数千人のデモ参加者が、7月17日にニューヨークで6人の子どもの父親だった黒人男性エリック・ガーナーさんの首を絞めて殺した白人の警察官を起訴しないという大陪審の決定に対し、連続4夜目の抗議を行なうため、12月6日にアメリカ中で集まった。
抗議活動は、ニューヨーク(グランドセントラル駅で人々が横たわりダイ・イン〔抗議活動として死んだふりをすること〕が実施された)から、いくつかの道路と中心部の橋が閉鎖されたワシントンまで、概ね平和的なものだった。
市民権運動の活動家アル・シャープトンさんのナショナル・アクション・ネットワークは、ハーレムでイベントを開催し、俳優のスパイク・リーさんが参加、シカゴではNBAのスター選手、デリック・ローズさんが「息ができない」と書かれたTシャツを着用して、試合前のウォーミングアップをした。「息ができない」は、当時43歳だったガーナーさんが最後にあえぎながら発した言葉だ。ガーナーさんは、ニューヨークのスタテンアイランドで、税金をかけずにタバコを販売したとされる疑いで、警察に地面に組み伏せられた。
警察官を不起訴とするこの決定の前にも、セントルイスの郊外ファーガソンで別の大陪審が、丸腰だった黒人の10代の若者マイケル・ブラウンさんを射殺した白人の警察官を起訴しないと決定していた。その決定も、黒人住民が多く白人の警官がほとんどのその郊外(ファーガソンのこと)で、怒りの抗議活動を引き起こした。
東京銀座のショッピング街にある貴金属販売業者は12月3日、ディズニー・アニメのヒット作『アナと雪の女王』のイラストをフィーチャーしたプラチナ製の2015年のカレンダーを1億円で売り出した。
このカレンダーは田中貴金属ジュエリー本店で展示された。
その貴金属販売業者は2006年から毎年金でできたカレンダーを販売していたが、映画の雪の世界を思い起こさせるため、今回初めてプラチナを採用した。
このプレートはおよそ10キロのプラチナでできている。大きさは1.2メートル?87センチある。その裏には映画のキャラクターの絵が施されている。『アナと雪の女王』は日本で今年大ヒットした映画だ。
田中貴金属ジュエリーはこのカレンダーを銀座で12月7日まで展示し、国内の他店舗でもこのプレートを順番に展示していく。3月末まで注文を受け付ける。
ある母親が赤ちゃんに授乳していたときにナプキンで覆い隠すように言われたロンドンの高級ホテルの外で、数十人の授乳する女性たちが抗議活動を行なった。
ルイーズ・バーンズさんは12月2日、その出来事でクラリッジスの従業員に「とても恥をかかされたと感じた」と語った。
そのグループの創設者のエミリー・スローさんは、そのような出来事は女性に授乳する気をなくさせると語った。彼女は、「私たちはその不名誉を変え、女性にとってそれは普通で自然なことだと示しにここに来た」と話した。
クラリッジスは授乳は受け入れているが、女性に「配慮」することを求めると述べた。EUに懐疑的な政党・英国独立党UKIPのナイジェル・ファラージ党首は12月5日、個人的に授乳は問題ないが、ホテルには授乳をしている女性に「もしかすると隅に座るように」求める権利があると述べ、批判を招いた。
今年のノーベル物理学賞を受賞した日本生まれの3人の物理学者が、12月10日の授賞式を前に、12月8日にエネルギー効率の高い青色発光ダイオードの発明について、ストックホルム大学で講演した。
赤城勇さん(85)は、伴った「試行錯誤」について話した。天野浩さんは若い研究者たちに「人類の生活様式の改善」に貢献することを期待すると語った。中村修二さんは高品質のレーザー照明が「コストを削減するために、現在のLED照明にすべて取って代わることもあるだろう」とする未来が見えると述べた。
日本の主要野党の民主党は12月8日、麻生太郎財務相が与党の自民党の選挙活動の演説でした問題のある発言と見られるものを激しく非難した。
