ボビー・マクファーリンのヒット曲「Don't Worry, Be Happy」は1988年にリリースされ、その頃の日本は経済バブルの頂点に近づいていた。当時は東京の道路は金で舗装されている(すぐ豊かになれる)と言われたもので、日本は世界一の経済大国になろうとしていた。きっと多くの日本人が自分たちのことをかなり幸せだと言っていたに違いない。
2014年まで早送りすると、しかしながら、地球上で最も幸せだと言われているのはオーストラリア人で、日本人は最も暗い方の順位にいる。
OECDの最新の報告「How's Life?(暮らし向きはどう?)」では、世界的な財政危機が、特にヨーロッパ圏など調査の対象となった36カ国の自信を傷つけたことが分かった。
アジア太平洋地域では、ますます豊かになるオーストラリア人とニュージーランド人が生活の満足度数で最も高い順位に入り、アメリカと日本、韓国を抜いていた。
オーストラリアは、労働時間が平均よりも短いが、雇用率が高く、寿命と家庭の収入が伸びているおかげで、3年連続で全体的にトップに入っている。
日本は治安の良さで有名で、身の安全ではトップに入った。日出ずる国(日本のこと)は教育、技術、豊かさでも高いスコアを獲得したが、福利厚生とワークライフバランスが低い水準だった。
その報告書によると、生活の満足度と政府への信頼はOECD諸国のなかで最低レベルで、恐らく、2011年3月の悲惨な災害の影響を反映している。
「幸運の国」オーストラリアに住んでいる楽観主義者たちとは違って、日本人は自分たちの将来性について控え目なことが多いことも知られている。
しかし、幸せと感じるか、悲しいと感じるか、大きな違いが本当にあるだろうか? ウェスタンシドニー大学のサティヤ・ポール教授は、「幸せな人はより活発で、生産的で、仕事でイライラすることが少ない」とオーストラリアのエイジ紙で述べている。
ポール教授の主張は9,300人のオーストラリア人を対象にした研究に基いている。この研究では、実は幸せな人ほど多くお金を稼いでいることが分かった。その調査では、年齢、教育、場所の差異を考慮に入れた。
仕事でみじめに感じたことのある人は誰でもきっと、幸せな人ほどうまく仕事をするということに同意するだろう。協力的な同僚と上司を持つことは、ベストを尽くすということになると、大きな違いをもたらしうる。
では、私たちみんながより幸せでより豊かな労働者になるにはどうしたらよいのだろうか?
「成功者のように振る舞い続けろ、そうすれば本当に成功する」というのは、良い戦略かもしれない。良い仕事と収入があるに越したことはないが、おそらく、我々は皆、マクファーリンの曲の歌詞に学べばいいのだろう。