12月2日、出版社の自由国民社による毎年恒例のイベントで、2013年の日本の流行語として史上初の4つの言葉が選ばれた。
一つは、日本の東北地方の方言で、強い驚きを表す間投詞「じぇじぇじぇ」だった。これは、地方のポップアイドルである少女を描いたNHKの人気の連続ドラマ「あまちゃん」のヒロインが言った言葉である。この連続ドラマには、2011年3月の地震と津波に関連するエピソードもあった。
もう一つは、「歓待」を意味する日本語「お・も・て・な・し」で、ゆっくりとした口調で発音された。アナウンサーの滝川クリステルが、2020年の夏期オリンピックに向けた9月の東京の最終的なプレゼンテーションで、日本のもてなしを説明する際、この言葉をこのように言った。このプレゼンテーションで、東京が開催地に選ばれた。
残りの二つは、TBSのドラマで銀行員が悪者に復讐を誓うときに使った言葉「倍返し」(2倍にして復讐する)と、有名な予備校教師の林修さんによって広められた言い回し「今でしょ!」(今しかない)だった。
今回、1位から10位までの流行語のリストも公表された。他の6つには、安倍晋三首相の一連の経済政策である「アベノミクス」や、指定された国家の秘密に関する想定された法律(「特定秘密保護法」のこと)が含まれていた。
大ヒットを飛ばしているポップスター、レディー・ガガは12月1日、自身にそっくりの等身大の人形4体をお披露目した。「私にとても似ているわ」とガガさんは東京の六本木での記者会見で話した。
それらの人形は、「ラブドール」の製造会社である東京のオリエント工業が製作した。
そのマネキンは表情を変えないが、人形の胸に耳をあてると、ガガさんの曲と秘密のメッセージを聞くことができる。
ガガさんは11月26日に、ニューアルバム「アートポップ」のプロモーション活動のために東京へ到着した。来日は7回目で18ヵ月ぶりだった。その歌姫(ガガさんのこと)は彼女をモデルにした大きなハローキティのぬいぐるみと一緒に登場した。そのハローキティのぬいぐるみは、2011年3月の震災の被災者の支援のためにオークションにかけられる。
ガガさんは2014年に世界ツアーをスタートする。それには日本も含まれる予定だとガガさんはファンに保証した。
スミソニアン国立動物園は12月1日、生後100日のメスの赤ちゃんパンダを「バオバオ」と名づけたことを発表した。一般からのオンライン投票で123,000票以上が集まっていた。
中国語で「宝」または「貴重な」という意味名が付いたバオバオは、リチャード・ニクソン大統領の歴史的な中国訪問を記念して1972年に初めてパンダがやってきて以来、この動物園で生まれて生き残っている赤ちゃんパンダはこれで2頭目だ。パンダは米中両国間の外交の友好的なシンボルであり続けている。
母親パンダのメイシャンは8月23日にバオバオが生まれてから檻の中でずっと世話をしている。バオバオが一般にデビューするのは2014年初めとなる予定だ。
スミソニアン動物園では、新生パンダの名前5つのうち1つに投票してもらえるよう一般に呼びかけていた。その他に候補になった名前は、「リンファ(玲花)」「ロンユン(龍韻)」「ムーラン(木蘭)」「ジェンバオ(珍宝)」だった。選ばれた名前はフレンズ・オブ・ザ・ナショナル・ズー(国立動物園の会員)が提案した。
日本と韓国の議員連盟は11月30日、東京で声明を発表し、両国の政府と中国に共同で北東アジアの歴史教科書を作成するよう促した。
日韓議員連盟と、韓国の韓日議員連盟は、日本、韓国、中国の歴史をその教科書で扱うように国会内の合同総会で求めた。
国連の人権高等弁務官が12月2日、国家の秘密を漏らした者への罰則を強化する法案について国内外で上がっている市民の懸念を重んずるよう、日本に求めた。
国連のナビ・ビレイ人権高等弁務官はジュネーブで、その法律は何が秘密なのか曖昧だと述べた。
ビレイ氏はその法律が「どんな不都合な情報も政府は秘密に指定できる」と付け加えた。
在コンゴ日本大使館で働いていた外交官が、6月に大使館に放火した疑いで12月2日に逮捕されたと警察は発表した。
警視庁は、キンシャサにある大使館の3等書記官山田真也容疑者(30)を捕まえた。山田容疑者は6月20日の火災の後、外務省で働くために帰国していた。その事件でケガ人は出ていない。
海外の大使館で起こった事件を日本の捜査当局が捜査するのは珍しい。
自民党の石破茂幹事長は今なお、大声で叫ぶ抗議者を非難しているが、もう抗議者をテロリストと同等とはしていないという。
「一般の市民を怖がらせる(叫ぶという)手段と、テロ行為に共通点が見えた。しかし、そのような手法は民主主義の適切なプロセスに則しないとして、私の発言を改める」と石破幹事長は自身のブログに12月2日に書き込んだ。