麻生氏は12月7日、札幌で、増大する社会保障費の主な原因は高齢者だというイメージがあるが、「子どもを産まないのが問題だ」と述べた。
しかし、民主党の海江田万里代表は、「多くの女性が働き方や経済的な理由で子どもを産むことができない」と述べた。
国際オリンピック委員会は12月8日、オリンピックのプログラムの枠組みについての新改革案を承認し、2020年の東京オリンピックで野球とソフトボールが共同開催で復活する可能性に道を開いた。
国際オリンピック委員会は、新種目を含むことができるように夏季五輪の種目数を28とする上限を撤廃することに投票し、もしかすると、野球、ソフトボール、空手が含まれる可能性が開かれた。
野球とソフトボールが含まれれば、「ファンにとって良い風になる」と2020年東京オリンピックの組織委員会の森喜朗会長は述べた。
経済は第3四半期に実質年率1.9%縮小したと政府は12月8日に発表し、日本が4月の消費税増税で景気後退に入ったという見方を強めた。
7〜9月期の生産された物とサービスの価値の合計である実質国内総生産の縮小は11月17日に出された速報値の1.6%よりも大きく、4〜6月期に記録された6.7%のGDPの急落を更新し、前期比で0.5%減少したと、内閣府は発表した。
何万人ものフィリピンの人々が12月8日、大規模な避難活動のおかげで死者が最小限に抑えられたと思われる救援活動の中、大型の台風に破壊された自宅へ戻った。
12月8日、台風ハグピートによる死者数は21人で、カテゴリー3に相当する嵐の猛威から逃れるため、列島の中央の一帯にある避難センターに100万人以上が避難していた。
カテゴリー5に相当した昨年の台風ハイヤンが島々で猛威を振るった後、死亡または行方不明となった7000人よりも死者数は大幅に下回った。
インドの首都は12月8日、女性がタクシーのドライバーの1人に性的暴行を受けたとされる事件後、タクシー予約サービス「ウーバー」を禁止した。
運輸当局のサティシュ・マトゥール氏は32歳の容疑者がニューデリーの裁判所に出廷した際にその発表をした。
警察は金融会社の社員の女性に性的暴行をした罪でシブ・クマール・ヤダブ容疑者を裁判所が公式に告発するだろうと述べる。ヤダブ容疑者は被害者の女性を12月5日に夕食の約束から自宅まで送り届けるよう雇われていた。
26歳の女性は人けのないところへ車で連れて行かれ、脅迫されて、性的暴行を受けたとされている。
イギリスのウィリアム王子がバラク・オバマ大統領とホワイトハウス大統領執務室で12月8日に会談している間、妻のキャサリン妃はニューヨーク市のファーストレディ、チャーレーン・マクレイ氏と児童福祉施設を回った。
自然保護と教育の問題を話すためでもある公式訪問での最初の丸一日、キャサリン妃は、毎年約3,300人の子どもと家族に教育と心の健康のサービスを提供しているハーレムの組織を訪れた。一方、ウィリアム王子は、世界銀行の会議に出席し、不法な野生動物の密売について話し合った。
大英博物館の物議を醸していた、パルテノン神殿を飾った諸彫刻の一つが、ロシアに内密に送られた後、12月5日に公開され、その驚きの動きにギリシャ政府は激怒した。ギリシャ政府はこの芸術作品の返還を長い間求めていた。
ギリシャ政府は怒りの反応をした。
「ギリシャの人々は、我が国の歴史と文化と自分を同一だと思っている。それは切り分けたり、貸し出したり、譲渡したりすることはできないものだ!」とギリシャのアントニス・サマラス首相は、感嘆符が付いた辛辣(しんらつ)な言い回しの声明で憤慨した。サマラス首相は大英博物館の行動を挑発だと表現した。
12月4日、ファストフード店の労働者や、その他の低賃金の仕事の労働者たちは、1日のストライキを開始し、時給15ドル(1,800円)の最低賃金と労働組合権を求めて米国中で抗議を行なった。
