7月24日は、日本最大級の音楽の集まりフジロックフェスティバルの始まりの日だ。3日間、数十人のアーティストが素晴らしい自然を背景に演奏するのを見に、日本中の人たちが新潟県の苗場スキー場に来る。誰が演奏するかにかかわらず、私はフジロックが大好きだ。周りの環境のおかげとポジティブな感じがするからだ。この3日間のイベントについて、フジロックの公式ブログに寄稿することになったのもラッキーだった。
日本は音楽フェスが好きだ。毎夏、何千人もの人々が全国から巨大なイベントに集まる。フジロックのほか、このシーズンのハイライトには、東京と大阪で開かれるサマーソニックや、茨城のロックインジャパン、北海道のライジングサンロックフェスティバルなどがある。
音楽フェスは日本でとても人気になったので、今ではあまりにも開催が多過ぎるような感じがする。前述の大規模なもののほかにも、ほぼ各県で最低1つは日本のポップ音楽やロックをテーマにした規模の小さいフェスを開催している。これから3ヵ月は毎週末を大規模な音楽フェスで過ごすことも完全に可能だ。
しかし、問題なのは、これらのフェスのほとんどがどれも同じに思えることだ。日本の夏のフェスでアーティストのラインナップを見てみれば、あなたは誰かが名前の順番を並び替えているだけではないかと思うかもしれない。ほぼどの大イベントにも、少数のJポップのスターと、多くのロックグループと、ラッパーとDJが何人かが出演する。日本の音楽フェスは、ほとんどの場合、何か独自性を持たせるものを欠いている。
これはしかし、日本に限った問題ではない。アメリカでも、人々は音楽フェスが大好きで、カレンダーには夏中、いくつもの大きなイベントがある。日本のように、新しいフェスがどの州でも次々に現れるが、演奏するアーティストは似通って見えるようになってきた。カリフォルニア州にいようが、デラウェア州にいようが、きっとほとんどの出演者が多数のほかのフェスで、ステージが解体されては次のフェスへと姿を見せている。
それでも、少数の新しいフェスは、クリエイティブになっている。7月初めに、仙台で仙石線フェスティバルがあった。あまり知られていないミュージシャンの集まりを呼び物としているだけでなく、このフェスはどのステージにも地元の電車に乗ってしかたどり着くことができない。これはフェスで味わう経験に新鮮みを与えた賢いひねりだった。
それでも、今年フジロックに行くことにわくわくしている。苗場へは4回目だが、今週末は私の大好きな日本人ミュージシャンの一人椎名林檎を初めてライブで見ることができる。それに自然にひたり、辺り一面が音楽に夢中になっている人たちでいっぱいになっているのを見るのは今でも楽しい。日本には選ぶ夏の音楽フェスがたくさんあるが、フジロックは独特の場所と雰囲気のおかげで、私の中で際立っている。