11月29日のブログ投稿には、自分の意見を叫ぶのはまさに「テロ行為」と変わらないと書かれていた。
12月1日、ニューヨーク市の通勤電車は川岸のカーブを曲がっているときに脱線し、川からわずか数センチのところで停止し、4人が死亡、60人以上が負傷したと当局が伝えた。
郊外のポキプシーからマンハッタンまで走るメトロノース鉄道は、午前7時20分に長いカーブで脱線した。
連邦捜査官は12月2日、この電車は(制限速度が)時速48キロのカーブに入ったときに時速132キロの高速で動いていたと発表した。
12月2日、タイの反政府リーダーであるステープ・トゥアックスバン氏は、政府を転覆させるための活動を強化すると誓い、追随者たちに対し、バンコクの警察本部を攻撃するよう命じた。
同日、これに先んじて、インラック・シナワトラ首相は、暴力的な抗議を終えるためには何でもする用意があると述べたが、政権を選挙で選ばれていない議会に譲るというステープ氏の要求は受け入れられないことを明確にした。
EUとの協定を突っぱねた後で大規模な反政府デモを受け、ウクライナの追いつめられたヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領は12月2日、ブリュッセル(EU本部)との会談を再開する動きを進めることで国民の怒りを鎮めようとした。
その一方で野党は、内閣を追放し、早期の大統領選挙を強行するために慌てて議会で票を確保した。2004年の「オレンジ革命」以来、この国は最大の政治不安の中にある。
バラク・オバマ大統領政権は、政府の医療保険サイトの最大の問題が改善されただろうと発表した。
HealthCare.govには一度に5万人以上がログインでき、80万人以上が毎日そこで保険を購入することができるだろうと、政府は12月1日に発表された報告書の中で推測した。
この数値は第三者の確認は得られておらず、当局者らは、このウェブサイトにはさらなる作業が必要であることを認めた。
11月24日に発表された研究によると、誰かがジョギングしているのを見ていると健康になるという。この研究は、他の人が運動するのを見ていると、自分が運動しているかのように心拍数やその他の生理学的な指標が高まると述べた。『フロンティアズ・イン・オートノミック・ニューロサイエンス(Frontiers in Autonomic Neuroscience)』で発表された研究で、誰か他の人が走っている1人称視点のビデオを見ていると、心拍数、呼吸、皮膚血流量、発汗量のいずれもが高まったことが示された。これらは、「ジョギング」が終わると通常の値に戻った。研究者たちは、何よりも、運動の様子を見ると筋交感神経活動が活性化することが初めて示されたと述べた。
現代の子どもたちは、親に付いていくことができない。
世界中の数百万人の子どもたちへの調査を分析したところ、彼らは自分の親が若い頃に走ったほど早く、あるいは遠くまで走れないことが分かった。平均して、1マイル(1.6キロメートル)走るのに、(現代の)子どもは30年前の子どもよりも90秒長くかかる。9歳から17歳の子どもの心臓関連の健康状態は、1975年以降、10年ごとに5%低下してきた。
アメリカ心臓協会は、子どもの健康が過去30年間にわたって世界中で低下したことが示されたのは初めてだと述べた。
オスのコアラは小さいかもしれないが、メスに求愛するときにゾウの鳴き声くらい深みのある低いうなり声を上げる。これはもう一つの声帯のおかげだと、研究者たちが12月2日に発表した。
これまで知られていなかったこの器官は、喉頭の外側にあり、陸上で暮らす他の哺乳類にこれが存在することは知られていないと、この研究は『カレント・バイオロジー』誌で述べた。交尾することを求めるコアラは、いびきとげっぷが混ざったような音を出し、この音はロバの鳴き声にも近いと、研究を主導したサセックス大学のベンジャミン・チャールトン氏は説明した。
プラスチック、化粧品、食品包装などに含まれるフタル酸として知られる化学物質に曝されている妊婦は、早産のリスクが高まる可能性があると、米国の研究が11月18日に発表した。
世界中で早産児であることは乳児死亡の主要な原因となっているため、これは重要な発見だと、『米国医師会雑誌』に掲載された報告書は述べた。「我々の結果は、妊娠期にフタル酸に曝されることと早産との重大な関連を示している」と、ミシガン大学公衆衛生学部のケリー・ファーガソン氏が率いたこの研究は発表した。
英国で2015年から、たばこが単調なパッケージで販売される可能性が出てきた。政府は11月28日、若者がたばこを始めることを止めるのを目指した政策を復活させる動きを見せた。「喫煙率を下げようとするなら、まずは若者がたばこを始めることを阻止するためにわれわれはあらゆることをしなければならない」と、保健省のジェーン・エリソン副大臣は述べた。
