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生沢浩の体育会式英語塾

英語とダイエットは苦労しなければ成功しない

By Hiroshi Ikezawa / 生沢 浩

英語の勉強とダイエットにはひとつの共通点があります。それは苦労をしなければ成功しないということです。英語を身につけたかったら、それなりの努力をしましょう。STオンラインでは「楽をしない」英語の勉強方法を提案します。このサイトではひとつのコンテンツで読解力、リスニング力、会話力を同時に鍛えることができます。使い方はみなさん次第。使い方のヒントは「このページの使い方」を参照してください。さあ、ちょっとだけ背伸びして、英語の勉強をがんばってみませんか?
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 Hiroshi Ikezawa / 生沢 浩

Vol. 14 : プレゼントは何がいい?

 

(1) I remember him, the one who had to wear the Santa outfit, right?

ここでのhimとthe oneは同一人物=ボブを指します。ヒロトの話を聞いてジェニーは昨年のクリスマスパーティでのボブの扮装を思い出します。それがwho以下で説明されている部分です。

ジェニーは(Bob) had to wear the Santa outfitと言います。ボブは好んでサンタクロースの格好をしたわけではなさそうです。なぜならジェニーによればボブはサンタの衣装を着なければいけなかった(had to wear)からです。ですから、ここでは「サンタの衣装を着なければいけなかった人でしょ」という和訳が成り立ちます。

テストの解答の和訳としてはこれで十分でしょう。でも、せっかくのパーティなのに「着なければいけなかった」という義務のような言い回しはふさわしくないと思いませんか?そこで、「着る羽目になった」という訳語を充てます。こうすることで、人に勧められて(無理やり説得されて?)サンタの格好をすることになったボブの困惑しながらも楽しそうな表情が伝わります。「着なければいけない」と訳したのではこのニュアンスは伝わりませんね。もちろん、そう訳しても間違いではありません。でも、言葉の選び方に工夫を加えることで和訳が見違えるほどに生き生きしたものになります。

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(2) He had a baby.

これは日本人が間違いやすい言葉です。「子供ができた」という内容を伝えるのに父親を主語にしてAのように言ってしまいがちですが、これではネイティブに驚かれてしまいます。have a babyとは「子供を生む」ということで、もちろん男性を主語にすることはできないのです。

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(3) I've had to do the "Oh-wow-she's-sooo-cute" routine three times already 

以前にも紹介しましたが、英語では複数の名詞をハイフンで結んで形容詞のように用いることがあります。たとえば3日間のキャンプという場合、threeと dayというふたつの名詞をハイフンで結び、それをcampの前に置くことでthree-day campとすることができます。「3日」は英語でthree daysですが、ハイフンで結ばれて形容詞的に使われる場合にはdayに複数を表す意味のsが付いていないことに注意してください。

さて、口語やややくだけた調子の文語ではこういった用法が拡張されて使われることがあります。拡張されるというのは、名詞だけではなくて言葉や文章そのものがハイフンで繋がれて形容詞的に使われるということです。その例がBのOh-wow-she's-sooo-cuteです。

BはもともとI've had to say, "Oh, wow, she's sooo cute," three times already.という文でした。ところが、"Oh, wow, she's sooo cute," と言わされることが何度も続き、routineとなってしまったので、セリフをそのままハイフンで結んで形容詞とし、"Oh-wow-she's-sooo-cute" routineと表現したのです。routineという単語を使うことでうんざりとした感じが表現されています。

英語ではとても面白い言い回しなのですが、残念ながらこれはそのままでは日本語にはなりにくいです。「『わ〜カワイイね』ルーティンを3度もやった」ではあまりにもおかしいですよね。やはり何か日本語を補ってあげるべきでしょう。本文の和訳例では「僕も『わ〜カワイイね〜』ってほめてあげるのをすでに3回もやってあげたんだぞ」としています。または、「『わ〜カワイイね〜』ってもう3度も言わされたよ。ここまでくるとまるで日課だね」などのように多少意訳を加えてもいいでしょう。

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(4) I'm sure you'd be a doting father if your wife had a newborn baby.

これは体育会式英語塾の塾生ならばおなじみの形、そう、仮定法過去の典型的な文ですね。ifで始まる文節が主語+動詞過去形になっていて、主文(ここでは前半部分)に主語+would+動詞原形(Cではyou'd be)の形ができています。これによって「現在の事実とは違う仮定」を表現している文章だということがわかります。当然、この仮定の意味は和訳に反映させる必要があります。

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(5) You don't ask people what they want.

