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記者ほど素敵な商売はない

By Hiroshi Ikezawa / 生沢 浩

ジャパンタイムズ運動部記者、アメリカンフットボールライター、TV解説者のさまざまな顔を持つ生沢浩が15年間の記者生活のなかで見聞きしたこと、思ったことなどを紹介するコラムです。
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Hiroshi Ikezawa / 生沢 浩

Vol. 51 : 意外に知らない英単語の意味

 私たちの生活の中にはたくさんの外来語が定着しています。特にインターネットが普及してからはブログ、サイト、サーバーなど一気に外来語が増えたような気がします。私たちに一番身近な外国語である英語はもっと以前から「カタカナ語」として根付いてきました。ところが、その「カタカナ語」と英単語本来の意味とは微妙に違う言葉も少なくありません。

 たとえば、「チャンス」という外来語は「いい機会」という意味で使われます。「ここはチャンスだ」などというと、絶好の機会が訪れたことを意味しますね。もちろん、英語のchanceにもそういう意味はあります。しかし、それだけではないのです。

 Chanceの本来の意味は「可能性」です。ですから、必ずしも好ましい機会だけに限定して使う単語ではないのです。日本語で言う「降水確率」は英語ではchance to rain (またはchance of rain)といいます。これを「雨の降る絶好の機会」とするのではちょっと具合が悪いですよね。

 似たような単語にexpectがあります。学校では「期待する」という意味だと教わります。ところが、日本語の「期待する」には何かいいものを待っているというニュアンスがあります。「君に期待しているよ」といわれれば誰しもうれしいものです。なぜなら、自分から何かいいものが引き出せることを相手は待っているからです。

 英語のexpectは「起こりうると予想する(予想される)」という意味なので、こちらもネガティブな文脈でも使用されます。A big earthquake can be expected.とすると「大地震が起こると予想される」という意味になります。これを「大地震が起こると期待できる」と訳してしまうと災害を待ち望んでいるのかとしかられてしまうでしょう。

 僕はジャパンタイムズに入社して英語で記事を書くようになったとき、この外来語と英単語本来の意味の違いに戸惑いました。日本語化した外来語と、もともとの言語における意味は必ずしも一致しないということは覚えておきたいものです。

 では、その違いはどうすれば覚えられるのでしょうか。残念ながら一つ一つの言語を丹念に勉強する以外に方法はないでしょう。言葉のニュアンスというものは簡単に習得できるものではないからです。

 外来語と英語本来の意味が違うという例をもう少しご紹介しましょう。「ジンクス」という言葉は日本語ではいい意味に使われることも多いです。スポーツの世界ではいわゆる「験(げん)かつぎ」のように解釈され、成功するためのおまじないのような使い方をされることがあります。ところが、英語のjinxはネガティブな文脈でしか使用されません。なぜか失敗を繰り返してしまう目に見えない力がjinxなのです。

 では、いい意味でのジンクス(というのも英語的にはまったく矛盾した言い方ですが)はなんというのでしょう。これはomenという単語を使います。なんだか、オカルト映画に出てきそうな単語ですが、立派にポジティブな意味を持った言葉なんです。

 Girlfriendやboyfriendは英語では恋人のことを指します。日本語で「ガールフレンド」や「ボーイフレンド」は「恋人ほどではないが仲のいい異性の友達」という意味で使われますよね。ところが、実際には意味が違うのです。「彼女はいないけどガールフレンドならたくさんいるよ」などという男の子がいたら、女性関係を疑ってみたほうがいいかも(笑)。

 じゃあ、異性の友達はなんて言うのでしょう?単にfriendでいいのです。

 「アイディア」は日本語では「良案」ですが、英語のideaは単に「考え」という意味合いのほうが強いでしょう。ですから日本語で「悪いアイディア」というのは矛盾して聞こえますが、英語のbad ideaは「よくない考え」と言う意味で日常的によく使われます。

 I have no idea. は覚えておくと便利なフレーズです。これは「私にはいいアイディアが浮かびません」という意味ではなく、「私は知らない」、「私には分からない」という意味です。そう、I don't know.とまったく同じ意味なのです。機会があったら、I don't know.の代わりにI have no idea.と言ってみてください。なんだか、しゃれた言い回しをしたような気分になりますよ。

次回予告:英語の勉強法

 「どうやって英語を勉強したらいいの?」この疑問は「週刊ST」やこの「STオンライン」の読者の方なら一度ならず考えたことのあるものでしょう。次回は僕なりの英語の勉強の方法をご紹介します。

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