12月10日、平和の象徴的人物であるネルソン・マンデラ氏の追悼式で、一筋の和解がなされた。この式を特徴付けたのは、大敵同士である米国とキュバーの歴史的な握手だった。
ヨハネスブルクのサッカー・シティ・スタジアムに何万人もの人々を集めたこの追悼式で、何人かのスピーカーたちが、死後においてすら、敵対する両陣営を結びつけるマンデラ氏の能力に言及した。
「彼は再び成し遂げた」と、国連の潘基文事務総長は述べ、南アフリカで初の黒人大統領を追悼するために、地域および国際間での敵同士が集まったスタジアムをゼスチャーで示した。
「多くの見解を代表するリーダーたちや、あらゆる階層の人々がここにいる。皆ここで、一つになっている」と潘氏は述べた。
米国のバラク・オバマ大統領は、演説をするためにステージに登る前に、長年の冷戦における敵、キューバのリーダーと握手した。このジェスチャーは、米国の敵に手を差し出す意欲があるというオバマ大統領のサインだと受け止めた者もいる。
この集会は、アパルトヘイト時代における黒人と白人の対立の両サイドや、ジンバブエと英国などその他の国際的に敵対するリーダー同士、さらには、南アフリカで競い合っている政党の代表者、といった哀悼者たちを一つにした。
ホリデーシーズンを迎え、ニューヨーク市のロックフェラーセンターでクリスマスツリーが点灯された。
マイケル・ブルームバーグ市長は12月4日、1933年から開かれてきた式典でライトをつけた。
高さ23メートルのツリーには45,000個のカラフルなLEDライトがつけられている。
マンハッタンのミッドタウン地区で開かれたこのイベントを何百万人もの人々がテレビで見ていた。ツリーは1月7日まで展示される。その後、ツリーは米建築ボランティア団体のハビタット・フォー・ヒューマニティが使う材木にされる。
メリー・J・ブリッジ、グー・グー・ドールズ、ジュエル、マライヤ・キャリー、レオナ・ルイスなどのアーティストが歌を披露した。
ニューヨーク市のホリデーにおなじみのものには、ラジオシティクリスマスのショー、アメリカ自然史博物館の折り紙で飾られたツリー、メトロポリタン美術館のキリスト生誕の像とクリスマスツリー、そしてもちろん、クリスマスのテーマで飾られた数々の店のショーウィンドウがある。
皇太子妃雅子さまは50歳の誕生日である12月9日に文書による声明で、10年間対処しているストレスによる病を乗り越える努力を続けると誓った。「今年は公私にわたってできる限り務めを果たそうとしてきました。全快に向けて努力を続けます」と雅子さまは述べた。
皇太子妃は、今年の春にオランダのウィリアム・アレクサンダー王の戴冠式に出席するためオランダを訪問し、11年ぶりの海外訪問となった。
また、今年は福島県、岩手県、宮城県を訪れた。訪問は2011年3月の地震と津波で3県が被災してから2度目だった。被災者の気持ちに寄り添いながら「これからも復興に永く心を寄せていきたいと思います」と述べた。
羽生結弦選手は12月6日、福岡でのグランプリファイナルで、フリースケートの最初のジャンプでは失敗したものの、3度の世界選手権優勝記録を持つパトリック・チャン選手を寄せ付けず、劇的な勝利を飾った。
羽生選手はその夜、12月5日のショートプログラムで世界記録を作ったのに続き、チャン選手を12ポイントリードして、入場した。
その仙台生まれの人(羽生選手のこと)は、トータルスコア293.25ポイントを挙げて勝利し、チャン選手は280.08ポイントで2位で終えた。
「ソチ五輪に向けて大きな一歩だった」と羽生選手は述べた。
衆議院議員の江田憲司氏は12月9日、4年前に結成を手伝ったみんなの党を離党した。みんなの党の3分の1以上の党員とともに新党結成を目指す。
江田議員はほかの離党者と8月に離党した柿沢未途氏とともに年内に新党結成を目指している。
