本田圭佑選手は6月4日、対オーストラリアとの息を飲む1対1の試合で、劇的なペナルティキックを決め、2014年ワールドカップへの日本出場権を押さえた。
さいたまスタジアムに集まった期待を膨らませる62,172人のファンを前に、5回連続でそのトーナメント(ワールドカップのこと)への予選を通過するのに必要なのは、あと1点だけだった。しかし、試合の流れに反してオーストラリアのトミー・オアーが決めたゴールで、82分目に驚くべきリードを許した。
日本がホームでの試合で初めてワールドカップ出場への切符を切るチャンスを得るために残された時間が過ぎていく中で、ルーク・ウィルクシャー選手のハンドでオーストラリアがペナルティーを譲った。本田選手が前に出て、(ボールを)奥まで突っ込み、祝福を始めた。
「素晴らしいプレイだった」と日本のアルベルト・ザッケローニ監督は述べ、こう付け加えた。「予想外のことに見舞われたが、選手たちは強さを見せ、最後には実現させてくれた」。
ブラジルでの来夏のトーナメントに日本は一番乗りで予選を通過したが、本田選手が91分目で平常心を保たなかったら、現実は違っていただろう。「皆からのプレッシャーを感じました。試合に勝てなかったのは残念だったが、ワールドカップ出場を決めることができてうれしい」と本田選手は語った。
多くの場合、後ろ足のない子豚は安楽死させられてしまう。しかし、クリス・ピー・ベーコンは、普通とは違う状態で国際的なスターとなり、障がいを持った人々に勇気を与えている。
クリスがフロリダで生まれたとき、ある女性がクリスをレン・ルセロ獣医師の動物病院に運び込んだ。彼女は、この動物はきっと安楽死させられるだろうと想定していた。
しかし、ルセロはその子豚がどうやって前足で進んでいるかに気がついた。ルセロはその豚を安楽死させることはできなかったので、家に連れて帰ったという。
ルセロは息子のおもちゃを使って車椅子を作り、犬用のハーネスとカートを豚のために見つけた。
クリスの体重は今10キロで、世界中の人々を勇気づけている。インターネット上でとても人気になり、アメリカの出版社ヘイ・ハウスがクリスについての本を3冊出す契約をルセロとしたほどだ。
ソチ五輪の主催者が2014年冬のオリンピックのメダルを5月30日にサンクトペテルブルグで公開した。
メダルはロシアのさまざまな地域を表すデザインのパッチワークキルトを特徴としている。
メダルを初めてじっくり見た人の一人はロシアのウラジミール・プーチン大統領で、スポーツアコード会議を訪問中にメダルを確認した。
オリンピックとパラリンピックに向けて、1300枚という記録的な枚数のメダルが製造されている。そのメダルは雪山と砂浜のプリズムを通して反射する太陽光線を描く。
メダルの厚さは1センチで直径は10センチ。オリンピック金メダルの重さは460グラムだ。
「これらのメダルはすべてロシアに留めておけるようにがんばります。特に、金メダルはね」とソチ五輪組織営委員会のドミトリー・チェルニシェンコ会長は述べた。
アメリカ海軍の輸送機MV22オスプレイの飛行訓練を大阪近隣の都市で受け入れるという橋下徹大阪市長の提案には、地元の同意が必要だと、6月4日、小野寺五典防衛大臣が報道陣に述べた。
6月3日に橋下知事が提案をした後、八尾市の田中誠太市長はすぐに安全性の理由を挙げてその計画に反対した。田中市長は前もって八尾市に知らされていなかったことに遺憾の意を表明した。
政府は6月3日、職場での軽装とエアコンの28℃設定を促して省エネを推進するスーパークールビズを開始した。
節電努力を広げる第3季目に入り、6月から9月までの間、中央省庁などの職員はポロシャツ、スニーカー、アロハシャツで勤務することが許される。
6月2日に運行予定だった東京〜北京間の日本航空ボーイング787型機は、バッテリー容器の空気圧感知器に不具合があり、急遽日本航空は他の航空機に変更した。
この故障は、日本航空と全日空が、787型機での通常運航を再開した翌日に起こった。787型機はこれまで、4カ月以上の間、一連のバッテリーの不具合のため、運航を停止していた。
日本航空は、バッテリーそのものには異常がなかったと発表した。
