『ネイチャー』誌に掲載された研究論文によると、チンパンジーはお互いに殺しあうほどの激しい暴力行為に及ぶことがあるが、これは生まれつきの性質によるものだという。一説では、生息地の減少で資源をめぐる争いが激化し、人間の影響の結果としてこの類人猿(チンパンジーのこと)が攻撃性を増したとされていた。しかし、この新しい研究では、チンパンジーの暴力性は、進化の戦略だと述べている。研究者らは、チンパンジーによる殺害行為を152件調査した。それらの行為が、飢えや人間による侵害や森林伐採が原因になっているのかを、研究者らは判断する必要があった。殺害行為のほとんどは、人間によるあらゆる種類の侵害行為の影響が最も少ない東アフリカで起こっていた。