中国北部のある都市で、この地域がスモッグの多い季節に入り、視界はフットボール場の半分以下に狭まり、小さな粒子の汚染は国際的な安全基準よりも40倍高い記録的なレベルに急増した。
気象条件と、家庭や地方自治体の暖房装置で石炭の燃焼が増えることが相まって、冬になるとたいてい中国北部には最悪の大気汚染がもたらされる。地方自治体の暖房装置は通常、特定の日に使用が開始される。国営メディアによると、北部の都市ハルビンでは、暖房装置(の使用)が10月20日に始まり、10月21日には、同都市での視界は50メートル未満だったという。
中国環境保護庁のウェブサイトに掲載された数値によると、ハルビンのいくつかの観測地点では、大気質の指標として使用される微粒子物質、PM2.5の濃度は1立方メートル当たり600マイクログラムを大きく上回り、ちょうど1000マイクログラムという測定値も数ヵ所で観測された。2012年1月に中国がPM2.5の測定値を発表し始めて以来、1000という測定値が出たのは知られている限り初めてのことであり、測定に使用されている機器がそれ以上の測定値を出せるのかどうかすぐには分からなかった。
世界保健機関(WHO)は、安全なレベルは1立方メートル当たり25マイクログラムだとしている。