ラウル・カストロ大統領は12月20日、アメリカとキューバが国交回復に取り組むにあたり、アメリカがキューバの共産主義体制を尊重することを求めた。アメリカのバラク・オバマ大統領は12月17日、キューバに対するアメリカ政府の冷戦時代の政策を転換し、18カ月間の秘密交渉の末、歴史的な協定で両国は収監者を交換した。
キューバの人々は、アメリカとの公式な対立(国交断絶状態を指す)の終結を勝利として捉えた。特に、フロリダにいるキューバの亡命者グループをスパイしたことでアメリカの刑務所に長い間懲役していたキューバの諜報員3人の釈放を勝利と捉えた。
アメリカの関係者は1月にハバナを訪れ、国交正常化に向けた協議を始める。
カストロ大統領は、幅広い課題で話し合いに前向きだが、キューバは社会主義的原則をあきらめるつもりはないと主張した。
「我が国が一度もアメリカに政治体制の変更を求めたことがないように、我が国の政治体制を尊重することを要求する」と、カストロ大統領はキューバの国家評議会で述べた。
カストロ大統領は、4月にパナマで開かれる米州首脳会議に出席することも表明した。オバマ大統領と2013年12月にネルソン・マンデラ氏の葬儀で握手をして以来初めての会合が開かれる可能性がある。