江田議員は、みんなの党の渡辺喜美党首が、物議を醸している秘密保護法案をめぐり自民党の安倍晋三首相に擦り寄る動きをしたことが離党の最大の理由だと話した。
札幌高等裁判所は12月6日、7月の参議院選挙で投票の重みに格差があったことは「違憲状態」であるとの判決を下したが、北海道での選挙結果を無効にする請求は避けた。
弁護士らが日本中の高等裁判所で訴えている同様の訴訟14件のうち、3番目の判決となる。
参議院議員1人あたりの有権者数の格差は、有権者数が他の選挙区よりも多い北海道と、最も少ない鳥取県との間で、4.77倍となっている。
日本の伝統的な和食が12月4日、ユネスコの重要無形文化財に加えられ、政府は和食の世界的な認知度が高まり、外国人旅行客が増え、日本の農作物の輸出が増加するだろうという期待を高めている。
その提案はバクーで開かれたユネスコ政府間委員会で公式に承認された。
その動きは、日本の約40%という低い食糧自給率と、洋食の普及に端を発している。
和食は日本の22件目の文化遺産となる。
タイで深まる政治的危機を何とかして鎮めようと、インラック・シナワトラ首相は12月9日、議会の下院を解散し、早期の総選挙を呼び掛けた。しかし、抗議者たちは戦いを続けると宣言し、汚職があるため選挙では勝てないと述べた。
プミポン・アドゥンヤデート国王による命令は、総選挙を(来年)2月2日に予定し、インラック氏をそれまでの暫定首相に任命した。抗議者たちは、インラック氏が暫定首相を辞任することを求めるとともに、この選挙日程を拒否し、王政主義色の強い運動を国王の命令と対立させた。
12月9日、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、改組された国営通信社のトップに保守派のニュースキャスターを任命した。この動きは、メディアのコントロールを強化し、超保守主義の考え方のプロパガンダにメディアをますます活用しようとするロシア政府の意図を示している。
同性愛を中傷し、自身の毎週のニュース番組に対する欧米主導の陰謀を憶測していることで有名なドミトリー・キセリュフ氏が、元RIAノーボスチのあらゆる資産の責任を任された。RIAノーボスチは、「Rossiya Segodnya」に名称変更された。
交通事故に怒った南アジアの約400人の移民労働者は、警察と衝突し、車両に火を付け、過去数十年においてシンガポールで最悪の暴動となり、18人が負傷したと当局者たちが12月9日に伝えた。
当局者たちによると、この暴動は11月8日の夜、秩序があり近代的な都市国家のリトル・インディア地区で勃発し、インド人の労働者が、シンガポール人が運転する民営のバスにひかれて死亡したのがきっかけだったという。
チャンネル・ニュース・アジア(CNA)によると、これはシンガポールで過去40年以上においてこの種のものとしては最悪の暴動だったという。
12月10日、ウルグアイの上院は、合法的なマリファナの世界で初めての国内市場を許可した。他のほとんどの国で非合法となっている薬物の育成、販売、使用について政府が管理責任を任されることになり、これは大胆でリスクの大きい実験である。
法案は16対13で可決され、与党の拡大戦線の大多数が賛成に回った。ホセ・ムヒカ大統領が署名して法を成立させる。
世論調査では、ウルグアイの国民の3分の2がこの法律に反対していることが示されたが、ムヒカ大統領は、世界の麻薬戦争は失敗であることを確信しており、この法律制定は(麻薬への)依存症を抑え、組織的な犯罪を撲滅することに役立つと述べた。
1990年代に学齢期の子どもたちに愛された卵形のバーチャルなペット、たまごっちは、クリスマスに間に合うように欧州の店の店頭に並ぶ予定だ。この小さなおもちゃのキャラクターは、大人になるまで所有者が育てる必要があり、当初から世界中での大ヒットとなり、メーカーのバンダイは1996年から1999年にかけて4000万個を売り上げた。今回、アップデートされた新たなバーションは、欧州では今月、北米では2014年までに発売が予定されている。東京のバンダイの広報担当者によると、この新しいバージョンは7歳から9歳の子どもを主にターゲットとしているという。
