日本人物理学者の梶田隆章氏が10月6日、ニュートリノと呼ばれる微小な素粒子の変化を示した実験での画期的な研究で、2015年ノーベル物理学賞の共同受賞者になったと発表された。東京大学の梶田氏は、カナダのクイーンズ大学のアーサー・マクドナルド氏と共同でその賞を受賞した。
ノーベル委員会は、梶田氏とマクドナルド氏を「ニュートリノに質量があることを示した、ニュートリノの振動の発見において」称えると述べた。
日本の科学界への恩恵として、その受賞は、微生物学者の大村智氏がノーベル医学生理学賞を共同で受賞した翌日に訪れた。
大村智氏は10月5日に、寄生虫が原因となる(身体が)衰弱する病気の治療法に関する研究でノーベル医学生理学賞を共同で受賞した。東京にある北里大学の名誉教授である大村氏は、ニュージャージー州ドリュー大学のウィリアム・C・キャンベル氏、中国中医科学院のトゥーユーユー氏とともにこの賞を分かちあった。
ノーベル委員会は、大村氏とキャンベル氏を、薬のエバーメクチンに関する研究で称えた。これは、河川盲目症と、一般的には象皮症として知られているリンパ管フィラリア症の発生率を著しく低下させた派生物だ。
鈴木イチロー選手は10月4日、メジャーリーグで初登板した。この日、マイアミ・マーリンズはそのベテランの外野手(イチロー選手のこと)に、今シーズンのフィナーレとなる対フィラデルフィア・フィリーズ戦の8回で投球させた。
日本とメジャーリーグでの試合を合わせて4000本以上の安打記録を持つイチロー選手は、マウンドに上がった1回に2安打1得点を(相手に)与えた。
「かつて高校時代に投球していて、日本でのオールスター戦でも投球した」とイチロー選手はマイアミ・マーリンズが7対2で負けた後で報道陣に語った。「メジャーリーグでマウンドに立てて、今日は僕の夢の一つが叶ったと言えます」。
10回オールスターに出場したこの選手(イチロー選手のこと)は、直球、スライダー、チェンジアップを5人のフィラデルフィア・フィリーズの選手に投げ、二塁打を2本許した。三振は奪えず、四球も出さなかった。
「もう投手の悪口は言いません」とイチロー選手は話した。
東京の秋葉原の道路脇で10月4日の遅くに、アライグマが一匹、この一帯で騒ぎを起こしてから約1時間半後に捕獲されたと警察が発表した。
人気の観光地で電器店が並ぶ界隈にある家電製品店の男性従業員が午後6時50分ごろにこの動物(アライグマのこと)を目撃し、警察に通報した。
体長約60センチのアライグマは、最終的に午後8時頃に2人の警官と30代の通行人に捕獲され、彼らは指と腕を噛まれたと、警察は述べた。
その動物は飼い主の家かペットショップから逃げ出したと見られ、10月5日に警察署でカゴに入れられて一般に公開されている。アライグマの性別はまだ確認されていない。
アライグマは元来、北アメリカ原産だが、現在は、日本でも生息が確認されている。
橋下徹大阪市長と松井一郎大阪府知事は10月1日、大阪に集中すると彼らが言う国政新党を発表し、もう1度国政に進出した。
おおさか維新の会は、維新の党から分離した大阪地区の国会議員十数人を含む。維新の党を「偽物の維新」と呼び、橋下市長は新党は大阪の統合を強調すると述べた。
日本はラグビーワールドカップで10月3日、イングランドのバッキンガムシャーにあるミルトン・キーンズのぎゅうぎゅう詰めの群衆を前に、サモアを止めて統制が取れた知的なプレイを見せ、26対5という見事な勝利を収めた。
五郎丸歩選手が最も活躍した選手で、トーナメント中合計で45ポイントを獲得した。
日本国内で世界記録となる2500万人がテレビで試合を観戦した。
東京地検は9月30日、日本歯科医師連盟の前会長ら3人を、このロビー団体が支持する2人の参議院議員への献金をめぐり、政治資金収支報告書への虚偽の報告に関与した疑惑で、逮捕した。
前会長の高木幹正容疑者(70)は、高木容疑者が会長を務めていた同連盟が2013年に与党自民党の石井みどり議員の後援団体に資金を提供した際に、政治団体への寄付額の年間上限5000万円を巧妙に避けた疑いが持たれている。
マイナンバー法が10月5日に施行されるに伴い、政府は、すべての住民の公的サービスと記録の管理を一元化するための議論の的になっている個人特定システムを開始し、何万もの世帯に番号の発送を始めた。
課税や社会福祉などを含めた行政サービスを向上するために1月に発効するこの番号は、11月末までに約5500万世帯に届くと予想される。
香港の前指導者、曽蔭権前行政長官は中国の高級マンションをめぐる不正行為で起訴されたと当局が10月5日に発表した。これで曽蔭権氏は、このアジアのビジネスの拠点(香港のこと)で、汚職を取り締まる捜査員たちによって公式に逮捕された最高位の政府高官となった。
この都市の汚職監視機関は、曽蔭権氏が退職にあたって友人から提供されたペントハウスをめぐる不正で起訴されたと発表した。
