ブラジルの左派のジルマ・ルセフ大統領は10月26日、過去12年で貧困を減らした彼女の党の力強い記録は最近の不況よりも重要だと有権者らを説得した結果、辛うじて再選された。
ブラジルで過去数十年において最も真っ二つに割れる選挙キャンペーンの結果、ルセフ大統領は、中道派の野党党首、アエシオ・ネベス氏との決選投票で51.6%の投票を得た。ネベス氏の得票率は、99%以上の票が開票された時点で48.4%だった。
この結果は、労働者党が今後さらに4年間政権を握ることを意味する。労働者党は、2003年以来、4000万人を貧困から脱出させるとともに、失業率を過去最低まで減少させ、実質的にブラジルを変化させた。同党のスターは最近、勢いを失った。ルセフ大統領の高圧的な政策のもと、経済が劇的に停滞し、ブラジルの成長の全盛期が遠い昔の記憶となった。
数々の汚職事件、高インフレ、医療などの祖末な公共サービスに対する不満により、多くの国民はネベス氏が掲げる企業寄りの課題に移行することを検討し始めた。しかし、ルセフ大統領とその支持者らは、キャンペーンの期間中、特に貧困層の有権者らに対し、ネベス氏への投票は、1990年代の思いやりが少なく、より不平等なブラジルに戻ることを意味するだろうと警告していた。