松山英樹選手は6月2日、ダイヤモンド・カップで優勝し、4月にプロに転向して以来、日本ゴルフツアー機構の大会で2勝目を挙げた。この21才の仙台の東北福祉大学の学生(松山選手のこと)は、超大物の中嶋常幸と回った最終ラウンドをスコア71で終えた前日のリードを保持し、通算9アンダー279で試合を終えた。プロデビューして10回目の試合を終え、優勝2回に加えて2位も2回とっている。松山選手は、韓国のキム・ヒュンスン選手とオーストラリアのブラッド・ケネディ選手に2ストローク差で勝った。
トルコ政府は6月4日、環境問題についての抗議に対して暴力的な弾圧を行なったことを謝罪した。主要都市で連日続いている反政府デモを収める狙いだったが、首都アンカラの首相公邸の周りには機動隊が放水砲を持って配置についていた。
イスタンブールのタクシムスクエアの木を伐採する計画に抗議する平和的な座り込み抗議を警察が襲撃した5月31日以来、何万人ものトルコ国民が抗議活動に参加している。
ドイツは6月4日、氾濫したドナウ川とその他南部の河川の洪水に市町村が対処するのを支援するため、何千人もの兵士を派遣した。その前日、バイエルン市のパッサウでは1501年以来最悪の洪水に見舞われた。
死者数は、隣国チェコ共和国の8名を含めて少なくとも15名。オーストリアやスイスにも広がった洪水で、その他9名が行方不明になっていると報じられている。
6月3日、何十億ドル規模の武器の国際取引を規制する画期的な条約に、65カ国以上が署名した。世界最大の武器取引国である米国は、近々署名すると発表しており、武器の違法取引を根絶する初の大規模な国際的取り組みがスタートする。
この条約は国連総会で4月2日に圧倒的多数で可決されたものの、ロシアと中国などの主要武器輸出国、インドとエジプトなどの主要武器輸入国が棄権し、今後署名する意向も示していない。
フランスは6月4日、シリアで何度も神経ガスのサリンが使用され、少なくとも1度はシリア政権側で使用されていたことを確認したと発表した。これは、27カ月にわたる紛争において、欧米の大国から出された最も具体的な化学兵器による攻撃の主張である。イギリスはその後、シリアで採取したサンプルに実施した実験でもサリンに陽性反応が出たと発表した。
この発見は、シリアで採取されたサンプルに基づくもので、以前にも国連チームが、少なくとも4回の攻撃で有毒な化学物質が小規模に使用された疑いに「論理的な根拠」があると発表していた。
牛肉や豚肉を日常的にたくさん食べる男性は、糖尿病のリスクが高まると、5月21日に日本の研究者チームが発表した。女性にはリスクの上昇が見られなかった。
「牛肉や豚肉をたくさん食べる人は一部を鶏肉や魚に置き換えたほうが良いでしょう」と国際医療研究センターの黒谷佳代上級研究員は述べた。
研究者チームは肉の消費について、45才から75才の64000人を対象に5カ年の研究を実施した。被験者のうち1200人はこの期間中に糖尿病と診断されている。
将来行われる火星への有人ミッションの宇宙飛行士は飛行中に放射線被ばく量が生涯上限を超える可能性があると、5月30日にアメリカの科学者らが発表した。NASAの無人火星探査機で可動式の研究所のマーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)が測定したものだ。MSLは2011年に火星に旅立ち、253日後の2012年8月に火星に着陸した。
「蓄積線量は、全身のCTスキャンを5〜6日に1回受けるようなものだ」とサウスウェスト研究所宇宙科学工学部門の主任科学者、ケーリー・ザイトリン氏は述べた。
ロシアの科学者らは5月29日、マンモスの死骸から血液を発見したと発表した。ロシアの科学者らが率いる探検隊は、北極海の遠島で保存状態の良いメスのマンモスを発掘した。死骸は保存状態がとても良く、血液と筋肉組織をまだ残していた。「マンモスの腹の下の氷を砕いたとき、血液が流れてきた」と探検隊のリーダーであるセミヨン・グリゴリエフ氏は述べた。この発見により、マンモス復活の探求に新たな希望ができたとグリゴリエフ氏は語った。
多量の飲酒と喫煙をする場合、寿命が縮まるリスクは男性よりも女性のほうが高いと、ある研究が5月28日に発表した。
欧州各国の40才以上約38万人を対象に得られたデータで、多量のアルコールとタバコについてすでによく知られている悪影響のリスクは女性のほうが過度に高いことが明らかになった。
「過剰にアルコールを消費する女性は、アルコールをほとんどまたはまったく取らない人に比べて、タバコが与えるリスクが著しく高い」とその研究に関わった執筆者の一人が書いている。
