必要があると述べた。

Business & Tech

Record number of visas issued to Chinese in 2015 (p. 6)

ビザ発給数過去最多、中国人向けが8割

中国人旅行客の来日が円安で増加し、日本は2015年に中国人378万件のビザを発給し、前年から約85%増となった。中国人に発給された記録数は、日本が昨年発給したビザの総数の約8割を占め、日本が外国人に発給したビザの総数は477万件と記録的な数字で、66%増となったと、外務省は6月6日に発表した。フィリピンから訪日した人に発給されたビザ数が2番めに多い225,676件で、次いでインドネシアが162,273件だった。外務省はこれとは別に、海外に3カ月以上住んでいる日本人の数は昨年、合計で過去最高の132万人で前年から2.1%増となったと発表した。

Business & Tech

U.S. newspapers shed 60% of workforce since 1990 (p. 6)

米新聞業界の従業員、90年から6割減

アメリカの新聞業界は、1990年以降、職が半分以上減った。アメリカ労働省のデータは、新聞業界では1990年1月から2016年3月までの期間に271,800件の職が失われ、過去26年間で59.7%減ったことになる。雑誌は少しましで、同じ期間に36%の職が失われた。インターネット出版業、放送関係の雇用は、一方で、3万件ほど増加して、約198,000件となったと、労働省の統計データは示した。この数値によると、デジタルの成長は、ラジオの職が約27%減少したのと同時に起きているようだ。

Business & Tech

Wanda opens Nanchang theme park (p. 6)

ワンダ、テーマパークをオープン

中国の複合企業ワンダは5月28日、同社初のテーマパークをオープンしたと発表した。南昌南東部にある「ワンダシティ」は、「中国で最速で最長のジェットコースターと、最高落差のドロップタワー」を誇る80ヘクタールのテーマパークと、2平方キロメートルの巨大ショッピングモールから成る。ワンダの創設者Wang Jianlin氏は、6月に上海にグループ初のテーマパークをオープンするディズニーに照準を定めていると述べた。「ミッキーマウスやドナルドダックへの熱狂は終わった。ディズニーが導くところを盲目的に追っていた日は何年も前に過ぎ去った」と、国営テレビチャンネルCCTVでの長いインタビューで同氏は語った。

Business & Tech

British girls lose out in pocket money stakes (p. 6)

英国の子供のお小遣い、女の子の方が少ない

6月3日に発表されたハリファックス銀行の調査によると、イギリスの女の子は男の子よりも、週に平均で77ペンス(130円)お小遣いが少なく、昨年以降、その差は著しく増大したという。

平均で、8歳から15歳の男の子は週に6.96ポンド(1100円)もらっているのに対し、同年齢の女の子は6.16ポンド(970円)だった。しかし、もっとお金をもらうべきだと考える傾向が女の子(39%)よりも男の子(44%)のほうが強かった。

1202人の子どもと575人の親を対象にしたこの調査によると、お小遣いのジェンダーギャップは、昨年から急上昇しており、昨年の数値は、男の子が6.25ポンド(990円)、女の子は6.14ポンド(975円)だったという。

This week's OMG!

Gravediggers battle in digging contest (p. 8)

ハンガリーで墓堀り競争開催

ハンガリー東部の墓地で6月3日、墓を掘る人たちがこの仕事で最速で一番なのは自分だということを証明しようと競争し、厳粛に考えることがシャベルで必死に掘ることに取って代わられた。

ヘルメットから名前を引いて選ばれた土地に場所を取り、18の2人組チームが正確な、規定のサイズの墓をなるべく早く掘るために、シャベルで土を掘った。

「これが病的だとは思わない」とハンガリー葬儀協会(Hungarian Undertakers' Association)の副会長のゾルタン・ジュラッシック氏はロイター通信に語った。

「これは職業であり、今日の競争で全力で働いた同僚たちは、誇りを持ち、我々の尊敬を得るに値する」

30分以内に、地元のチームが、おそらく地元の強みを享受したこともあり、1番最初に墓を完成させた。

墓は、きれいさと規定のサイズに合っているかどうかが審査される。優勝したチームは、国際トーナメントへの出場資格を勝ち取る。

このコンテストは、墓掘りの威信を上げる意図がある。

Essay

Customer disservice (p. 9)

カスタマー・ディスサービス

「私は日本語しか話しませんので、もし私に助けてもらいたかったら、何をしてほしいか言わなければなりません」。こんな言葉を聞くとは思わなかった。この販売員とはたったの2分も話していなかったが、彼女にもう一度繰り返して言ってくれるように頼むと、彼女は私に対する深い嫌悪をあらわにした。

新しい携帯電話の契約をしようと売り場を見ていて、従業員とは大きな問題もなく日本語で会話をしていた。英語が話せる人がいると期待していなかったことは確かだ。しかし、この女性は私をにらみつけ続けて、目をわずかに細め、口をへの字にしていた。私は、彼女がデスクからわずかに離れたのにさえも気がついた。彼女のボディランゲージや表情から読み取れる全ては、私に対するコミュニケーションスタイルを変える必要があることに、そして私が彼女の時間を使うのに値しないということに、気がついたことを示していた。

日本でこんなに敵意のあるサービスを受けたのは初めてだった。それどころか、これは私が人生で受けた中で最悪のカスタマーサービスだった。

素晴らしいカスタマーサービスで有名な国で、彼女が日本の評判を落としたことは残念だった。もし私が日本に降り立ったばかりで、彼女が初めて私がやりとりをした人物だったらどうだっただろうか? なんてひどい第一印象だろう。もし私が、スマートフォンは初めてで、わかりやすい説明が必要な年配の日本人だったとしたら? 彼女はこんなひどい態度で対応しただろうか?

私はどうにか落ち着いて、自分が探しているものを述べた。ほとんどの販売員は、私のデータ利用についてや、電話をかける頻度などについてもっと質問をするものだったし、あるいは、彼らに私がもっとお金を使う方法を見つけようとするものだった。彼女の場合には、義務的にいくつかの情報を印刷して、それを折りたたみ、手渡した―封筒にも入れずに。私は礼儀正しく彼女にお礼を言っても、彼女はお辞儀もせず、「笑顔を大切にします」と書かれたバッジを彼女の胸からむしり取ってやりたい衝動を抑えた。

この会社に対する私の信頼を取り戻すために、私は比較のために別の支店に行ってみることにした。なんという違いだろう! 私に応対してくれた男性は、明確に物事を説明し、私の日本語能力について不安な気持ちにさせられることもなく、私にぴったりのプランを見つけるために最善を尽くそうとしてくれた。

結局、最適な価格で最適なプランを提供できたのは他の携帯電話会社だったが、あの女性がなぜ私に対してあんなに無礼だったのかが分かることはないだろう―もしくは、あの女性は無礼であることに気づいてさえいなかったのかもしれないが。もしかしたら、機嫌が悪い日だったのかもしれないが、私の一日まで台無しにするなんてかなり卑劣に思えた。私は苦情の手紙を書きたい気持ちになった。だが、このエッセイのコピーをあの店のドアの隙間から滑り込ませるだけでいいかもしれない。

Top News
Easy Reading
National News
World News
Business & Tech
This week's OMG!
Essay
  • カスタマー・ディスサービス

サイト内検索

2018年6月29日号    試読・購読   デジタル版
目からウロコの英文ライティング

読者の声投稿フォーム
バックナンバー