(1) 20 minutes ago
時間的に「以前」を表現する英単語にはagoとbeforeがあります。みなさんは正確に使い分けていますか?似たような意味を持つこのふたつの単語ですが、明確な意味の違いがあります。agoは「現在から見て前の時間」を指し、beforeは「ある特定の時点から前の時間」を意味します。
本文のように20 minutes agoといえば「今から20分前」という意味なので、リョウコが「コーヒーショップへ行く」と言ったのが今から20分前だということになります。言い換えれば、リョウコが出かけてから今まで20分経ったということです。
これを例えば20 minutes before you leftとすると、どのように意味が変わるでしょうか?こうすると、「君が出かける20分前」という意味になります。つまり、リョウコは「コーヒーショップに行く」と言ってから実際に出かけるまでに20分かかったということになります。
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(2) a four-night trip
夏休みの特別企画「英語塾夏合宿」をお読みになった方は、僕が「名詞がふたつ以上続く場合は『原則的に異常』である」と繰り返し説明したことを覚えていますね。ただし、それには例外があるということも説明しました。これはその例外にあたる用法です。
名詞をふたつ以上続けて使うことの目的はほとんどの場合が最後の名詞を説明することです。文法的に言うならば、最後の名詞に対して形容詞的に働いているのです。baseball player(野球選手)はbaseballという名詞がplayerを説明しています。つまり、数多くあるplayer(これだけではどんなスポーツの選手なのかわかりません)の種類をbaseballが限定する役割を果たしているのです。
Aの文は「four nights」という名詞句(fourという形容詞+nightsという名詞)がtripという名詞を説明しています。これをこのまま並べるとfour nights tripとなります。一見、上で説明したような、名詞で名詞を形容詞のように説明する語句のように見えますね。ただ、英語では名詞がふたつ以上並ぶときに数の不一致があることを嫌う傾向があります。ここではnightsが複数形なのに対しtripは単数形ですね。
こういった場合に英語では形容詞と名詞をハイフンで結び、形容詞句をつくるのです。ここで注意したいのはfour とnightsをハイフンで結ぶと nightが単数形になるということです。こうすることでnightもtrip単数形となり、英語としてはすわりのいい文になります。
こういう用法はとくに「数字を表す形容詞+名詞複数形+名詞」の単語を並べるときに使われます。こういう場合は「数字を表す形容詞+ハイフン+名詞単数形+名詞」と変えることができると覚えましょう。
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(3) We're leaving this Tuesday
be動詞+動詞ing形は現在進行形といって、現在行われていることを表現する文の形です。でも、ここは現在進行形の意味ではありません。現在進行形では近いうちに起こる未来を言い表すことができるのです。その意味では未来形をつくるbe going to+動詞に近い用法だということができます。
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(4) 100 degrees
これを見て「沖縄では気温100度?」とびっくりした人もいるでしょう。実はリョウコは気温を華氏で表現しているのです。アメリカ合衆国では気温を華氏(°F)で表します。日本を含む合衆国以外の国は摂氏(℃)ですね。華氏を摂氏に直すには(華氏−32)×5/9で計算します。
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(5) every single Japanese person goes on summer vacation!
everyは「全て」という意味を持ち、allと同じような用法で使われます。ただし、everyに続く単語は必ず単数形であることに注意しましょう。ですから、この文でも本来はJapanese peopleと言いたいところをeveryが使われているのでJapanese personと単数形にしたのです。
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(6) Few people would want to go out at this time of year.
日本語は末尾が重要だといわれます。それは、肯定か否定かの違いが文の最後のほうで表現されるからです。Eの状況を例にとれば、「この時期に出かけたいと思う人は〜」となりますが、〜の部分がはっきりするまで多いのか少ないのか、またはまったくいないのかわかりませんね。英語では〜の部分を先に言う用法があります。そのひとつがEの文章です。
fewという単語は前にaがつけば「2〜3の」という意味になりますが、何もつかないと「少ししかない」という否定的な意味になります。Eではaがついていないので「人々はほとんどいない」というのが主語の意味になります(aがつけば「2〜3人が」という意味です)。
英語では「こういう人はほとんどいない」→どういう人かというと→「○○な人だ」という説明の仕方をします。まず大切な人数を先に言っておき、それがどのような特性を持った人なのかをあとから説明するのです。英語ではとてもよく使われる表現です。慣れるとともに、自分でも自在に使えるようになりましょう。
和訳をするときは英語につられて「少ない人がこの時期に出かけたいと思う」などと訳さないように注意します。これは日本語の形をとってはいますが、日本語らしくありません。日本語は「多い少ない」を文章の終わりで言うのが普通です。ですから、「この時期に出かけたいと思うひとは少ない(ほとんどいない)」と訳すのが自然です。
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(7) No one would take the risk.
これはEの文章の用法と同じです。FewがNo oneに替わっただけです。これもよく使われますので、Fを例文として暗記してしまいましょう。No oneのところはNobodyとしても同じです。
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