さて、文頭のYouが誰を指すのかがここでの問題です。会話の相手のジェニーだと思った人は残念ながら不正解です。このYouは一般的な人、つまりpeopleの意味です。ヒロトは一般論としてプレゼントを贈るときに何が欲しいかを聞くことはない、と主張しているのです。

英語ではyouという単語を使って「一般的には」という意味を出すことができます。和訳には「あなた」などと訳出する必要はありません。強いて言うならば「一般には」とは「普通は」と訳せばいいでしょう。

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(6) Yeah, well, you know what?

ここのyou know whatも何度か英語塾で勉強しました。この言葉は単に相手に呼びかける言葉であって、わざわざ日本語に訳す必要はありません。

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(7) Only a couple with a baby know what the "right stuff" is.

英語にはonly、 little、 fewなどのように単語そのものに否定的な意味合いを含むものがたくさんあります。こういった単語は和訳するときに工夫が要ります。

Gを「正しいもの(right stuff)が何かは赤ちゃんのいるカップルだけが知っている」と訳してみましょう。学校のテストではこれでOKです。点はもらえます。でも、right stuffを正しいものと訳すのはちょっと味気ないですね。ヒロトとジェニーは正しい、間違っているということを論じているのではありません。何がプレゼントとしてふさわしいかを話し合っているのです。前後の文脈から「本当に欲しいもの」と訳すのがいいでしょう。

また、「〜だけが知っている」というのは実はあまり日本語的な表現ではありません。この言い方を不自然に思わない人も多いでしょうが、本来、日本語というのは主語ではなく述語部分で否定や限定表現を使うのが普通なのです。ですからここは「カップルしか知らない(わからない)」という表現を使いましょう。文脈の流れからもこの訳がふさわしいと思います。

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(8) it's not cute or trendy things that will make them happy

英語にはmakeやhaveといった使役動詞と呼ばれるものがあります。これは人に〜をさせるというスタイルの文章を作る動詞です。Hはa)it's not cute or trendy thingsという文とb)cute or trendy things will make them happyというふたつの文が関係代名詞thatによってひとつになっています。このb)で使われているmakeが使役動詞です。

使役動詞ではしばしば主語が物で目的語が人になる場合があります。まさにb)はその例です。こういった文を和訳するときには主語をそのまま日本語でも主語とすると不自然な日本語になります。試しにやってみましょう。b)は「かわいいものや流行のものが彼ら(ボブ夫婦)を幸せにする」となります。こういった表現が日本語(特に文語表現)にあるのは事実ですが、やはり物が人を幸せにするというのは不自然です。

使役動詞の主語が物で目的語が人である文では、目的語の人を主語にして訳すと日本語らしくなります。b)は「彼らはかわいいものや流行のもので幸せになる」とするのが自然でしょう。

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(9) Could even be diapers.

この文章では主語が省略されています。こういった文を和訳するときには省略されている主語を適宜補って考える必要があります(省略されている主語は前後の文脈でわかるようならわざわざ訳出しなくてもいいでしょう)。ここで省略されている主語は前の文にあるwhat they really needです。

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(10) No one would give diapers as presents

Noで始まる文はonlyで始まる文と同じく、和訳では主語ではなく述語で否定を表すと自然な日本語になります。

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(11) you can never have too much baby formula

ここのyouも話し相手のヒロトではなく、一般的な人を指します。なぜならヒロトはまだ赤ちゃんがいないからです。

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(12) You think they need a picture frame?

逆にここのYouはヒロトのことです。theyとはボブ夫婦のことですよね。ボブ夫婦がフォトフレームを必要としているかどうかを考えるのはヒロトであるべきで、一般的な人では事が大げさになってしまいます(どれだけボブ夫婦は一般人に関心を持たれているんだ?ってことになりかねません)。

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(13) Been there, done that

ここでも主語が省略されているので補って考えます。beenとdoneという過去分詞形が使われていることから現在完了形だということがわかります。省略されているのは文脈からI haveであると判断できますね。

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(14) I guess you've got a point.

You got a pointというのは決まり文句で、日本語で言うなら「的を射た」、「まさにそのとおり」などという意味を持ちます。文脈によって和訳を工夫してもいいでしょう。

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