(1) you're done for today.
ここではbe動詞であるareとdoの過去分詞形であるdoneが使われています。「be動詞+過去分詞」の形は受動態を作る公式ですが、ここでは受動態の意味よりも現在完了の意味が強いです。このように「be動詞+過去分詞」は時に「have+過去分詞」と同じ意味で使われることがあります。例えばHe has gone home.と言えば、「彼はもう家に帰った」という意味です。
ただし、どのような動詞でもこの用法で使われるわけではありません。@のようにdoや例で挙げたgoなどに限られると言ってもいいでしょう。これらの動詞がbe動詞とともに過去分詞形で使われている場合には現在完了の意味があると覚えておきましょう。
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(2) someone would've chewed you out.
chew outは文中でVinceが説明してくれているように「叱られる」という意味の慣用表現です。Aの文で、chewed out you ではなくchewed you outという語順になっていることに注意してください。動詞と前置詞が組み合わさって慣用表現を作る場合、その目的語となる単語(ここではyou)が1〜2個の短い単語であればその目的語は動詞と前置詞の間に挟まれる位置にきます。代名詞(itやthatなど)はほぼ例外なく動詞と前置詞の間に挟まれます。
例えばあなたが新しいパソコンを買い、セットアップをしなければいけないとしましょう。それを英文で表現するとI have to set up my new computer.となります。 set upというイディオムに対する目的語はmy new computerの3語だからです。もし、前後の文脈ですでにmy new computerが使われていて、これをitという代名詞で置き換えると上記の文はI have to set it up.となります。
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(3) to get scolded
前にも述べたように英語の受動態は「be動詞+過去分詞」という公式で使います。ところが、英語ではbe動詞の部分をgetに置き換えることがしばしばあります。意味はまったく変わりません。
ただ、受動態はその言葉のとおりに受身の言葉なので表現が弱くなる傾向があります。これを防ぐためにgetという動詞を使ってニュアンスを強めているのです。こうすることで、基本的な意味は変わりませんが、ややニュアンスを強調した印象を相手に与えます。
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(4) I must use a million expressions like that that aren't English at all
この文章にはthatが3回出てきますね。これらはそれぞれに役割が違います。最初のthatは前のMikuのセリフに出てきたa guts poseを指す代名詞です。2番目と3番目のthatはともにa million expressionsにかかる関係代名詞です。
文法に忠実に言うならば2番目と3番目の関係代名詞thatはandやbutといった接続詞でつなげられるべきです(つまりthat I use and (またはbut) that aren't English at all)が、こういった表現はよく使われます。thatがたくさん出てきたからといって慌てずに、どれがどの用法でどういう意味を持つものなのかをじっくりと考えましょう。
ちなみに2番目のthatは目的語が変化した関係代名詞、3番目は主語が転じた関係代名詞です。
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(5) During my first year in Japan
序列を表すfirstとsecondといった単語にはtheが付くのが原則です。ただし、この場合は「自分にとってのfirst year」という意味を強調するためにあえてtheではなくmyを使っています。
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(6) It took me a while to figure that one out.
it takes+人+時間+to不定詞は「〜するのに○○の時間がかかる」といった決まり文句です。これはこのまま暗記しましょう。とてもよく使う表現です。
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(7) Get outta here.
こういった表記が見慣れない人も多いでしょう。これはGet out of hereのことです。Get out of here.という文が会話で使われると「ゲラウタヒア」と聞こえます。これを聞こえたままに表記したものがFです。
be going to〜をbe gonna と表記するのはよく目にすることと思います。この英語塾でもよく使っています。この場合も同じで、be going toを話すときに耳に聞こえる音をそのまま文章で表現したものです。
ところで、本文で使われているget out of hereについては説明が必要でしょう。Vinceもこれについては教えてくれていませんから。
Get out of hereはMikuが勘違いしたように「出て行け」というのがもともとの意味です。もちろん、この意味でも使います。でも、口語では「冗談はよせよ」とか「よく言うよ」といった意味でも使われます。漫才で例えるなら「ボケ」に対する「ツッコミ」のようなものでしょうか。英語で漫才をするならば、最後の決まり文句「いい加減にしろ」はGet outta hereになるのかもしれませんね。
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