マクドナルド、バーガーキング、ウェンディーズ、タコベルといった大手チェーン店の労働者らは、ロサンゼルスやフェニックスからシカゴ、ニューヨーク、ワシントンまで190以上の都市でストライクをしたと、主催者は述べた。低賃金の仕事の従業員と彼らを支援する労働組合は、時間当たりの最低賃金を15ドルに引き上げるように求めており、これは現在、連邦政府の定める最低賃金の7.25ドル(870円)の約2倍に相当する。
オンライン小売大手のアマゾンは12月4日、自社ブランドのおむつを発売し、小売の競争における新境地を切り開き、同社のウェブサイトで既に販売されている有名ブランドの販売業者に対して真っ向から挑戦した。
同社の消費者向け自社商品の新しいラインアップ「アマゾン・エレメンツ」の最初の商品は、おむつと赤ちゃん用のおしり拭きで、その他の価格競争力のある「高級な」日用の消費者向け製品も間もなくこれに続くと、アマゾンは発表した。
アマゾンは、「エレメンツ」の製品ラインは、品質にこだわる買い物客に対し、商品の出どころや素材について「前例のないレベルの情報」を提供する予定であることを強調した。
ディズニーは12月4日、子ども向けの学習アプリの製品ラインを発表し、ミッキーマウス、ドナルドダック、グーフィーなどの象徴的なキャラクターの魅力を算数、科学、国語などの教科に結びつけた。同社の「ディズニー・イマジカデミー」は、教育の専門家たちと連携して開発したカリキュラムを通じて、小さな子どもたちを中心的な教育のコンセプトに触れさせることを目的としていると、このエンターテイメント大手(ディズニーのこと)は発表した。本やその他の非デジタル製品に加え、30以上のアプリに基づいた体験がこの総合的プログラムを形成していると、同社は述べた。同製品は、その第一弾として、5つの算数の活動を備えたiPad用のアプリ「ミッキーの不思議な算数の世界」を発売する。
ソフトバンクは12月4日、東南アジアでタクシー配車アプリを提供するシンガポールのグラブタクシーに2億5000万ドル(約300億円)を出資し、筆頭株主になると発表した。グラブタクシーは2012年に創業し、利用者は自分がいる場所から一番近いところにいるタクシーをスマートフォンで予約することができる。同社は東南アジアの6つの国―シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、インドネシア―の17都市で操業している。日本のインターネットと通信の大手(ソフトバンクのこと)からの新たな資金拠出は、このアプリを地域内でさらに拡大し、改善するために使われると、同社は声明で発表した。
12月1日に発表されたアメリカの消費者団体の報告書によると、小さ過ぎるディズニーの人形と、有毒物質を含むハローキティのアクセサリーは、このショッピングシーズンに子どもに危険をもたらすおもちゃの中に含まれた。
アメリカ公共利益調査グループは、年次報告書『おもちゃの国に潜む危険』の中で、「アメリカでは店の商品陳列棚にいまだに危険もしくは有毒なおもちゃが見られる」と警告した。試験された数百個のおもちゃのうち、約25個に危険性があると確認された。この報告書は、ディズニーの人気テレビ番組「ドックはおもちゃドクター」の人形セットは小さなパーツに分解することができ、飲み込まれる可能性があるにもかかわらず、ラベルに警告表示がないことを指摘した。
あなたのハヤブサを運べないとしたら、贅沢な個人用ジェット機を持つ意味があるのだろうか? VIPやエグゼクティブ用の大型ジェット機に載せるキャビンにも特化しているドイツの航空会社ルフトハンザの整備部門は、旅行中に横に猛禽類を乗せておきたい人向けの器具を思いついた。これは、「ファルコン・マスター」と呼ばれ、ハヤブサを運ぶための支え板と止まり木を、エアバスまたはボーイングの航空機の座席を折りたたんだ上にはめ込むことができる。鷹狩りは中東では人気の娯楽で、ルフトハンザは中東の鷹狩りのスペシャリストの協力を得てファルコンマスターを開発したと述べた。
