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2015年7月3日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

Even a woman can eat it (p. 9)

女性でさえ食べられる

日本は生活費が高いが、手ごろになっているものはランチセットだ。日本ではこうしたランチで、ニュージーランドのランチよりもずっと金額の割に良いものが提供されている。1000円前後で―ニュージーランドでは約11ドル―、日本のランチセットには、たいてい、サラダ、主菜、飲み物が付き、デザートが付くことまである。

しかし、もし私が男性だったら、ランチのコストパフォーマンスがもっとよいのではないかと思わずにはいられない。ある日のお昼休みに、別の友人が来るのを待っている間、同僚と私は彼女の代わりに注文しておくことにした。注文をしているときに、接客係の人が私たちに尋ねた:「3人目のお客様は男性ですか、女性ですか?」

私は同僚と目を見合わせ、とてもためらいがちに「女性ですが?」と言った。正解、不正解があるかのような感じがした。そして、私の直感は正しかったことが分かった―私が「3人目は男性です」と言っていたら、友人は何でも大盛りにしてもらえたのだ。私たち3人分のランチが届いたとき、近くに座っていた男性のトレイを3人ともうらやましそうにじっと見た。彼の方が明らかに食べ物が多く盛られていた。

私の前回のエッセイで、日本の会社が女性はあまり自分の力を見せ過ぎることができない、もしくは、すべきではない、と思っているように見えることに対する、私の不満を表現した。そして、今ならなぜかが分かる―きっと、私たち女性に一人前の食事を出してくれずに、量を少なくした食事を与えるレストランがあるせいだ。その余分なカロリーがなければ、私たちはコンピュータも使えず、ベットも組み立てられず、1キロより重いものは何も持ち上げられないのは不思議ではない。私は、平均的な日本人男性よりもそこまで(体重が)軽いわけではないので、どのくらい食べたいか、私の代わりに決めてもらうのではなくて、選べるようにしてもらいたい。

しかし、日本で態度に変化が見え始めている兆候があるようだ。―その変化は必ずしも最も健康的なものではないかもしれないが。日本のテレビ番組で、私はレストランに行くことが仕事の有名人女性が6人のグループ用に作られた何かを注文して、それをすべて平らげ、最後には「おいしかった!」と叫ぶのを見た。私は最近、大量の食べ物を食べる映像を撮影した女性のビデオチャンネルを教えてもらった。私が見た動画は、インスタントラーメンを10杯つくって食べるものだった。彼女は、汗ひとつかかずに平らげた。私たちは、この大量の塩分を消費した影響を見ていないが、きっと快適ではなかっただろうと思う。

こうした女性たちを健康的な食事のまさにお手本だと呼ぶつもりはないが、レストランには彼女たちの食欲に目を止めてもらいたい。そして、レストランにこのことに気づいてほしい:食べ物のことになると、そう、女性でさえ食べられます、みんな。

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