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隠れ家的英語教室

講師: 週刊ST編集部 高橋敏之 / Toshiyuki Takahashi

受講生: まこさん

最新の週刊ST掲載記事の中から1つを取り上げ、先生と生徒の対話形式で解説していきます。単なる内容解説だけでなく、英語力が伸びるお得な情報満載でお届けします。授業料は無料なので、今週のST片手に気軽に受講してください。毎週火曜更新。 週刊ST定期購読
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Vol. 21 : 12月5日号 "Mammoth extinction possibly due to genes"

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続けて第4パラグラフ。最初にこのパラグラフを理解するためのポイントを3つに絞ってお話します。まず1つ目は3行目の the mammoth died out「マンモスが絶滅した」。これを見て、何かに気づきませんか?

: この場合は「マンモス全体」の話なのに、the mammoth になっていますね。the を付けたら「特定のマンモス」を表すんじゃないですか?

実は〈the + 単数形の名詞〉で「ある種族全体」を表す用法があるんです。ここは盲点なので、しっかりと覚えておきましょう。

The tiger is on the brink of extinction.(トラは絶滅の危機に瀕している)

もちろん Tigers are...と複数にしても意味は同じです。続けて2つ目のポイント。前置詞 by には「(2つのものの)差」を表す用法があります。

I am taller than Tim by two inches.(私はティムより2インチ背が高い)

I missed my train by a minute.(私は1分遅れてしまい、乗るはずの電車に乗れなかった)※電車が発車した時間と私がホームに着いた時間の「差」が1分あったことを表す。

上の例文は「長さの差」、下は「時間の差」ですが、どちらも by が使われていますね。本文の最終行の by only a few thousands years の by も「時間の差」を表します。「現代の人類がわずか数千年の差で会うことができなかった絶滅種」ということです。

: 「わずか数千年」って・・・

確かに数千年は長いですが、地球の歴史的に見れば「わずか数千年」なんです。続けて最後のポイント。2行目に was believed to have been lost と複雑な形が使われていますね。これは vol. 2 で詳しくやりましたので、そちらをご確認ください。was believed「信じられていた」時点よりも、to have been lost 「失われた」時点の方が時間的に古いことである場合に、〈to have 過去分詞〉という難しい形が使われましたね。

ここまで分かれば、意味が見えてきます。要約すると「(前パラグラフにある)このことは、マンモスが絶滅したときに失われたと信じられていた遺伝情報を科学者が取り戻すことを可能にし、また人類がわずか数千年の差で会うことができなかった絶滅種をよみがえらせることも可能にする」ということ。遺伝子技術の発達はすごいですね。

続けて第5パラグラフ。ここもやや難しいので、先に3つのポイントを解説していきましょう。まずは1つ目。4行目の susceptible は、特に be susceptible to 〜の形で使われて、「〜しやすい」ということ。この場合は後ろに being wiped out「絶滅に追いやられる」が使われているので、「〜によって絶滅に追いやられやすかった」、すなわち「〜が原因で絶滅した可能性が高かった」ということです。

続けて2つ目のポイント。3行目に may have been と難しい形が使われていますね。

:何ですか、この形は?難しそうで見るのも嫌です!脳みそぐるぐるですよぉ。

そんな「食わず嫌い」をする必要はありませんよ。しっかり理解していれば、それほど難しいことではありません。以下のように覚えておきましょう。

・may + 動詞の原形:「〜かもしれない」※現在から未来のことを予測
・may + have + 過去分詞:「〜かもしれなかった」※過去のことを予測

このように、「〜かもしれなかった」と意味的に過去のことを予測する場合、〈may + have + 過去分詞〉の形が使われます。例文で確認しましょう。

Alice isn't answering the phone. She may be taking a shower.(アリスは電話に出ない。シャワーでも浴びているのかもしれない)※現在のことを予測

John may have phoned while I was taking a shower.(私がシャワーを浴びている間に、ジョンが電話をしてきたかもしれない)※過去のことを予測

: でも may が意味的に過去になるのなら、might を使うんじゃないですか?

そう思うでしょう。ところが、might は文法上 may の過去形でも、意味的には過去にならないんです(なんてややこしい!)。might は may を少し控え目に言うとき、また may よりも可能性が低いときに使われると覚えておきましょう。

・He may come tomorrow.:話し手の中で、彼が来る確率50%くらい
・He might come tomorrow.:話し手の中で、彼が来る確率30%くらい

最後のポイントは2行目の so です。この講座では何回も登場している、so 〜 that・・・「とても〜なので・・・」の形が使われていますね。

John is so generous that everyone likes him.
        (理由)       (結果)
(ジョンはとても気前がいいので、みんなから好かれている。)

このように、so の後ろが「理由」、that 以下がその「結果」を表す表現でした。特に本文のように so から先が長い場合は、「理由と結果を表す」という「機能」に注目すると分かりやすくなります。まとめると以下のようになりますね。

(理由)so genetically similar to one another「お互いに遺伝子的に似ている」ので
(結果)that they may have been...「絶滅した可能性が高かったかもしれない」

パラグラフ全体を要約すると「Schuster 氏が言うには『マンモスはお互いに(one another)遺伝子的に似ているので、病気や気候変動(change in the climate)や、または人間の手によって絶滅に追いやられた可能性が高いかもしれないということを発見した』」ということ。

: どうして遺伝子的に似ていると、病気などで絶滅してしまうんですか?

そこはQ2の答えとかかわってくるので、じっくり解説しましょう。まず前半で近親交配の形跡があるという話がありました。ということは各個体の遺伝子が似てきます。その結果、例えば特定の伝染性のウィルスに弱い遺伝子ばかりになったとしましょう。そのウィルスがまん延したら、一発でアウトですね。よって遺伝子的に似てくると一気に絶滅してしまうリスクが出てくるわけです。

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