酢を使った簡単で安価な検査でインド人女性の子宮頸がんの発症率が3分の1近く減ったと、ある大規模な調査の執筆者が6月2日に発表した。
基幹医療従事者が女性の子宮頸部に酢を塗ると、前がん期の腫瘍が白くなる。検査結果は、光で照らして子宮頸部を目で確認することで1分後にわかる。この研究はムンバイのスラム街に暮らす女性15万人を対象に行われ、酢を使った検査が早期発見と治療によって子宮頸がんによる死亡率を31%低下させることができることが判明した。
母親が肥満だと子どもも肥満になる傾向がある。肥満手術が子どもの遺伝子の動き方に影響することで、この不健康な循環を断つのに役立つかもしれないことを、ある議論をよびそうな調査が示唆している。
カナダの研究者らは、肥満の女性から生まれた子どもと、その母親の肥満手術後に生まれた兄弟姉妹について調査をした。体重を大幅に減らした後で生まれた子どもは兄弟姉妹よりも痩せていた。さらに興味深いことに、研究者らは、肥満に関連する健康上の問題につながっている数々の遺伝子が、先に生まれた兄弟姉妹と後から生まれた兄弟姉妹とで異なった働きをすることもわかった。
他人と共通するものがあるとわかると、いつでもワクワクする。毎回の発見が、喜びやワクワク感をもたらす。「チェスをするの?僕も!」「ビートルズが好きなの? 僕もだよ」「韓国に行ったことがあるの?僕もなんだ!」こうした出会いの一つ一つが、特別な絆や、共通のアイデンティティや、新たな友情を作り出す。
若かりし頃、私の大きな冒険は世界一周旅行だった。故郷のバンクーバーを発ち、まずはこの国を横断してトロントに行った。そこで、自分と同じ年の男性に会った。「どこから来たんだい?」と尋ねた。「バンクーバー」と彼は答えた。「偶然だね!」と私は言った。「僕もなんだ!コーヒーを飲みに行こう」私たちはコーヒー店に行き、親しい友だちになった。「面白いことだ」と、その後、私は思った。バンクーバーにいたら、彼は赤の他人だっただろう。それなのに、トロントでは、同じ都市からやって来たということですぐに友だちになった。
そこから、私はイギリスに飛んだ。ロンドンで、若い旅行者に会った。「どこから来たの?」と尋ねた。「カナダ」と彼は答えた。「僕もカナダから来たんだ!」と私は言った。「コーヒーを飲みに行こう」彼はモントリオールからやって来た、フランス系カナダ人だった。それなのに、イギリスでは、同じ国から来たというだけで、私たちは特別なつながりを感じた。
次に、フランスに向かった。パリで、もう一人のバックパッカーに出会った。「どこから来たの?」と私は尋ねた。「ニューヨーク」と彼は答えた。「北米から来たの?」と私は言った。「偶然だね!僕も北米からやって来たんだ。コーヒーを飲みに行こう!」私たちは同じ国から来たわけでもなかった!それなのに、フランスでは、同じ大陸からやって来たということで友だちになったのだ。
ヨーロッパの後、私はアジアを探検することにした。ある日、私はカトマンズ行きのバスに乗っていた。大雨が降って道路が塞がれていた。何百人ものネパール人が周りに立って、道路が修復されるのを待っていた。その人混みの中に、金髪の白人男性が一人いた。「どこから来たの?」と私が聞くと、彼は「ドイツから」と答えた。「欧米の人なんだ? 僕も! コーヒーを飲みに行こう!」と私は叫んで、二人で近くのコーヒースタンドを見つけ友だちになった。彼は違う大陸から来た人だった。それでもアジアでは、私たちは同じ人種と文化を共有しているから、すぐに絆を感じた。
ずっと後になって、日本に来た。最初の一週間、混みあった商店街を探索してみることにした。何百人もの日本人で信じられないほど混雑していた。突然、遠くの方で、背の高い黒人を見つけた。目が合って、お互いに駆け寄った。「どこから来たの?」と私は興奮して聞くと、「ウガンダ」と彼は答えた。「あなたは日本では外人ということだね? 僕も。コーヒーを飲みに行こう!」と私は叫んだ。あっという間に友だちになる。
普段、私たちは他人に会うとき、違いばかり気がつく。それでも、私たちが共有しているものはとてもたくさんだ! 旅を通じて、私たちは人種、地域、国籍の壁を乗り越えることができる。違う国から来た人と共通点を見つけることは、文化的な違いの橋渡しをしてあなたの世界を広げるのに役立てられる。