国会は9月19日、野党議員たちと、日本の戦後の安全保障政策における大きな転換となったものに反対する有権者たちの強い抗議にも関わらず、日本の自衛隊の海外での役割を拡大することを目指した法律を制定した。
この法律は、第二次世界大戦以降初めて日本の軍隊が海外で戦うことができるようにしたもので、野党陣営が最後の採決を遅らせようとした2日間の努力の後、148対90で参議院本会議を通過した。
「この法律は、国民と国民の平和な生活を守るために必要で、戦争の勃発を防ぐだろう」と安倍晋三首相は法案通過後に報道陣に語った。
安倍首相は、安全保障法案を国民に説明することを続けると誓った。最近のメディアによる世論調査では、国民の大多数がこの法律に反対していることが示されている。
この法律は、アメリカとのより強固な同盟のために自衛隊の海外での役割を高めることを目指し、日本が限られた方法で集団的自衛権を行使することを可能にし、日本が攻撃を受けていないとしても、アメリカやその他の同盟国が武力による攻撃を受けている場合に支援しに行くことも可能にする。
ある日本人医師がマサチューセッツ州ケンブリッジで9月17日、キスをするとアレルギー反応が減ることを明らかにした研究でイグ・ノーベル医学賞を受賞した。
「みなさんにキスの新しい効果を知っていただきたい。また、キスをすることで愛だけでなく、アレルギー反応を弱める作用ももたらしてほしいと思う」と、25年目となる毎年恒例のイベントに参加できなかった木俣肇さんはビデオ録画した受賞スピーチで語った。「イグ・ノーベル賞を受賞したことを誇りに思い、とても感謝している」。
木俣さんは、「キスの医学的な効用」を研究したスロバキア人の科学者3人と共同でこの賞を受賞した。彼らは、「熱烈なキス」の後で男性のDNAが女性の口の中にどのくらい長く残るかを調べた。
医学賞が発表されると、聴衆のカップルのなかには、お互いに抱き合ってキスをして応える人たちもいた。
日本と韓国の文化交流促進を目的として年に1度開かれる2日間の祭典がソウルで9月19日、20日に開かれ、二国間の国交樹立から50周年を記念するイベントも行なわれた。
この祭典は、歴史上の問題をめぐって二国間の関係が悪化しているときでさえも、常に好評だ。
観客たちは9月19日、鳥取県の日本人高校生らが伝統的な芝居の踊り(神楽のこと)を披露し、青森県黒石市の踊り手たちが津軽手踊りで群集を楽しませるなか、声援を送った。
出演した学生の1人のさこだななこさん(16)は、「外国の方が私たちの踊りがわかるか心配でしたが、最後は大きな拍手をもらえてうれしかったです。日本の文化を肩に担いでいるという特別な感覚を覚えました」と話した。
政府の最新の推定によると、80歳以上の人口が初めて1000万人を超えたという。
総務省の推定によると、80歳以上の人の割合は全人口の7.9%を占めるという。
65歳以上の推定人口は、記録的な3384万人に達し、人口の26.7%を占める。2040年までに、65歳以上の人は人口の36.1%となると予想されており、先進工業国のなかでも最も高い割合だ。
岸田文雄外務大臣と、ロシアの彼と同等の人(外務大臣のこと)のセルゲイ・ラブロフ氏は9月21日、長年続いている領土問題に関して外交官らの間で進展させるために、高官レベルでの協議を10月に再開することで合意した。
岸田外相とラブロフ氏は、ロシア外務省での会談中に、両国が外務次官級協議をモスクワで10月8日に再開する約束をした。
諸島をめぐる問題のみに焦点をあてた外務次官級協議は、ウクライナ危機をめぐる緊張のために昨年1月から中断されていた。
警察は、埼玉県で起こった夫婦殺害事件で拘束されていたペルー人の男に逮捕状を取ったと、捜査筋が発表した。
ナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン容疑者(30)は、埼玉県熊谷市でその他3人が殺害された家屋の2階から9月16日に落下した後、21日にもまだ昏睡状態だった。
警察はナカダ容疑者に、9月14日に遺体で発見された田崎稔さん(55)と妻の美佐枝さん(53)を殺害した嫌疑を掛け、熊谷市で殺害されたその他4人の嫌疑も掛けている。
2000年代初めに財務大臣を務め、小泉純一郎元首相の「後見役」として知られた塩川正十郎さんが、大阪市の病院で9月19日に肺炎で亡くなったと、塩川さんの事務所が発表した。93歳だった。
元自民党の衆議院議員で、小泉内閣で2001年4月から2003年9月まで財務大臣を務めた。彼の方言と親しみやすい性格は、この大阪生まれの人(塩川さんのこと)に「塩爺」の愛称を与えた。
大喜びのアレクシス・チプラス氏は、9月20日にギリシャで今年3回目となる総選挙で彼の所属する急進左派連合(Syriza)が勝利した後、彼の国の名誉のために戦い続けることを誓い、迅速に連立政府をつくることを誓った。
4年の任期に入ってからたったの7ヵ月しか経っていない8月に首相を辞めて、すぐに選挙を行なうというチプラス氏のリスクの高い賭けで、今回の選挙結果は大きな成功となった。チプラス氏は、ギリシャの3回目の国際的な救済措置と引き換えに、痛みを伴う緊縮策を受け入れるという彼の決断をめぐって、党の抵抗と対峙した。
初のキューバ訪問の途中で、ローマ法王は9月21日、キューバの人々に対し、敵と味方という考え方を乗り越え、変化に対して自らを開くように訴えた。
この共産主義国(キューバのこと)の4番目に大きな都市オルギンで行なわれたミサで、ローマ法王は、約15万人の群集にあるたとえ話をした。そのたとえ話では、イエスが腰の低い嫌われ者の徴税人のマシューに、判断をすることなくイエスについてくるように頼む。マシューは永遠に変わり、イエスの弟子になった。
その翌日、ローマ法王はキューバの冷戦時代の敵国であるアメリカに渡った。
チリのミシェル・バチェレ大統領は9月21日、16日に起こったマグニチュード8.3の地震とそれに続く津波の被害者に経済的な支援をすることを約束した。この地震と津波はこの国(チリのこと)のコキンボの港付近の海岸線を破壊し、数百軒の家を倒壊させた。
政府は被災した家庭に家屋を再建するためのお金を一度に1,500ドル(18万円)支払うと、バチェレ大統領は述べた。大打撃を受けた漁業と港関連の産業も、政府の支援を受ける。
この地震は今年世界で観測されたなかで最も大きかった。
イランは9月21日、パルチン軍事施設で同国の専門家によって集められた試料を国連の原子力関連機関に提供したと述べた。パルチン軍事施設でイランが核兵器の起爆装置の開発を行なっていたと西欧の国々は疑っている。
国際原子力機関の天野之弥事務局長が軍事施設の訪問を行った翌日に、試料の引き渡しが行なわれ、これは、イランに独自に試料を集めさせることを許可した同機関との秘密の契約書草案の一部にあったと見られる。
天野事務局長は、12月が期限となる調査の一環としてイランを1日訪問していた。
ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ高速鉄道建設計画を推し進めるため、中国の鉄道関連の企業連合が、アメリカの民間企業エクスプレス・ウェストと連携すると、関係する複数の会社が9月17日に発表した。提案された新しい鉄道網は、「新な経済発展を引き起こし、この地域の経済に不可欠な観光産業を成長させる」と、共同声明で述べた。ラスベガスに本社を置くエクスプレス・ウェストは、チャイナ・レールウェイ・インターナショナル、チャイナ・レールウェイグループ、CRRC青島四方、チャイナ・コンストラクション・アメリカ、CRSCインターナショナルを含む企業連合であるチャイナ・レールウェイ・アメリカとジョイントベンチャーを組もうとしている。