紙媒体の『ニューズウィーク』誌が来年から再び出版される。
ジム・インポコ編集長によると、このニュース雑誌の所有者であるIBTメディアは「リセットボタンを押し」、広告ではなく毎週刊行の紙媒体の雑誌が購読料によって主に支えられるビジネスモデルに移行したいと考えているという。ワシントン・ポスト社が2010年に同誌をオーディオ機器の大物シドニー・ハーマン氏に1ドルで売却し、この数年間、同誌は苦戦していた。『ニューズウィーク』誌は、2012年末に紙媒体の出版を終了した。オンライン版の雑誌はIBTに売却された。
韓国の造船会社サムスン重工業は、全長がエンパイアステートビルの高さを上回り、世界最大の「洋上浮遊施設」と言われるタンカー型の大型船を進水させた。12月5日、サムスンの広報担当者は、「プレリュード(Prelude)」と名付けられたこの洋上液化天然ガス(FLNG)のプラットフォームを、韓国南部の巨済島の造船所で11月30日に進水させたと発表した。幅74メートル、高さ110メートルのこの施設は、年間360万トンの液化天然ガスを生産することが見込まれ、その貯蔵タンクはオリンピックの水泳プール175個と同程度の収容能力がある。
ポップスターのビヨンセが、2013年に米国で最も多く検索された人物として、テレビのリアリティ番組のパーソナリティ、キム・カーダシアンを王座から陥落させた。2013年は、エンターテイメント界のセレブが席巻した。これは、マイクロソフトの検索エンジン「Bing」による評決で、「Bing」は12カ国における最も多い検索についてのデータを発表した。ビヨンセは、米国でカーダシアンを上回った一方、英国でも第2位を記録し、カナダのポップシンガー、ジャスティン・ビーバーの後に続いた。英国で3番目に検索された人物は、キャサリン妃だった。
日本ではモデルの壇蜜が第1位になった。
12月9日、米国の情報機関の元職員エドワード・スノーデン容疑者によって最近リークされた書類は、ファンタジーのキャラクターに扮したスパイがオンラインゲームをうろついてテロリストを探していたことを明らかにした。「プロパブリカ」(オンラインメディア)、『ガーディアン』紙、『ニューヨーク・タイムズ』紙によって発表された資料によると、「ワールド・オブ・ウォークラフト」の人気のある(ゲームの)世界でプレーヤーがたまたま出会ったエルフ(妖精)やオーク(想像上の怪物)やその他の架空のキャラクターは米国や英国のスパイだったかもしれないという。
また、とりわけマイクロソフトのプレーヤー向けのインターネットコミュニティ「エックスボックス・ライブ」など、複数のプレーヤーで行うシューティングゲームにも諜報機関が潜伏していたことも示されている。
英国の農業主らは来年から、アジアの超大国で増える肉の消費から利益を得ようと、ブタの精子を中国の畜産家たちに輸出し始めると、当局者たちが12月4日に発表した。この取引は、デービッド・キャメロン首相による中国への3日間にわたる貿易のための訪問が行なわれた際に結ばれた。キャメロン首相の官邸によると、この取引は4500万ポンド(74億円)の価値となる可能性があるという。オーウェン・パターソン環境・食料・農業相もこの訪問を利用して、ブタの畜産家たちから豚足を輸出するための土台を作った。「国内の豚足はたいてい廃棄されるが、中国ではそれらは本物のごちそうだ」とパターソン氏は述べた。
オーストラリア人のサーファーは、右腕に切り傷、足に裂傷を負い病院に行くと、普通ではない診断が下された ??サメによる攻撃だ。
26歳のこの男性は、12月5日に同国東海岸のポート・マッコーリー付近のシェリー・ビーチでサーフィンをしていた際に、右腕に何かを感じた。
