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2015年8月28日号掲載の記事(ST編集部訳) print 印刷用に全て表示
Essay

Bank holidays and bailouts (p. 9)

祝日と救済措置

バンクホリデーに腰を据えてこの原稿を書いている。バンクホリデーはアイルランドの休日で年に9回あり、今回はそのうちの1つだ。

その多くはクリスマスなど宗教的な休日と重なるが、ほとんどは1870年代に起源を持つおまけの休日だ。この時代、政府は — 当時はイギリス政府だった — 銀行は特定の日には休みにするべきだと決めた。このことはつまり、すべての事業が休みとなることを意味し、働き過ぎだったビクトリア時代の労働者たちは獲得して当然の休みを獲得したのだった。

われわれは最終的にイギリスを追い出したのだが、イギリスが作ったバンクホリデーは残っている。そのうちの5日が月曜日にあたる — 4月、5月、6月、8月と10月だ — すべて三連休になるのだ!

銀行のこととなると、特に、2008年に崩壊寸前になった銀行システムのコストが今も計算されているアイルランドでは、感謝すべきことは残念ながらバンクホリデーくらいしかない。

英語には銀行や金融にまつわるイディオムがたくさんある。その多くは、信用や担保の考えを表すものだ — そもそも、これらがあるために、あなたはお金を銀行に預けておくのだ。

あなたが何かを"bank on"(あてにする)しているとき、あなたはそれを頼りにしている。あなたは、何かを保証されているとき、“You can take that to the bank”(直訳すると「あなたはそれを銀行に預けておける」だが、「間違いない、確実だ」という意味のイディオム)と言われるかもしれない。

信用そのものは、信頼を意味し、何かを"incredible"(信じられないという意味)だと思うとき、それはあなたはそれを信じていない — あなたはそれが真実であるという信用を持っていないということを意味する。金融における信用とは、あなたが借りたお金を返済することについてあなたに置かれた信頼のことだ。

銀行もまた、他の銀行からお金を借りるのはもちろんだが、その全ては、銀行が突然お互いを信頼し合うのを止めた2007年から2008年に起こった「銀行の貸し渋り」で急に止まった。世界金融危機 — もしくは、中国語で表されるようにより正確には西洋の金融危機 — 以来、英語に入り込んだ銀行に関する語彙の多くは、不信用と恐れを中心としている。

その危機は、アメリカの「サブプライム」住宅ローン市場で始まり、分別なく「NINJAローン」を拡大した貸し手たちは、払い戻すことのできないお金を借りていた。NINJAローンとは、日本とはまったく関係がなく、収入がなく、仕事がなく、資産のない人を意味する("No Income, No Jobs and no Assets"の頭文字をとったもの)。

銀行は、相互につながりの強い世界の金融システムを通じてウィルスが拡大する「伝染」を通じて、自分たちの帳簿にそれらが「不良債権」として残るのではないかと恐れた。

金融機関は、莫大な損失に直面し、これらの「ゾンビ銀行」(実質破綻している銀行のこと)は政府による人工的な延命措置で保たれた。多くは、「巨大過ぎて潰せない」と見なされ、資本主義の掟だと私たちみんなが信じていたものは、納税者が支える「救済措置」の中で、私企業に公的資金が何十億もつぎ込まれ、一旦停止された。

アイルランドの銀行の救済に使われた640億ユーロ(8兆7700億円)は、賃金カットや増税でアイルランド国民1人あたり9000ユーロ(120万円)の負担となる。こんなのは、バンクホリデーを台無しにするのに充分だ。

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