フォルクスワーゲンのCEOが9月20日に謝罪した。このドイツの自動車メーカー(フォルクスワーゲンのこと)が約50台のディーゼル車の排気ガス試験を不正操作することで排気ガス規制を回避していたことを環境保護局(EPA)が明らかにしていた。
「我々の顧客と一般の方々の信頼を崩したことを、私個人として非常に残念に思う」と、フォルクスワーゲンのマーティン・ウィンターコルン会長は声明で述べた。フォルクスワーゲンは調査を命じたと、同会長は語った。
EPAは9月18日、フォルクスワーゲンのディーゼル車が、スモッグの原因になる汚染物質を試験中には実際の運転状況よりも少なく発生させるソフトウェアを同社が使っていたと発表していた。
アマゾンは9月17日、50ドル(6000円)のタブレット端末をはじめとした家電の分野での大きな動きを明らかにした。廉価で7インチ(18センチ)のタブレット端末「Fire」は、このインターネット上の小売り大手(アマゾンのこと)によって、最新の映像をストリーミングできる端末「Fire TV」とともに発売された新商品ラインのひとつだ。「今日、高級でない値段で高級な製品を提供するという使命において、我々はまた一歩踏み出した」と、アマゾンの創始者でチーフ・エグゼクティブのジェフ・ベゾズ氏は、新しいタブレット端末を公開しながら述べた。低コストのタブレット端末は、アンドロイドをベースにしたオペレーティングシステム「Fire OS」の最新版で動作し、「廉価のタブレット端末から顧客が期待するものの基準を設定した」という。
『ウォール・ストリート・ジャーナル』の9月21日の報道によると、アップルは2019年に電気自動車を路上に送ることを目指しているという。
匿名の情報源を引用した同紙の報道は、アップルが密かに同社の象徴的なブランドをハイテク自動車に載せようとしているという根強い噂のなかで浮上した。コードネームをタイタンというアップルの自動車プロジェクトのリーダーたちは、開発チームの規模を3倍の1,800人に増やすことに許可を得たと、同紙の報道は伝えている。アップルはコンピューターで制御されて自動運転する車の開発に興味を持っていると噂されているが、最初のバージョンは、運転手に制御するよう求めると、同紙は報道している。
日本の小売り大手セブン&アイ・ホールディングスは9月18日、同社のスーパーマーケットチェーンのイトーヨーカドーが今後数年にかけて、利益の出ていない40店舗を閉鎖すると発表した。これは全店舗の20%にあたる。2016年2月に期末を迎える同社の今営業年度中にもいくつかの店舗を閉店すると予想される。カジュアル衣料チェーンのユニクロなどの専門店を好む消費者傾向のなかで、この小売りグループ(セブン&アイ・ホールディングスのこと)のスーパーマーケット部門の営業利益が、昨年2月に終わった営業年度に前年から34.8%低下した後に、この計画は出された。
イトーヨーカドーは、年間にオープンする新店舗数を1店に限定すると見られる。
社員の体面を傷つけたり、お互いに対抗させたり、低い賃金で長時間あくせく働かせたりする企業文化のある会社は、短期的には栄えるかもしれないが、長くは続きそうにないと、経営の専門家たちが警告している。職場での虐待的な行ないは、最終的には創造性の喪失、無駄、会社の生産力と利益の打撃となる社員の離職というかたちで大きな損害をもたらす。「長期的に見て持続可能ではないと思う」と企業文化の専門家のラリー・ジョンソン氏は述べた。「楽しみを持ち、人を奴隷のように扱わなくても、楽しくてわくわくするような文化を持つことで、うまくいっている会社がたくさんある」。
チェコのミロシュ・ゼマン大統領に批判的なグループのメンバー3人が、プラハにある大統領府の屋根に登り、公式の旗を、巨大な赤いパンツに代えた。
