安倍晋三首相とドイツのアンゲラ・メルケル首相は3月9日、ウクライナにおける平和的解決をもたらす上で「建設的な役割」を担うようロシアに求めることで合意した。
「アンゲラ・メルケル首相と共に」2月に打ち出された「停戦合意の完全な実施を含め、ウクライナ問題の外交的、平和的解決に向けて建設的な役割を果たすようロシアに強く求める」と、安倍首相はメルケル首相との共同記者会見で述べた。
メルケル首相は、ロシアが昨年、ウクライナ南部のクリミア半島を併合したことを非難し、領土の一体性を武力によって変更しようとするいかなる試みも決して許されることがあってはならないと述べた。
安倍首相とメルケル首相は、戦時の安全保障、北朝鮮のミサイル及び核兵器の問題、さらに北朝鮮による日本国民のこれまでの拉致を含め、東アジアの状況について議論した。
しかし、両首相は、今年、第二次世界大戦から戦後70年を迎えるなか、それぞれの国の原子力政策や戦時の歴史認識については意見を交換しなかった。この日、メルケル首相は安倍首相との会談に先立ち、東京での演説で、ドイツは戦時の過去に真っ向から向き合ったため、国際社会の中で尊敬される立場を手にすることができたと述べた。