9月2日午後、竜巻が埼玉県越谷市を襲い、数十人が負傷し、100棟以上の建物を破壊した後、14キロにわたり猛威を振るって、隣接する千葉県に移動したと、地元の警察が発表した。
この風のじょうご(竜巻のこと)は午後2時頃に家屋や田畑などを通過し、電柱をなぎ倒し、屋根をはがし、ありとあらゆる物を空中に飛ばした。
越谷市では7棟の建物が崩壊し、その他の100棟が深刻な被害を受けたと、同警察は述べた。また、この竜巻により、約4000棟の家屋が停電した。
2県の警察署のデータによると、この竜巻は13.8キロの範囲に大惨事をもたらし、越谷市を襲った後、北東に進路を変えて千葉県野田市に向かったという。
野田市では、この竜巻は27台の車両と68棟の家屋の屋根に被害を与え、また、6200棟の家屋を停電させたと、警察は発表した。
気象庁は、本州上空で発達した寒冷前線の下で暖かくて湿った大気が生じたときにこの竜巻が発生したと発表した。これにより、突風や竜巻が積乱雲の下で発達する可能性が高まった。
スリランカの警察は8月27日、警察犬の合同結婚式を開催したことについて、文科相の批判を受けて、謝罪した。
ショールや帽子、靴下を身につけた9組の麻薬犬は、中心街のカンディで8月26日に開かれた結婚式で、伝統的な仏教式の結婚式で使われるような飾り付けられた台の上に座らされた。
警察犬たちの結婚は、獣医、医師、警察高官と市民の立会いの下、職員によって受理された。
結婚式は幅広い注目を集め、文科相から強い批判を受けた。T.B.エカナナヤケ文化・芸術大臣は、伝統的な結婚の儀式を台無しにしたと述べた。大臣は調査を求めている。
警察の広報担当者は、スリランカの文化的伝統に傷をつけたことを謝罪し、目標は麻薬犬を国内で育てることだと話した。
ニュージーランドの科学者は9月3日、1世紀以上前に記録を取り始めて以来、最も暖かい冬だったと発表した。
国内全体の6、7、8月の平均気温は9.5℃で、例年を上回り、以前の最高記録である1984年の気温よりも0.3℃高かった。
この冬は北からの温かい風が吹き、一般的に南極からの冷たい風をもたらす南風が少ない傾向にあったと、気象科学者のブレット・ミュラン氏は述べた。この天候は、夏の干ばつからの回復を図っている農家にとっては恵みだった。穏やかな天気のおかげで、畑に草が生えたとミュラン氏は話した。
また、スキーヤーにも天気が問題にならなかった。ルアペフ山のワカパパ・ツロアスキー場の広報担当者アンナ・ダウセットさんは、スキー場には冬を通して平均を上回るスキー客が訪れたと述べた。
日本女子は9月1日、柔道の世界選手権の最終日に開催国のブラジルを破って金メダルを獲得し、ベストな結果を最後まで取っておいた形となった。
日本は女子個人の7階級では金メダルを1つも獲得せずに終わったが、才能あるメンバーが団体戦で力を合わせ、スリリングな決勝戦でブラジルに勝つことができた。
その結果は、マリア・セレン・アルトマン選手が78キロ超級の銅メダリスト田知本愛選手に敗れたときに決まった。
安倍晋三首相は9月3日、米上院議員らと東京で会談し、シリア情勢の悪化はバッシャール・アサド政権に責任があるということで合意した。
安倍首相は化学兵器がシリアで「使われた可能性が高い」と強調した。
米上院軍事委員会人事小委員長で民主党のクリスティン・ジリブランド議員は、日米安全保障同盟がアメリカにとって極めて重要であり、北朝鮮問題でも二国間で協力すべきだと述べた。
9月4日の画期的な判決で、最高裁は婚外子に完全な相続権を認めないことは違憲だと宣言した。
現行の法律では、婚外子は「嫡出の」兄弟姉妹と比較して半分しか資産の相続を認められていない。
この判決は、長年この法律に反対してきた「非嫡出の」子にとっての勝利だった。
判決後、菅義偉官房長官は報道陣に、裁判所の決定を反映するために法案が提出されるだろうと告げた。
著名な宮崎駿監督(72)が引退するという9月1日の驚くべき発表で、引退の影響が懸念されている。
映画批評家の藤津亮太さんは宮崎監督の引退は映画産業に大きな経済的打撃を与える危険があると述べた。映画産業では、スタジオジブリから「(宮崎監督の)新しい映画がリリースされるたびに、年間興行収入がやや上がっている」と言う。
「つまり、宮崎監督なしでスタジオジブリのメンバーがどのような仕事をするのかということに、一般の人の注目がとても集まっているということだ」と藤津氏は話した。