ロシア政府によるシリアでの空爆によって新たに緊張が起こる兆しのなかで、北大西洋条約機構(NATO)は10月5日、ロシアの戦闘機がトルコの領空を侵犯した後、ロシアの「無責任な行動」について非難し、トルコは今後領空侵犯をした者は敵のように扱われるだろうと警告した。
NATO加盟国のトルコは、週末に1度あった侵犯にのみ言及したが、NATOは2機目のロシアのジェット機が10月4日にもトルコの領空を侵犯したと述べた。
最近アメリカの学校で起こった銃乱射事件の後、不満をあらわにしたバラク・オバマ大統領は10月1日、思考や祈りだけではもはや十分ではないと述べて、アメリカ人にこの問題に対処するために投票権を行使するよう求めた。
オレゴン州南西部のアムクワ・コミュニティ・カレッジで、銃を持った20歳の男によって、13人が殺害された。男はその場で警察に射殺された。
オバマ大統領は、銃を持つ権利を支持する人々はすました顔でもっと多くの銃が人々をより安全にするとどうして主張できるだろうかと問うた。
10月1日にグアテマラの小さな町サンタ・カタリーナ・ピニュラを飲み込んだ泥と岩の下で、捜索隊員たちは生き埋めになってうずくまって亡くなった家族全員を発見した。
「衝撃で亡くなった人もいれば、窒息死した人もいる」とレスキュー隊の職員は述べた。
グアテマラ市のすぐ外で起こった災害で少なくとも152人が死亡したと、政府職員は10月5日に述べ、救急サービスの署長アレハンドロ・マルドナド氏は最低でも300人が未だ行方不明になっていると語った。
任天堂が初めて世界ブランドランキングトップ100のリスト入りしなかったと、インターブランドが10月5日に発表した。アメリカのコンサルティング会社による「ベスト・グローバル・ブランド」リストで、アップルとグーグルがそれぞれ1位と2位だった。日本のブランドのほか6つ―トヨタ、ホンダ、キヤノン、日産、ソニー、パナソニック―は、ランク入りを果たしたが、年に1度のこのランキングが2001年に始まって以来、任天堂は初めてランク外となった。インターブランドは、このゲームメーカー(任天堂のこと)を、人々の暮らしの変化についていっていないということで、どうやら冷遇したようだ。任天堂は人気のスマートフォン用のゲームにタイミングよく便乗しそびれた。
フォルクスワーゲンの日本での9月の売上は前年から9.1%減少して5,989台となったと、輸入車業界に詳しい筋が10月5日に発表した。販売台数の不足は、フォルクスワーゲンの排気ガスの不正操作という不祥事からの副次的影響を反映している。
ブランド別では、フォルクスワーゲンはダイムラー社の高級車部門メルセデス・ベンツに大差で次いで2位となり、メルセデス・ベンツは8,032台を売り上げた。これで、フォルクスワーゲンが過去15年間維持していたリードをメルセデス・ベンツに譲る可能性が増した。
フォルクスワーゲンの売上減少は、ほかの主要ブランドの売上が増加か、微減かのどちらかを記録するなかで目立ったと、この情報筋は述べている。
来年のオリンピックを開催する都市は、「ウーバー」のようなスマートフォン用のタクシー配車アプリの使用を禁止するブラジル初の都市となった。リオデジャネイロのエドゥアルド・パエス市長は9月29日、リオの市議会で最近成立し、「ウーバー」やこれと同様の技術をこの都市で運営することを禁止する法律に署名した。「『ウーバー』は禁止だ」とパエス市長は述べた。「この件について議論するのは歓迎だが、それ(ウーバー)は禁止となった」。この禁止を無視した「ウーバー」のドライバーは、最大2,000レアル(62,250円)の罰金が科される。サンパウロの市議会も「ウーバー」を禁止する法律を9月に成立させているが、フェルナンド・アダッジ市長はこの法案に対してまだ署名も拒否もしていない。
ツイッターはようやく、140字以内に要約するのは難しい物事もあるという考えに目覚めつつある。このマイクロブログサイトの運営主は、ユーザーが140字よりも多いツイートを共有できる新しい製品に取り掛かっていると、テクノロジーニュースサイト「Re/code」が9月29日に伝えた。同社の幹部らはまた、リンクを(140文字の)カウントから外すなど、字数制限のカウントの仕方についても議論していると、同ウェブサイトは伝えた。この動きは、ツイッターがユーザーの増加を再燃させようと熱心に取り組んでいる中でのことだ。ツイッターの第2四半期の月あたりの平均的なユーザー増加数は、同社が2013年に株式公開して以来、最も緩やかなペースだった。
"米衣料品大手「ラルフローレン」は9月29日、創業者のラルフ・ローレン氏が最高経営
責任者を11月に退任すると発表した。"
ラルフ・ローレン氏は、自分で50年近く前に創業したファッションと室内装飾の帝国のCEOを辞任する。