英国のある学生にクリスマスが一足早く訪れ、彼はアマゾンから間違いで4,500ユーロ(66万円)相当の46個の商品を受け取り、それらを手放さないことを許されたと、このオンライン小売大手(アマゾンのこと)は12月2日に発表した。
エンジニア専攻の学生、ロバート・クインさんは、英国で最もよく売れているタブロイド紙『ザ・サン』で取り上げられ、3Dテレビ、複数のタブレット型コンピューター、ゲーム機、さらにラジエーターをも含む一連の商品(を受け取ったこと)が紹介された。
これらの商品は、アマゾンの倉庫に送られる返品商品だったが、倉庫ではなく、ロンドン郊外のブロムリーの彼の自宅に間違って発送された。
「この商品を返品した人たちが結局損をすることになれば自分には道徳的問題があると、彼ら(アマゾンのこと)に話しました。しかし、アマゾンは、そういうことにはならないと私に保証しました」と、クインさんは『ザ・サン』紙に話した。
この22歳(クインさんのこと)は、この商品のいくつかを慈善団体に寄付し、一部は売却して設立途中の自分の小さな企業に投資するための資金にすると付け加えた。
アマゾンの報道担当者は、「この問題はもう解決しており、今回は届けられた商品を受け取ったままにできることをこの顧客に確かに伝えたことを認めます」と述べた。
クリスマスの前の晩のことだった。家中で生き物は何一つ動いていなかった、ネズミさえも。(『サンタクロースがやってきた』 クレメント・クラーク・ムーア)
1823年に書かれたと考えられているムーアの有名な詩は、西洋のクリスマスについての概念を形成するのに役立った。子どもたちが知っているように、「聖ニコラス」または「サンタクロース」として知られる陽気なぽっしゃりした白ひげの男性がクリスマスイブの12月24日におもちゃを届けに各家々にやってくる。
ドイツでは、クリスマスイブは家族でプレゼントを交換する時間だ。しかし、オーストラリアと他の英語圏では、12月25日がメインイベントの日だ。
子どもたちはクリスマスの日に起きると、どんなプレゼントがクリスマスツリーの下に置いてあるだろうとわくわくする。サンタを一目見るためだけに、一晩中起きていようとする子どももいる。
クリスマスの日は祝日で、たくさんの食べ物と飲み物、贈り物の交換のある家族の行事だ。クリスマスを夏に祝うオーストラリアでさえも、七面鳥、じゃがいも、濃厚なケーキなど、イギリス式のローストした食事が並ぶディナーが一般的だ。
オーストラリアとイギリスは12月26日も祝日で、ボクシングデーと呼ばれている。これは、使用人が雇い主から贈り物の入った箱を受け取るというイギリスの伝統から来ていると言われている。オーストラリアでは、ボクシングデー・テストが、イギリスなどの訪問国とする毎年恒例のクリケットの試合だ。
多くの国々で、クリスマスは休暇の始まりで新年までずっと続く。ブリスベンにある私の故郷では多くの職場がクリスマスイブの前から閉まり、1月の最初の週まで開かない。
日本では、悲しいことに、クリスマスに祝日はない。クリスマスが宗教的な祝祭の西洋とは違って、日本のクリスチャンは少数派で、クリスマスの伝統は輸入されたものだ。
クリスマスの飾りがショッピングセンターで飾られていて、クリスマスは基本的には買い物客のものだ。カップルがクリスマスイブにデートをし、家族で食事をすることとプレゼントは正月までとっておかれる。
賢いマーケティングのおかげで、KFC(オーストラリアで同社は自身をケンタッキー・フライド・チキンと呼ぶことを何年か前にやめている)は日本でクリスマスと結び付くようになった。KFCの店舗ではカーネル・サンダースの像に赤と白のサンタのコスチュームを着せ、バケツのような入れ物に入った七面鳥ではなくクリスマスチキンを売っている。
けれども、食べ物や贈り物、休みだけでなく、クリスマスは善意の季節でもある。多くの人々にとって、自分よりも恵まれていない人々に与えることは、クリスマスの本来の精神を示すものだ。結局、サンタはたくさんの助けなしにはこれらすべてのプレゼントを配ることはできない。