6月18日、主要8カ国(G8)の首脳たちは、シリア和平会議をできるだけ早く開催することを要請したが、ロシアは戦いのさなかにある中東の同盟国(シリアのこと)を支持したため、深刻な分裂は残ったままだった。
北アイルランドのロックアーンで開催された2日間の会談の最後に、首脳たちはシリアでの移行政府を推進することで合意した。移行政府には、寝返ったバッシャール・アル=アサド大統領の政権のメンバーも含まれる可能性がある。
シリアの危機は、世界を主導する先進国が、脱税を取り締まったり国境をまたぐ金融情報をより多く共有したりするための協定に影を落とした。
イギリスのデービッド・キャメロン首相は、首脳たちはロシアとの対立があったにも関わらずシリアに関して強力な合意を築いたと主張したが、彼らの閉幕宣言は具体的な手段に欠けていた。
キャメロン首相は、アサド大統領は93,000人の死者を出し、欧米諸国によると化学兵器を使用したことがあるため、移行政府に参加できないと述べた。
しかし、G8の共同声明は、アサド大統領にはあえて全く言及しなかった。これは明らかに、アサド大統領への主な武器供与国であるロシア政府に譲歩してのことだ。
G8の首脳たちは、税金に関してより強く団結し、不法な脱税だけでなく多国籍企業による税金逃れにも狙いを定めた具体的な措置を約束した。多国籍企業による税金逃れは、歳入の減少により納税者に何十億ドルもの犠牲を払わせている。