イスラエルと米国は9月3日、地中海で合同のミサイル実験を実施し、オバマ政権がシリアのバッシャール・アサド政権への攻撃に対する議会の支持を求める中、軍事的な力量を示した。
イスラエル国防相は、ミサイル防衛システム「アロー3」の実験は米国防総省と共に実施されたと発表した。
「上出来の実験が行なわれ、我々のシステムをチェックした」とイスラエルのモシェ・ヤーロン国防相は述べた。
マイクロソフト社は、ノキア社のスマートフォンのラインアップおよび特許やサービスのリストを買収する。モバイル機器の使用が増加することでデスクトップ型コンピュータが脅かされている中、アップル社やグーグル社に対してさらに手ごわい挑戦を仕掛ける試みだ。
9月2日に発表された54億ユーロ(7130億円)の契約は、マイクロソフトがデスクトップやラップトップのソフトウェアメーカーからインターネットに接続されるあらゆる種類の機器に向けたサービスを提供する会社へと自らを変化させる動きにおける大きなステップとなった。
エジプトの検察当局は9月1日、失脚したイスラム主義者のモハメド・モルシ大統領を、在任中に宮殿の外で抗議活動を行なっていた反対派の殺人を扇動した罪で起訴したと、国営通信が報じた。
7月3日、数百万人の人々が街頭に繰り出してモルシ大統領の退陣を要求した後、軍部が同大統領を追放した。モルシ大統領はそれ以来、監禁されている。
ムスリム同胞団の仲間のメンバー14人もモルシ大統領と共に裁判にかけられる予定になっており、これには同大統領の政党の上層部の側近や主要なメンバーらが含まれる。
NBAの元スター選手、デニス・ロッドマン氏は、今回2度目となる訪問で、独裁主義の指導者、金正恩氏と楽しいひとときを過ごすために北朝鮮にいる。しかし、外交を行なうためではない。
ロッドマン氏は、11月に北朝鮮政府によって「国家に対する敵意ある行動」の罪で15年間の重労働の刑を言い渡された米国人宣教師、ケネス・ペ氏の釈放を求めるかどうかについては述べなかった。ペ氏の健康状態は悪い。
ロッドマン氏は、彼がしたいのは「世界中の人々に対して、私たちアメリカ人として北朝鮮と実際に仲良くできることを示すこと」だと述べた。
米国の研究によると、兄弟姉妹が多ければ多いほど、その後の人生で離婚する可能性が低くなるという。
「兄弟姉妹の多い子どもたちと一人っ子の子どもたちを比べると、離婚の可能性に有意な差がある」とオハイオ州立大学のダグ・ダウニー氏は述べた。
数十年かけてインタビューした数万人の人々から集めたデータを使用し、研究者たちは、大人になってから離婚する可能性は兄弟姉妹が1人増えるごとに2%減少すると計算した。
新しい研究によると、ラッコは海草の復活に役立つという。
科学者たちは、カリフォルニアの一帯の海草が、ラッコがこの場所に戻ったときにどのように回復するかを調査し、ラッコはカニの集団を食べることで寄与したことを発見した。
カニの個体数を低く抑え、残ったカニの個体群の規模を小さくすることで、ラッコはウミウシにとっての主要な脅威を取り除いた。ウミウシは藻を食べ、それによって、海草の葉をきれいで健康に保っている。このことが意味しているのは、最上位の捕食者の存在が生態系における最も小さい生きものたちを守るのに役立っているということだ。
農作物に被害を与える虫、バクテリア、菌、ウイルスは、地球温暖化の影響で毎年約3キロ(地球の)極へ向かっていると、ある研究が9月1日に発表した。
英国のエクセター大学の研究チームは、2つの巨大なデータベースを徹底的にチェックし、作物の害虫612種類が最初に記録された緯度と日付を図で示した。1960年以降、これらの害虫は年間にして約2.7キロの速度で北、あるいは南に向かっている。
こうした害虫は、より高い気温やそれがもたらすその地域の天候への影響によって生息が可能になる土地に向かっている。
ある研究によると、鳥は道路に表示された制限速度を把握し、それに反応して衝突を避けているという。鳥は捕食者によるリスクなどと同様に自分たちの周りの環境の特徴としてその地の制限速度に適応したようだと、研究者たちは述べた。したがって、制限速度を厳しく守らせることは、とりわけ絶滅危惧種などの保護に役立ち得ると、ケベック大学リムースキ校のピエール・ルガニュー氏は述べた。「鳥たちは私の車の実際の速度ではなく、これらの道路を走る車の平均速度、つまり表示された制限速度に反応していることに気づいた」と同氏は話した。
