国連教育科学文化機関(ユネスコ)の重要な諮問機関が、富士山に世界遺産の地位を与えることを提言し、この象徴的な山(富士山のこと)を(正式な)登録への直接的な道筋に乗せた。
日本の最も高い山(富士山のこと)は、世界遺産委員会がカンボジアで会合を開く6月に正式に登録される見込みだ。
しかし、国際記念物遺跡会議(イコモス)として知られるこの諮問機関は、4月30日の発表において、神奈川県の古都・鎌倉の一連の文化財を世界遺産リストに加えることを求める日本の申請を拒否したとも述べた。(その際、)中世の幕府時代に直結するような文化財が少ないことを挙げた。
文化庁は登録のための申請において、富士山は山梨県と静岡県のおよそ70,000ヘクタールの面積を占め、5つの主要な湖(富士五湖のこと)と白糸ノ滝を含むと述べた。イコモスは、この山は日本の国家的シンボルであり、宗教的伝統と芸術上の伝統を融合させていると述べた。
正式に承認されれば、富士山は、岩手県の歴史的な平泉地域が2011年に登録されて以来初めて日本で登録された世界遺産となり、日本の合計登録数は13となる。
「ツイート」が鳥のものだったときのことを覚えているだろうか?
BBCは英国の鳥の鳴き声を取り上げる早朝のラジオ番組「ツイート・オブ・ザ・デイ」で、そうしたシンプルな時代を復活させたいと願っている。
その放送局(BBCのこと)は4月24日、経験豊富な動植物学者デイビッド・アッテンボロー氏がこの90秒の番組の司会を務めると発表した。平日の毎日、異なる鳥について、その種の行動や習性とともに鳴き声を紹介する。「惑星・地球」や「凍った惑星」などのドキュメンタリーシリーズを撮るために世界中を旅したアッテンボロー氏は、番組に出演できることを喜ばしく思っていると語った。
この番組は鳥とともに起きる人々に最も喜ばれるかもしれない。「ツイート・オブ・ザ・デイ」は午前5時58分に放送される。BBCは、1年間の番組で265種の異なる鳥を取り上げると発表している。初回は5月6日の予定で録音したカッコーの音声で始まる。
マラカナンスタジアムが4月27日、3年間の改修工事を終えて再オープンした。リオデジャネイロにあるこのスタジアムでは2014年ワールドカップの決勝戦と、2016年オリンピックの開会式と閉会式が開催される予定だ。
新しくなったスタジアムでの最初の試合は、ブラジル代表チームの元選手でチームメートだったロナウド氏対ベベット氏の記念試合だった。
「スタジアムは素晴らしく見えるよ」とブラジル代表の元スターストライカー・ロナウド氏は語った。「もう一度スタジアムが使えるようになったのを見れてうれしい。マラカナンはこの国のシンボルだ」。
ブラジルのジルマ・ルセフ大統領とルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ元大統領をはじめとする来賓は、およそ3万人近くの観客とともに落成式に参加した。
かつては世界で最も大きなスタジアムだったマラカナンは、1965年にペレ選手が通算1000本目のゴールを決めた場所、そして、ブラジルがウルグアイにまさかの敗北を喫した1950年ワールドカップの決勝戦をおよそ20万人の人々が目にした場所でもある。
政府は4月28日、連合軍による占領を終わらせた条約を記念する正式の祝典を初めて開催したが、沖縄の知事には冷たい態度を取られた。
サンフランシスコ講和条約が1952年に発効したことを記念する東京で行なわれた式典に、明仁天皇・美智子皇后ほか300人の要人が出席した。
沖縄の仲井眞弘多知事はこの式典に冷たい態度を取り、自身の代わりに高良倉吉副知事を出席させた。
沖縄は本土からは見捨てられ、1972年までアメリカの支配下に置かれた。
猪瀬直樹東京都知事は4月30日、東京都の2020年オリンピック招致に関するニューヨーク・タイムズ紙の記事で、イスラム教国を批判したように見られる発言をしたことについて謝罪した。
その発言は、多くの人に競争相手のイスタンブールに対する攻撃と受け取られた。イスタンブールは、オリンピックを開催する初のイスラム都市となることを望んでいる。
「そうした発言は不適切だったと思っている。…あの発言は、イスラム教徒の人々に誤解を生むことにつながりかねず、イスラム諸国の人々に謝罪する」と猪瀬知事は述べ、異なる文脈で書かれたと主張していた前回の声明を撤回した。
実際には犯していなかった殺人の罪で15年間日本で投獄されていたネパール人の男性は4月29日、不当に投獄されひどい待遇を受けたことについて、政府に国家賠償を求める訴訟を起こすことを検討していると述べた。
ゴビンダ・プラサド・マイナリさん(46)は、日本人女性を殺害したとして誤った有罪判決を受けたが、何年も経った後でその殺人の容疑が晴れ、ただ釈放されただけだった。
マイナリさんは、カトマンズにある3階建ての自宅で共同通信の独占インタビューに応じ、冤罪を被った日本人男性の桜井昌司さんが起こしている同様の訴訟の結果を待つと語った。
