北京の天安門広場における自動車事故で5人が死亡した後、中国の警察は西の端に位置する反体制の新疆から2人の容疑者を特定したと、10月29日に報道や文書で発表された。
北京の警察によると、スポーツ用多目的車(SUV)が歩道に沿って走り、群衆に突っ込み、この首都(北京のこと)で最もよく知られ、政治的に最も慎重を要する場所で火災を起こしたこの事故で、車に乗っていた3人と2人の観光客が死亡したという。
この広場は、旧王宮で観光客に最も人気のある紫禁城の脇に位置し、1989年の、当局によって暴力的に鎮圧された、民主化を求める抗議が行なわれた場所である。
ホテルへの通知において、10月28日に発生した「大事件」に関連して、警察は2人の容疑者と車のナンバープレート4つを特定し、いずれも新疆省から来ていると、グローバルタイムズ紙は報じた。警察はまた、「疑わしい」客や車両に注意するようホテルに指示したと、同紙は述べた。
新疆には少数民族のウイグル族が暮らし、その多くはイスラム教徒である。国営放送は、そこで何件かの暴力事件が発生し、軍事的威嚇が増えていると報じたが、ウイグルの人権団体は、情報が厳しく規制される中、少数民族や宗教に対する抑圧に対し当局に抗議している。