人が禁煙した後に増えやすい体重は、いらいらして食物をかじることだけでは説明できないと、スイスの研究者たちが8月29日に発表した。
禁煙後にカロリー摂取を減らした人々でさえ体重が増える傾向があることを指摘し、ゲルハルト・ログラー教授は他の可能性のある理由を見つけたと述べた。それは、この喫煙習慣を断ち切った人々の腸内細菌叢の組成に生じる変化である。この研究で、人が禁煙すると、腸内の細菌株の多様性が変化することが明らかになった。それは、肥満の人々に見られる腸内微生物叢によく似ている。
貧困は人々の知力を鈍らせ、IQを低下させる可能性があることが実験によって示されたと、科学者たちが8月29日に発表した。
米国の『サイエンス』誌に掲載されたこの研究結果は、貧困は人の精神的な資源を枯渇させ、問題を解決したり衝動をコントロールしたりといった他のことに集中する能力を低下させると、ハーバード大学の経済学者で論文の共著者であるSendhil Mullainathan氏は述べた。
「貧困は認知機能に影響を与え、このことにより個人が適切な判断をする能力が阻害され、さらなる貧困を生む可能性があると私たちは論じている」と、ブリティッシュ・コロンビア大学の教授で論文の共著者であるJiaying Zhao氏は述べた。
心を動かす多くの人々が平和のために活動してきた。そのほとんどは比較的知られていない。これは、その一人、ギャリー・デービスの話だ。
ギャリー・デービスは、1921年にアメリカで生まれた。ショービジネスの家庭の出身で、大学で演劇を学び、ブロードウェーの俳優になった。彼の夢は喜劇で世界に笑いをもたらすことだった。
ギャリーの夢は第二次世界大戦で中断された。彼はアメリカ空軍に招集され、爆撃機のパイロットとして訓練された。戦争中、彼はドイツの都市に爆弾を落とし、罪のない何百万人もの市民を殺してしまった。
戦後、ギャリーはショービジネスの世界に戻ることができなかった。あまりにも多くの死と破壊を見てしまったせいで、コメディアンにはなれなかった。戦争の愚かさに怒り、他者を殺した罪の意識を感じ、核軍備競争を心配していた。
彼は平和について勉強を始めた。戦争の主たる原因はナショナリズムであると結論づけた。攻撃的な国家同士が争いを始め、「善かれ悪しかれ自分の国だ」というモットーの下で戦う兵士を送るとき、戦争が始まる。それとは対照的に、彼は「世界は一つ」というスローガンの下で平和に暮らす人々を思い描いた。
ギャリーは行動したがっていた。友人たちは我慢するように諭した。しかし、ギャリーは待てなかった。彼はジョージ・ワシントンとトマス・ジェファソンは英国からの自由を手に入れるために待たなかったと主張した。彼らはイニシアチブを取り、独立を宣言した。彼は平和のためにも同じような行動が必要だと感じていた。
1948年、ギャリーはフランスにあるアメリカ大使館を訪れた。パスポートを出すと、国籍を放棄し、自分は「世界市民」だと宣言した。彼の劇的な行動は、すぐに世界中で放送された。アルベルト・アインシュタインやアルベルト・シュバイツァーから応援のメッセージが届いた。
国際的な支持団体がギャリーの周りで大きくなっていった。彼は国連と話して世界市民の集会を開催し、2万人が参加した。世界中から何千通という手紙が押し寄せ、多くは宛先に「パリ、世界市民、ギャリー・デービス様」と書かれていた。
次に、ギャリーは「世界パスポート」を作り、インドに招かれたときにそれを使った。世界中の難民や知識人、学生から申し込みが来た。1948年以来、およそ100万人の人々がギャリーの団体ワールド・サービス・オーソリティで「世界市民」として登録されている。その数はフィジー、アイスランド、ルクセンブルクなどの国家の人口を上回る。
ギャリー・デービスは、今年91才で亡くなった。彼は戦争の恐怖を経験したが、人生を平和に捧げた。彼の「世界市民」としての人生はたやすいものではなかった。しょっちゅう逮捕され、刑務所に入れられ、国外追放された。それでも、若者が戦争を止め、国際理解を促すために行動を起こすべきだと熱く思っていた。
私は、1995年の国際平和会議でギャリーに初めて会った。毎年、私は学生たちに彼の人生と活動について教えている。彼のドラマチックな物語は、教科書やテレビのドキュメンタリー番組でもっと知られるべきだ。国籍を聞かれたら、ギャリーはいつも誇らしげに「私の国は世界です」と言ったのだった。