ゼップ・ブラッター氏は6月2日、予想外なことに、FIFA会長を辞任すると述べて、サッカー界を揺るがせた。報じられるところによれば、四面楚歌の会長自ら(ブラッター会長のこと)を含む可能のある汚職の捜査を受けてのことだ。
この事件に詳しい筋を引用して、ニューヨーク・タイムズ紙とABCニュースは6月2日、ブラッター氏がFBIとアメリカの検察による捜査を受けていると報じた。
ブラッター氏(79)はチューリッヒで急きょ開かれた記者会見で辞任するという決断を発表した。警察が同市内のホテルを強制捜査し、FIFAの関係者数人を逮捕した6日後で、ブラッター氏が5期目のFIFA会長に再選して4日後のことだった。
ブラッター氏は、新会長を選ぶ選挙をなるべく早く行なうと述べたものの、FIFAのある関係者は、おそらく早くても12月までは選挙は行なわれないだろうと話している。
「FIFAには徹底的な改革が必要だ」と、ブラッター氏は述べた。同氏は、何十年にもわたってFIFAで支配的な存在であったスイス人である。「私がもう一度選挙に立候補することに決めたのは、サッカーにとって最善の選択肢だと確信していたからだ」。
「FIFAのメンバーたちが私に新たな信任を与えてくれたが、この信任は世界中のすべての人からは支持されていないように思われる」。