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2014年6月6日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

What's your type? (p. 9)

あなたの好みは?

ゴールデンウィークのほとんど全てを大阪の大都市で過ごした。数ヵ月間を小さな町で暮らした効果はかなりはっきりしていて、私は目を丸くして高いビルをじっと見た―高いビルは私の町ではまれなものだ。

いたるところに広告がある電車に乗るのも私の町ではとてもまれだ。というか、電車に乗ることがまれ、ピリオド(広告あるなし以前に電車に乗らないということ)。大阪で電車の移動の間、私の目は常に、A社、B社、C社で英語を学ぶよう通勤客を説得しようとする多くの広告に引きつけられていた。一つは特に私の関心を引いて、太字の誇らしげな日本語の文字で「当社の講師は全員外国人です!」と書かれていた。

この宣言にいくつかの疑問がわいた。外国人講師は外国語を学ぶ際の本当に目玉なのか? あるいは、資格のある講師がいる方がもっと重要なのか? 外国人であるということはネイティブ・スピーカーであるということを意味するのか? ネイティブ・スピーカーであることは教えるのが上手ということを意味するのか?

最後の問いは簡単に答えられる問いだ。ほとんど絶対的に、何かの言語のネイティブ・スピーカーだということがよい講師であるということにはならない。訓練を積んでいないネイティブ・スピーカーは、彼らの言語がある一定の方法で使われる理由をいつでも説明できるわけではない。彼らの口から出てくるものが正しいということを当たり前に思っている。しかし、「正しい」という考えですら、議論の余地がある。文法的に正しいものは、一番自然に聞こえるものと食い違うことがよくある。それに、つづりや文法、発音を含む英語の地域差もある。

講師を雇うときに「ネイティブ・スピーカー」という必要条件をとても厳しくしている国もある。英語話者の典型に合う人々―言い換えれば白人しか雇わない企業もある。応募者がニュージーランド、オーストラリア、カナダ、アメリカ、イギリスなどの国で生まれたか国籍を有していることを要件にしている求人広告を見たこともある。

そのような細かい―私の観点からしたら偏見のある―必要条件は、学習する人々が多くの優れた教師を逃しているということを意味している。教えている言語を学んだ教師は、学習者の助けになるコツやヒントを持っているかもしれない。評判のいい学校の資格を持っている教師は英語がネイティブレベルに近いからだけでなく、教えることができるから、その資格を取ったのだ。私は運良く、そのような教師と友人になれた。彼女はドイツ出身だが、ネイティブのように(英語を)話すし、プロのように教える。学習する人々は、ネイティブ・スピーカーだろうとなかろうと、外国人だろうとなかろうと、さまざまな良い教師に触れることで恩恵を得るというのが私の見方だ。

では、あなたは教師に何を期待するだろうか? 温かな笑顔? 外見がいいこと? それとも、単に「外国人」というだけで十分だろうか?

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