「この男性は、右腕に切り傷があり足から血が出ていることに気付いた」とニューサウスウェールズ州警察は声明で述べた。「彼はサメが目に入らず、その時はサメにかまれたことに気付かなかった」
「このサーファーは、ポート・マッコーリー病院に自分で行き、そこでこの傷はサメにかまれた傷と一致していることを知らされた」。
専門家は、この事故に関係したサメの種類の特定を試みる。この事故は、コフス・ハーバーのポート・マッコーリーから北に約125キロの場所で死者が出るサメの攻撃があったほんの数日後に起きた。
オーストラリアの海域でサメが出るのは珍しくないが、死者が出る攻撃は珍しく、年間に平均して15件発生する事故のうち、わずか1件が通常、致命的事故となっている。
読者のみなさん、メリークリスマス。私からみなさんへの今年の贈り物として、みなさんのボキャブラリーに全く役に立たない単語を加えたい。
「ターダッキン」が何のことかもう知っているなら、これは新しい言語を学ぶ機会だ。しかし、まだ知らないなら、ターダッキンとは、七面鳥の中に詰められたガチョウの中に詰められた鶏のことだ。聞いて想像できるよりまずい、ひどいキメラ(別の動物が一体化した動物のこと)で、母がクリスマスディナーに作るぞと脅かしている物だ。
ターダッキンは、すでにお気付きの通り、2語以上の語を統合して作られる合成語の例だ。一般的な例としては、働き過ぎの人のことを表すworkaholic(ワーカホリック:work[仕事]+alcoholic[アルコール中毒]の複合)、半分がスプーンで半分がフォークのスポーク、camcorder(キャムコーダー:camera[カメラ]+recorder[レコーダー])などがある。ほかにも何百とあるが、クリスマスの話題に戻って、ターダッキン(turkey[七面鳥]+duck[ガチョウ]+chicken[鶏])の話をしよう。
西洋では、クリスマスは家族が集まる1年で最も大切な時間だ。私には3人の姉妹がいて、2人は海外に住んでおり、12月25日は実家でお互いに会うことができる1年で一度の日だ――結婚式と葬式を除いてだが。
クリスマス付近の2週間は政府機関が休業し、ほかの民間企業の多くも休む。
残念ながら、私は新聞の仕事をしているので、1日か2日しか休みをとることができない。クリスマスはもう楽しみに待つものではない。ほかの人たちがプレゼントを交換したり、バーに行ったりしている間、私はニュースルームから離れられず、開いていない政府機関に連絡を取ろうとするのだ。
しかし、それでもクリスマスの日は休みが取れる。つまり、クリスマスの伝統料理を楽しみに待てるということ、そうか?
いや、違う。私はミンスパイ(ドライフルーツが入ったパイ)が嫌いだし、シナモンや砂糖を入れて温めたワインは鼻であしらう。みなさんの中でクリスマスプディングを食べてみる災難にあった人がいないことを願う。クリスマスプディングは、ベトベトした砂糖のアイシングが少し載った、ドライフルーツとナッツ、動物性脂肪分のこってりして、胃もたれする塊だ。船乗りの一団を1週間満足させておくのに十分な量の酒(ギネス、ウィスキー、ブランデー、ラム)も含んでいる。テーブルに運ばれてくるときはたいてい火を付けられているが、そこで楽しみは終わる。
私が楽しみにしているクリスマス料理が1つある。ローストターキーとハムにクランベリーソースをかけたものと、野菜の甘煮だ。特に好きなターキーは、玉ねぎ、にんにく、ひき肉、ハーブが詰め込まれたものだ。
しかし、今年は違う。母は伝統をやめて、代わりに、大きな鳥にダチョウ、それから鶏を詰めることに決めたようだ。それを置いたら、他に何か詰めるスペースなんてほとんどない。
私はダチョウが焼け過ぎたり、七面鳥が生焼けになったりせずに、鶏をちょうどよく調理することは不可能だと母を説得しようとしたが、聞く耳を持たなかった。
メリークリスマス? ばかばかしい!