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2013年12月20日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

Turducken! (p. 9)

ターダッキン

読者のみなさん、メリークリスマス。私からみなさんへの今年の贈り物として、みなさんのボキャブラリーに全く役に立たない単語を加えたい。

「ターダッキン」が何のことかもう知っているなら、これは新しい言語を学ぶ機会だ。しかし、まだ知らないなら、ターダッキンとは、七面鳥の中に詰められたガチョウの中に詰められた鶏のことだ。聞いて想像できるよりまずい、ひどいキメラ(別の動物が一体化した動物のこと)で、母がクリスマスディナーに作るぞと脅かしている物だ。

ターダッキンは、すでにお気付きの通り、2語以上の語を統合して作られる合成語の例だ。一般的な例としては、働き過ぎの人のことを表すworkaholic(ワーカホリック:work[仕事]+alcoholic[アルコール中毒]の複合)、半分がスプーンで半分がフォークのスポーク、camcorder(キャムコーダー:camera[カメラ]+recorder[レコーダー])などがある。ほかにも何百とあるが、クリスマスの話題に戻って、ターダッキン(turkey[七面鳥]+duck[ガチョウ]+chicken[鶏])の話をしよう。

西洋では、クリスマスは家族が集まる1年で最も大切な時間だ。私には3人の姉妹がいて、2人は海外に住んでおり、12月25日は実家でお互いに会うことができる1年で一度の日だ――結婚式と葬式を除いてだが。

クリスマス付近の2週間は政府機関が休業し、ほかの民間企業の多くも休む。

残念ながら、私は新聞の仕事をしているので、1日か2日しか休みをとることができない。クリスマスはもう楽しみに待つものではない。ほかの人たちがプレゼントを交換したり、バーに行ったりしている間、私はニュースルームから離れられず、開いていない政府機関に連絡を取ろうとするのだ。

しかし、それでもクリスマスの日は休みが取れる。つまり、クリスマスの伝統料理を楽しみに待てるということ、そうか?

いや、違う。私はミンスパイ(ドライフルーツが入ったパイ)が嫌いだし、シナモンや砂糖を入れて温めたワインは鼻であしらう。みなさんの中でクリスマスプディングを食べてみる災難にあった人がいないことを願う。クリスマスプディングは、ベトベトした砂糖のアイシングが少し載った、ドライフルーツとナッツ、動物性脂肪分のこってりして、胃もたれする塊だ。船乗りの一団を1週間満足させておくのに十分な量の酒(ギネス、ウィスキー、ブランデー、ラム)も含んでいる。テーブルに運ばれてくるときはたいてい火を付けられているが、そこで楽しみは終わる。

私が楽しみにしているクリスマス料理が1つある。ローストターキーとハムにクランベリーソースをかけたものと、野菜の甘煮だ。特に好きなターキーは、玉ねぎ、にんにく、ひき肉、ハーブが詰め込まれたものだ。

しかし、今年は違う。母は伝統をやめて、代わりに、大きな鳥にダチョウ、それから鶏を詰めることに決めたようだ。それを置いたら、他に何か詰めるスペースなんてほとんどない。

私はダチョウが焼け過ぎたり、七面鳥が生焼けになったりせずに、鶏をちょうどよく調理することは不可能だと母を説得しようとしたが、聞く耳を持たなかった。

メリークリスマス? ばかばかしい!

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