徳仁皇太子と雅子妃は4月30日、オランダ新国王の即位式に他の王室の家族とともに参列した。
ウィレム・アレクサンダー皇太子は、母親で33年間王位に就いていたベアトリックス女王が退位した後、1世紀以上ぶりに初の男性のオランダ国王となった。
皇太子妃(49)は長年ストレス性の病気の闘病を続けており、11年ぶりの公式の外国訪問となった。
即位式に参列した人々には、世界中から集まった約20カ国の王室の家族が含まれた。
ベアトリックス女王がアムステルダムの王宮において正式に退位し、長男のウィレム・アレクサンダー皇太子が123年ぶりでオランダの国王となった。
とても愛されているベアトリックス女王は、4月30日、テレビ放送された式典において、オレンジ色の服を着た何千人もの人々が屋外で歓喜の声を上げ、さらに何百万人もがテレビで見る中、33年の在位期間を終えた。
46歳のウィレム・アレクサンダー新国王は、ヨーロッパで最も若い君主だ。彼の人気のある妻、マキシマは王妃となり、長女のカタリナ・アマリアは王位継承順位第1位の王女(Princess of Orangeとは、オランダの女性の王位継承者に与えられる称号)となった。
バングラデシュで倒壊した、不法に建設されたビルの逃亡中の所有者が4月28日に逮捕された。モハメド・ソヘル・ラナ容疑者は、インドの西ベンガル州へ逃亡しようとしていたところをバングラデシュ西部のベナポルで逮捕されたと、地元の政府関係者が述べた。ラナ容疑者は、首都ダッカに連れ戻され、過失罪の容疑を受けた。
4月24日に、8階建てのビルの倒壊で少なくとも377人が死亡した。3つの階が不法に建設されていた。これは経済の主力であるバングラデシュの衣類産業を襲った、最も致命的な悲劇である。
4月28日、失業中の男性が、イタリアの新内閣が宣誓式を行なっている最中に、首相府の外の混雑した広場で2人のイタリア人警官を銃撃したと、捜査当局が発表した。
この銃撃犯が目的としていたターゲットは政治家だったが、そこには政治家が一人もいなかったため彼は警官を撃ったと、検察官が述べた。午前11時30分を少し過ぎた頃、コロンア広場で銃声が鳴り響いた。その頃、エンリコ・レッタ首相と彼の新たな閣僚たちは、約1キロ離れた大統領官邸クイリナーレ宮で宣誓をしていた。
高失業率に苦しめられ、イタリアは2月以降、政治的な停滞に陥っている。
NBAのベテラン選手であるジェイソン・コリンズ選手は、何年にもわたる心配と沈黙を退け、米国の主要なプロスポーツの現役選手として初めて自分が同性愛者であることを告白した。
4月29日に『スポーツ・イラストレイテッド』のウェブサイトに掲載された記事で、コリンズ選手はこう始めた。「私は34歳のNBAのセンターだ。私は黒人だ。そして同性愛者だ」
コリンズ選手は、12シーズンの間、6つのチームでプレイしてきて、一番最近ではワシントン・ウィザーズの控え選手だった。現在はフリーエージェントで、NBAでプレイし続けることを望んでいる。
「私はアメリカの主要なチームスポーツでプレイし、同性愛者であることを公表している初めての選手になることを目指したわけではない」とコリンズ選手は(記事に)書いた。
4月23日に発表された研究によると、ロービング・コーラルグルーパーはサインを使って仲間の捕食者に隠れている獲物を教えるという。3人の生物学者は、コーラルグルーパーが2種類の狩りをする仲間、ドクウツボ及びナポレオンフィッシュとどのように協力するかを調査した。この論文によると、コーラルグルーパーは2つのサインを持っているという。一つ目は、体を小刻みに揺らすというもので、狩りに加わるようにという一般的な誘いとして、ドクウツボの前でこの動作を行なう。二つ目は逆立ちで、コーラルグルーパーは垂直に頭を下にしてこの動作を行ない、ドクウツボやナポレオンフィッシュに対して獲物が隠れていることを示す。
食べるペースが速すぎると振動する電子フォークが4月17日にキックスターター(起業家の資金調達を支援するサイト)で発売された。フランス人発明家らは、これは肥満や消化の問題と闘うことに役立つと主張している。フランス人発明家ジャック・レピーヌ氏の発明品である「HAPIfork」は、ペースの速い世界で暮らしている人々はもっとゆっくり食べることで体重を減らせることを示唆する研究に基づいている。食洗機で洗えるこの機器には、LEDの警告ランプ、USBコネクター、ユーザーがより健康な食事のペースに向かってどれくらい進んでいるかを測定できるパソコンやスマートフォン用のソフトウェアが含まれる。
4月24日、欧州の科学者たちは、研究室での実験によって地球の核の温度は20年前に報告されたよりもはるかに高い可能性があることが示されたと述べた。鉄を主成分とする核の温度が上昇したわけではなく、むしろその温度を推定するために以前に用いられた技術に欠陥があったと、研究者らは『サイエンス』誌で述べた。より新しい技術は、欧州シンクロトン放射光施設の専門家らが、地球の中心近くの温度は摂氏6,000度だと測定することを可能にした。これは、ドイツの研究者らが1993年に行なった実験よりも約1,000℃高い。