ギャップ社の低価格チェーンン店舗であるオールドネイビーのグローバル・プレジデントを3年間務めたステファン・ラーション氏がローレン氏の後を継ぐと、ニューヨークに本社を置くこの企業(ラルフローレンのこと)が9月29日に発表した。
「私の仕事は、私たちの会社の未来について、またこの会社をどう前進させていくかについて常に考えることです」と、ラルフ・ローレン氏は声明で述べた。「ステファン・ラーション氏は類まれに才能があり、彼は私たちの会社に新鮮でわくわくするようなグローバルな視点をもたらすだろう」
人々が自分の知っている人に対して格付けできるアプリの製作者らは、このアイデアに対するネット上での怒りをよそに、来月に予定された発売を進めると約束した。
アプリ「Peeple」は、「Yelp」(米レビューサイト)のようなレビューサイトにたとえられ、そこでは、ユーザーがレストランを評価するのと同じように、本人の同意なしに人々が評価される。forthepeeple.comのウェブサイトによると、ユーザーは、自分が日常生活で個人的に、仕事で、あるいは恋人として関わっている人々について格付けしたりコメントしたりできるという。創業者のジュリア・コードレイ氏とニコール・マカロー氏は10月1日、自分たちの(アプリの)製作について、称賛と建設的なフィードバックのためのネット上の場だと弁護した。
10月2日、高速列車内での不審なガスのような悪臭により、フランスで約250人の乗客が避難し、その後、生化学の専門からがこれの発生源を乗客のかばんの中にあった1パックの悪臭がする発酵している臭いにあると突き止めた。
フランス中央部のブルゴーニュ地域の地方政府職員らによると、「不審なガスの臭い」がして乗客らがアラームを鳴らしたと、ブリュッセルから南部の都市のマルセイユに向かう列車に乗っていた乗客らが話したという。
TGV(フランス国鉄の高速列車のこと)は停車した。1台の車両はマルセイユへ向かったが、約250人の乗客を乗せた他の車両からは乗客が避難させられた。専門の消防士らが、列車を調査するために派遣された。原因は、いくつかの発酵食品、とりわけ「パックに入った非常に臭い肉」の入った乗客のかばんであることがわかったと、報道担当者が述べた。
2時間半後、乗客らは列車に戻ることを許可された。
8月に重武装した犯人が列車で聖戦の攻撃を実施しようと試みて他の乗客に取り押さえられた後、乗客と安全当局は同じように、列車内での不審な行動に対してかなり警戒している。
「決して諦めないで!」 こんな助言をどのくらい頻繁にされたりしたりするだろうか? きっと思い出せるより頻繁だろう。とてつもないハンデを乗り越えて―途中で諦めていたら不可能だった―夢を実現した人たちの元気づけられる話もよく耳にする。
それで、難しい状況に直面したとき、私たちはよく、自分や友人たちに諦めずに頑張り抜くように励ます。しかし、諦めないことは常によいことだろうか? そうじゃないことが求められる状況はないだろうか? 最近香港にハイキングの旅へ行ったときにこれらの問いについてふと考えた。
多くの人が香港といえば都会暮らしと食べ物とショッピングの街を連想する。しかし、その起伏のある領土の4分の3は、実際には田園地帯だ。マクリホース・トレイルのような素晴らしいハイキングの道もある。
この100キロある道の名は、最も長く香港総督を務め、熱心なハイカーだったマレー・マクリホース卿に由来している。この道は、10のステージに分かれていて、東から始まって、西へずっと走り、中央部の山を横切っている。山の多くは香港最高峰クラスの山々だ。ハイキング道の終着点付近には印象的な谷の溜池がある。
友人と私は、それぞれ10.6キロと13.5キロあるこのハイキング道の最初のステージに挑戦することにした。私たちの計画では1日で両方カバーするはずだった。午前9時頃、第1ステージを出発した。最初は概して平坦でスケジュールどおり進んだ。途中で写真を何枚か撮る時間も見つけた。
予想外だったのは、第2ステージがどれだけ困難かだった。
いくつか急な上り坂があり、友人の1人は高山病になり始めた。たびたび休憩をとらなけらばならず、スケジュールが遅れ始めた。天候が暑くなったのに水分を十分に持っていなかったのもよくなかった。調べが十分でなかったために、私たちは途中で給水地点があると誤って推測していた。
午後3時頃、第2ステージの半分も歩いていないことに気づいた。高山病にかかった友人は歩き続けたがっていた。彼女は常に挑戦者で、諦めたくなかった。しかし、彼女以外の私たちは心配だった。もうすぐ日が暮れるので、暗くなってから森の中に残りたくなかった。
(進むか戻るか)両方の考えを検討した後、私たちは最終的に戻ることにした。
最も勇気づけられるような話ではないが、後から考えてみると、その日に戻ってよかった。自分たちが危険にさらされたり、ほかのハイカーに結局迷惑をかけることになったりするのは望んでいなかった。
でもハイキングを諦めてはいない。しかし、次は絶対にもっとよく準備をしておくだろう。