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2014年4月18日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

April Fool's Day (p. 9)

エイプリルフール

日本の4月は楽しい時期だ。なぜか? 桜の花、学校カバンと入学式で始まるからだ。アメリカとカナダの4月はだいぶ違う。なぜか? いたずらや悪ふざけで始まるからだ!

4月1日はエイプリルフールの日だ。ヨーロッパと北米中で祝われる。エイプリルフールはひたすら悪ふざけに徹する特別な日だ。悪ふざけとは何か? 誰かが別の人にいたずらをするときのことだ。

エイプリルフールはとても面白い。友だちや同僚がお互いにふざけあう。新聞は「エイリアンが地球を侵略!」などうその見出しを印刷する。テレビのアナウンサーは「エルビス・プレスリーがあの世から帰ってきた!」などうそのニュースを放送する。フランスの人々は「エイプリルフィッシュ(こっそり人の背中に張る魚の絵のこと)」を使っていたずらをするのが好きだ。

子どものころ、私はいつもエイプリルフールを楽しみにしていた。毎年、兄(弟)と私は両親をからかう面白い方法を計画していた。

ある年、私たちは台所のテーブルの上の砂糖入れに塩をこっそり入れておいた。父と母がコーヒーに「砂糖」を入れて飲み、塩だったと突然気付くのを見るのはすごく面白かった。「エイプリルフール!」と私たちは叫んで笑った。

父はときどき復讐をしてきた。ある朝、父は「お隣さんが火事だ!」と叫びながら私たちの寝室に飛び込んできた。兄(弟)と私は寝ぼけていて4月1日だということを忘れていた。その悲惨な災害を見ようと窓に走って行くと、無傷の隣家があるだけだった。「エイプリルフール!」と父は言い、わが子をからかってくすくす笑っていた。

4月1日の一番好きな思い出は大学でのことだった。大学で最も悪名高いいたずら屋は工学部の学生たちだった。毎年、彼らは手の込んだスタントを用意していつも大学側を怒らせていた。毎年4月1日が近づくと、私たちは彼らがどんなおかしないたずらをするだろうかとワクワクしたものだった。

ある年、キャンパスに着くとみんなが空を見上げていた。フォルクスワーゲンが大学の時計塔のてっぺんにあったのだ!工学部の学生たちが前の晩にクレーンでつり上げていたのだ。その一件は町の語り草になり、イブニングニュースにも登場した。

別の年には、工学部の学生たちはこっそり500個の目覚まし時計をキャンパス中に隠した。午前中の講義の最中に一斉に鳴り出るようにセットされていた。その時間が来ると、大混乱になった! 目覚まし時計が図書館、食堂、全ての教室で鳴り出したのだ。先生たちは愉快に思わなかった!

日本に来たとき、初めてのエイプリルフールをわくわくして待っていた。「日本人の友人たちはどんなおかしないたずらをするのだろうか?」と思った。4月1日がやってきた。何も起こらなかった。とてもがっかりした!

今年のエイプリルフールは過ぎたかもしれないが、うまいいたずらを用意するのに遅すぎることはない。次のエイプリルフールに向けて今から計画を始めよう!

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