9月は夏の終わりと秋の始まりを示す月だ。多くの国では、子どものいる家族にとって、9月は「学校に戻る」ことも意味する。
子どもたちが授業に戻る準備をしているとき、世界中の親たちは子どもたちの安全を心配して、交通に気をつけるように促す。「道路を横断する前に両側を見るのを忘れないでね」と親たちは警告する。
この助言は、海外を旅行するときは特に重要だ。なぜか? それは、国が違うと、車が道路のどちら側を走るかも違うからだ。
私は、この重要な事実を忘れていたときに死にかけたときのことを今でも覚えている! イギリスの小さな町を訪れていたときに、道路を渡ろうとしていた。どういうわけか、私は外国にいることを忘れていた。
カナダにいたときのように、近づいている車がないかどうか左を見た。道路には何もいなかったので、道路に踏み出した。その瞬間、右から車が加速して私の方にやってきた。運よく、そのイギリス人の運転手はぎりぎりのところで急ブレーキをかけた。後になってようやく、どれほど死ぬところだったかを認識した。
日本では車は左側通行だと誰もが知っている。他の国はどうだろうか? 世界で車が右側通行の国は約65%、左側通行の国は約35%と推定されている。
右側通行の国には、北米、南米、ヨーロッパが含まれる。左側通行の国には、東南アジア、インドやパキスタン、ジャマイカ、オーストラリア、ニュージーランドなど英国の旧植民地が含まれる。ヨーロッパで唯一車が左側通行の大国はイギリスだけだ。
運転する方向を変えた国はあるのだろうか? 驚くことに、ある! 一例は、スウェーデンだ。1967年まで、車を運転する人たちは日本のように左を走っていた。その後、その年の9月に、国全体で方向を変えて、右側を走行するようになった。どのようにしてそれを実行したのだろうか?
スウェーデンの人々が「右側通行の日」と呼ばれるものに準備ができるように大きなキャンペーンが実施された。運転手に右側を通行するように警告する看板が設置された。牛乳パックや女性の下着にも思い出させるものが印刷された。スウェーデンのテレビとラジオ局は、耳に残るポップ曲「Let's All Drive on the Right, Svensson!」を放送した。
それから9月3日の午前6時に、国中の運転手たちがレーンを左から右へ変え、以降、反対側を走り続けた。この変更は、とてもうまくいって、一握りの事故しか起こっていない。その後、新しいシステムに慣れるまで、もっと慎重に運転をするようになったので、交通事故の件数は実際に低下した。
というわけで、海外を旅行するときは忘れないで! 道路を横断するときは両側を確認して、車が道路のどちら側を走っているかを忘れないようにしよう。