「恥を知らない男の旗がついにプラハの城からたなびいている」と、いたずらをするアーティストグループ「Ztohoven」はウェブサイトで述べた。このグループにとって、ボクサーパンツの形をした抗議の旗の赤の色は、この国のトップ(大統領のこと)が中国とロシアと持っていると彼らが信じる「不健全に」密接なつながりを象徴している。
3人の男が煙突掃除の格好をして、9月19日に大統領府の屋根に登った。彼らは逮捕され、この行動により2年間の禁固刑になる可能性がある。
2007年6月に、このグループはチェコの国営放送をジャックして、核のきのこ雲が朝の天気予報で使われる平和な風景の映像を覆うイメージを放送した。同じ年、同グループはチェコの首都の信号50基に細工をして、「通行人を単調な日常から抜け出させるために」、通常の赤信号と青信号の人の形のかわりにコミカルなシルエットが見えるようにした。
「あなたがニュージーランド出身なんてあり得る?」 「でもマレーシア人は肌の色が濃い」。「混血でしょ?」 「だって、あなた、とても日本人らしく見えるわよ」。「髪の毛だって黒いじゃない」。「でも黒い目をしていますよ」。「日本人に見えるところもあるけど、中国人みたいに見えるところもある」。「あなたは混血に違いない」。「日本人の血が流れていないって本当に?」
これらは、私が日本で初めての人に会うときに―日本人も日本人でない人も―、私が覚悟しなければならない辛い質問やコメントのほんの一部に過ぎない。そして、これらの言葉は、まさしく上記の順番で、教養があり、よく旅行をしている人たちから言われるのだ。ニュージーランドについてもっと多くのことを知るのではなく、もしくは、私が日本に来たのはなぜかを知るのではなく、こうした人々にはたいてい、私が彼らにとって解析して彼らの既成概念に入れ込む対象物であるかのように感じさせられることとなる。
教養があり、旅行をたくさんしている人たちの多くが、世界中で若い時から他者を既成概念に入れ込むことがよくある。何を着るべきとされ、何で遊ぶべきとされているかから、どのように行動すると想定されているかに至るまで、人々を厳密なカテゴリーに区分けすることで、だれもが他者や自分自身から学ばなくなってしまう。
私は自分のアイデンティティーを説明して守ることに何年も耐えなければならなかった。なので、神戸の近辺に引っ越して、驚くべき―悲しいことにまれな―既成概念にとらわれずに考える人たち何人かに出会ったときは、うれしい驚きだった。
最初の人は、湯沸かし器を直しに来てくれた白髪のガスの修理の男性だった。用紙に書かれた私の名前を見て、彼は私に出身を聞いた。私は尋問への態勢を備えて、「ニュージーランドです」と言った。彼は呼吸を置いて、私がかつて聞いたことのない返答をした。「オーストラリアとニュージーランドにはアジア系の人が多く住んでいるそうですね。どんな感じですか?」
次の人は、私が仕事の前に毎朝お弁当を買いに行く関西の「おばちゃん」だ。彼女に私が英語の教師であることを伝えると、アメリカから来たのかと聞いて私を驚かせた。私が「ニュージーランド」と答えると、典型的な反応ではなく、彼女はこう言った。「常連さんに台湾の女性がおるんよ。その人もあなたも、異国で新しい生活を始めるなんて、立派やねぇ」。
そして3番目の人は、豆腐を売っている年配で気さくな男の人だ。彼は一度、私と友人が彼の店の外で英語で話しているのを聞いたことがあった。その次に彼の店に行くと、彼は複数の言語を話せるのはかっこいいと思ったと話した。
既成概念にはめて考えることは便利でもある:食べて安全か、対、食べたら危険か。誰もが生きていくなかで、意図的にも意図せずとも、既成概念を作り上げていく。しかし、あなたが考えている既成概念が合わない人たちのこととなると、暮らし―そして会話―は、既成概念に再び彼らを詰め込もうとしない方がずっと面白くなるだろう。