オーストラリアは昨年、世界で初めて、たばこメーカーに同一のオリーブグリーン色のパッケージでたばこを販売することを義務付けた。パッケージは字体も統一され、健康への注意を喚起する大きな画像に覆われている。
HIVに感染している若者の数は過去10年間で3割も跳ね上がったと、世界保健機関(WHO)が11月25日に発表し、各医療プログラムの隔たりを批判した。
「10歳から19歳の200万人以上の若者がHIVに感染し」、2001年から33%増えたと、WHOは述べた。
「多くの若者は健康を保ち感染を予防するために必要な医療やサポートを受けていない。加えて、さらに何百万人もの若者が感染のリスクにある」とWHOは警告した。
新婦は男性として生まれた。新郎は女性として生まれた。そして、このアルゼンチンのカップルが11月29日に結婚したとき、新郎が妊娠した状態で結婚するのはアルゼンチンで初めてのことだった。
アルゼンチンは2010年に、中南米で初めて同性婚を認める国となった。それから2年後、性転換者が自分が該当すると思う性別を記載した国民証明書を得ることを許可する法律が成立した。
カレン・ブルセラリオさん(28)とアレクシス・タボルダさん(26)が東北部の都市ビクトリアで結婚したとき、二人が共に歩む旅路においてまた大きなステップとなった。二人は性転換者やトランス・ジェンダーの権利を求める活動家としてブエノスアイレスで出会った。「とても感動的でユニークな、本当に特別な日でした。私たちの夢がかなったのですから」とタボルダさんは話した。
次の大きなステップは、法的に男性であるタボルダさんが妊娠36週目で、この夫婦の初めての子どもを妊娠していることだ。二人とも、性別適合手術は受けていない。
タボルダさんは、12月22日に出産を控えているが母性本能はあまり感じないと告白した。出産は帝王切開で行い、二人は生まれてくる女の子に、ヘネシス・アンヘリーナと名付けたいと思っている。
日本語で日常生活を送るのは4年ぶりだ。少し緊張していたが、みんなが心配しなくていいよと言ってくれた。「自転車に乗るようなものだよ。すぐに慣れるよ」と彼らは言った。
確かに自転車―ただし少しさびついた自転車に乗るようなものだった。ギアはどちらかと言えば硬くて、タイヤは空気が少し抜けていて、あらゆる動きが慣れていたものよりもだいぶゆっくりだ。ベルは以前のようには大きく鳴らないので、言語的に衝突しそうになっていることを警告するのが難しい。また、サドルがしばらく調整されていないので、ぴったり快適な位置にない。しかし、予想よりも時間がかかることがときどきあっても、私の日本語という自転車はAというところからBという場所へ私を運んでくれる。
通勤する人や歩行者が動く余裕を空けてくれると、非常に助かる。私の住む小さな町で、私が理解できるように話し方を変えなければならないときにパニックにならない人々の数をとてもありがたく思っている。
最初の人はウェイトレスだった。私は最初、彼女の「どちらがいいですか?」という質問に「はい、お願いします」と答えた。すると彼女は、言ったことをもう一度ゆっくりと繰り返し、指を使って2つの選択肢を示した。当たり前のことに思えるかもしれないが、私が出会ったほかのスタッフの多くは単に言ったことを繰り返すだけで、1回目と同じ理解できない速さで話すのだった。
コミュニケーションが素晴らしかった人の2人目は、電器店の女性だった。私のインターネットのセットアップがどのように行なわれるかを説明するときに、図表を書いて、砕けた日本語に切り替え、箇条書きで物事をリストアップしてくれた。
3人目の人は最も難しいことをしてくれた。英語でさえも、保険の内容を説明し、理解することは悪夢だ。しかし、この紳士は、ジェスチャーと簡単な日本語を使って、私がどのような状況で何がどのくらいの期間保障されるのかを確実に理解できるようにしてくれた。とてもありがたかったので彼にどれだけ素晴らしかったかを伝えた。彼は安堵のため息をついて、私が住んでいる建物の別の外国人で練習になったことがあり、ずっと冷や汗をかいていたと語った。
コミュニケーションは自転車に乗ることのように、周りのみんなの努力だ。誰かが道を譲り、お互いに気を配り、必要なときに理解よく助けてくれると、ずっと快適な旅になる。そして概して、言語を勉強することは本当に自転車に乗るようなものだ。ぐらつくかもしれない。公衆の面前でガシャンと転ぶかもしれない。終いにはこぶやあざが少しできるかもしれない。しかし、それでも最後には前進できている。