人間は、これまで推計されていたよりもはるかに多い1兆種類の異なるにおいを嗅ぎ分けられると、米国の研究者らは3月20日に発表した。過去数十年にわたり、科学者たちは人間が嗅ぎ分けられるのはわずか1万種類のにおいだとしてきた。研究を行なうにあたり、科学者たちは26人の被験者に対して、128種類の異なる臭気剤の分子で作られた混合物を使用した。これらの分子はそれぞれ、草、柑橘類、あるいはさまざまな化学物質を連想させるもので、最大で30種類まで組み合わされた。研究者らはその後、仮に128種類の臭気剤で可能なあらゆる組み合わせを試した場合、平均的な人が何種類のにおいを嗅ぎ分けられるかを推計したところ、少なくとも1兆種類という推計に達した。