スコットランドにあるエディンバラ動物園の専門家らは、英国で唯一の雌のパンダ「甜甜」が雄のパートナー「陽光」と交尾をせず、「甜甜」に対して人工授精を行なったと、同動物園が4月21日に発表した。
「その手順は非常に計画通りに進み、両方とも元気だ」と広報担当者は述べた。同動物園は7月中旬まで、「甜甜」が妊娠しているかどうかわからない。「甜甜」は4月23日に展示スペースに戻された。
パンダは繁殖率が低いことで有名で、生息地の喪失などの要因によるプレッシャーを受けている。パンダの通常の繁殖期は4月中旬から5月である。
魚、チキン、オリーブオイルが豊富で脂肪分の多い乳製品や肉の少ない地中海式の食生活は高齢期における記憶障害のリスクを低下させる可能性があると、米国の主要な研究が4月29日に発表した。
『ニューロロジー』誌に発表されたこの研究結果は、平均年齢64歳のアフリカ系アメリカ人と白人17,478人の食事に関する情報を基にしている。地中海式の食事を日常的にしていた健康な人たちは、そのような食事をしていなかった人たちに比べて、思考力や記憶力の問題が生じる可能性が19%低かった。
米国に10年間居住すると、その人がアレルギーを発症するリスクが高まる可能性があると、米国の研究が4月29日に発表した。米国以外で生まれ米国で10年以上暮らすようになった子どもたちは、皮膚炎や花粉症を発症する確率が「著しく」高かったと、この研究は述べた。海外で生まれ米国で10年以上居住した子どもたちは、海外で生まれ米国で最大2年暮らした子どもたちに比べて、皮膚炎を発症する可能性が5倍近く高かった。
私は「15時2分に駅で会おう」と、京都にいる私に会いに来ていたシンガポール人の友人に言った。
彼女は笑った。「15時2分? 3時とか、3時15分って言えばいいじゃない!」
私はばつが悪い思いで笑った。何時に会えばいいか、最終的な時間を正確に細かく決めることに慣れてきていたのだ。それに、日本ではたいてい電車が定刻通りに来るのと同じように、日本人の友人はめったに遅れることがない。
シンガポールでは、気楽な約束であれば、5分や15分も遅れるのはよくあることだ。また、シンガポールでは普段、時間を15分単位で切り捨てる。もし(シンガポールで)私が「15時2分に会おう」のように、一見でたらめな時間を言ったとしたら、友人は私が冗談を言っていると思っただろう。
この違いが生まれる理由の一つに、電車(それほどではないにせよ、バスも)が、日本では定刻通りに運行しているということが挙げられると思う。乗る電車が15時2分に到着予定なら、その電車が遅れるだろうと思う理由はほとんどなく、集合時間を細かく決めるのは自然なことだ。
シンガポールでは、マス・ラピッド・トランジット(大型の迅速な公共交通機関)と呼ばれている地下鉄は、時刻表を公開していない。運行頻度は、路線と時間帯による。2分間隔のときもあれば、悲しいかな、8分以上空くときもある。バスは電車よりもさらに予測できない。30分間1本もバスがこなかった後で、同じルートを廻る3台のバスが同時にやってくるときもある。
何時に電車やバスが来るか予測しにくいので―身体を押し込める1台がやってくるまでに超満員のバスが何台通り過ぎるかもわからないので、シンガポールの人たちは、友人が時間通りに現れるとは思わないものだ。
かつて日本人の友人に、シンガポールの公共交通機関の残念な状態に不平をこぼしたことがある。彼は日本に戻ってくる前にシンガポールに何年か住んだことがあり、彼ならわかってくれると思った。驚いたことに、彼はくすくす笑ってこう言った。「シンガポールの好きなところはまさにそこなんだ!」
彼は、シンガポールでは電車やバスがいつも時間通りに来るとは限らないからこそ、日本人よりもシンガポール人がのんびりしているのだと感じていた。
「いつでも時間通りにしないといけないと感じるのはとてもストレスがたまるよ」と彼は言った。
しかしまた、「時間通り」の定義も文化によって異なる。日本では、時間通りとは、予定の時刻の5分前に到着することを意味しているのかもしれない。シンガポールでは、10分以上遅れていない限り、「時間通り」ということになる。アメリカ人の友人の一人によると、パーティでの「時間通り」とは、少なくとも10分は遅れて行くことだという。
私がジュニア・カレッジ(日本の高校に相当)に通っていたころ、ある先生の授業に私たちが遅れて行ったとき、その先生は私たちのクラスで「輪ゴムのように伸びる時間」のことを注意した。今なら、彼女の表現がどれだけぴったりかがわかる。
時間とは、私たちがさまざまな長さに伸ばす輪ゴムである。問題は、どれだけぴんと張っていてほしいか、ということだ。