第2次世界大戦の暗号解読者でコンピュータ科学の先駆者、映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』の中で俳優ベネディクト・カンバーバッチによって演じられたアラン・チューリングさんのものである56ページの手書きのノートが、4月13日にニューヨークでの競売で100万ドル(1億2000万円)以上で売却された。
イギリスの天才数学者チューリングさんは、戦時中の暗号エニグマを解読した暗号解読者たちのチームを率いた。彼らの働きは、戦争の早期終結をもたらし、何百万人もの命を救った功績を認められている。
これまで一般では公開されなかったそのノートは、現存する唯一のチューリングさんの手書きの文書と考えられている。ノートの日付は1942年に遡り、友人のロビン・ギャンディさんに残された。チューリングさんは、数学の公式と、コンピュータ科学の基礎に取り組んでいた。彼の聡明な知能の働きがうかがえる。
販売収益の一部は慈善活動に使われる。