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2014年6月13日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

Choosing sides (p. 9)

誰を応援するか

さて、ワールドカップがやってきたが、いつものことながら、アイルランドは参戦しない。このため、私にはこれからひと月、ブラジルでどのチームを応援するかという決断が残されている。

妻はもちろん、どの国にも期待をかけずに家事をもっと手伝ってくれたらいいと思っているだろう。しかし、ワールドカップは4年に一度しかこないのだから、妻は私にサッカーにのめり込ませてくれたっていいはずだと私は妻に言う。オリンピックのたびにも同じことを言うのだが、私はオリンピックになると急にフェンシングやトランポリン、近代五種競技に興味を持つ。

家族のつながりを考えると、2014年ブラジルでは、日本が「私のチーム」として筋の通った選択のように思える。何しろ、以前サッカー日本代表をしていたことがあるし、中田英寿選手が2度得点し、日本がマカオを10-0で下したときの代々木公園の近くの国立競技場でのある試合に行ったことも覚えているのだから。

アイルランドは最近の予選でドイツに6-1で打ちのめされて、日本はヨルダンに6-0で勝った。この数字はサッカーというよりもテニスのスコアのように聞こえる。

日本には本田圭佑や香川真司のような優秀な選手がいる。しかし、アジアで最も優秀な国の一つであっても、彼らがコロンビアやコートジボワールを突破して決勝トーナメントに進むとは思えない。

料理や掃除を7月までうまく避けるために、ザッケローニジャパンよりも勝ち残る力を持っていて、勝利が現実的なチームが私には必要だ。

歴史的な理由で、アイルランド人は誰もイングランドを応援できない。ドイツはアイルランドを予選で2度たたきのめした後なので除外だ。スペインはすごいチームだが、ブラジルの暑さを生き延びるには少し年を取り過ぎている。イタリア人は感情的過ぎて、チーム内で仲たがいしないとも限らない。

それに、南米で開かれたワールドカップはどれも、その大陸のチームが勝利している。

ブラジルはあまりにもあからさまな選択なので、アルゼンチンにすることにした。私の史上最高のヒーロー、ディエゴ・マラドーナの故郷でもある。

アルゼンチンはアイルランドと共通するものが実はたくさんある。どちらもラグビーをするし、絶品の牛肉を生産し、イングランドと戦争をしたことがある。どちらも経済危機から国際通貨基金に救済されなければならなかったし、ダンスがとても上手だ―ただし、タンゴはリバーダンスよりも少しセクシーだということは認めなければならないが。

そしてもちろん、アルゼンチンには世界一の選手がいる―リオネル・メッシだ。メッシとチームメートがこれからの数週間で約束を守ったら、少なくとも準決勝まではカウチポテト(ソファに座ってテレビばかり見ている怠け者)でいられると考えている。

そこで来月は、アルゼンチン人になることに決めた。彼らがスペイン語で言うみたいに「行け、行け、アルゼンチン!」

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