ロシア政府は、昨年のウクライナからのクリミア併合を確実にするために、ロシアの核部隊に厳戒態勢を取らせる準備ができていたと、3月15日に放送された録画のドキュメンタリー番組でウラジ-ミル・プーチン大統領が語った。
プーチン大統領は、ロシアはウクライナのロシア寄りの大統領、ヴィクトル・ヤヌコヴィチ氏の命を救ったとも述べた。プーチン大統領によると、ヤヌコヴィチ大統領は、キエフで昨年起こった何週間にも渡る暴力的な抗議活動の後で、「革命派」が権力を握ってから、危険にさらされていたという。「そのことは我々に明らかになり、彼を捕えるだけでなく、クーデターを実行した人々にとって望ましくは、彼を物理的に排除する(殺すこと)計画もあったという情報を受け取っている」と、プーチン大統領は述べた。
ロシアの核部隊を厳戒態勢に置く準備はあったのかと尋ねられたときに、プーチン大統領は「我々はそうする準備ができていた」と語った。
広島の松井一實市長は3月16日、プーチン大統領の発言に怒りを表した。
そのプーチン氏の発言は「核兵器の廃絶を求める広島の願いに背く。怒りを感じずにはいられない」と、松井市長は声明で述べた。松井市長は、ロシアに対し、広島と長崎に投下された1945年のアメリカの原子爆弾の被曝者の気持ちを考えるよう、また、核兵器の非人道的な性質を認識するように求めた。